音楽日記

音楽日記

心打つ言葉


(太宰治(津軽通信より)「ア、秋」)

☆ああ、日本は、佳い国だ。パンが無くっても、酒が足りなくっても、花だけは、花だけは、どこの花屋さんの店頭を見ても、いっぱい、いっぱい、紅、黄、白、紫の色を競い咲き驕っているではないか。この見事さを、日本よ、世界に誇れ!(太宰治「新郎」)

☆本当にもう、このごろは、一日の義務は、そのまま生涯の義務だと思って厳粛に努めなければならぬ。ごまかしては、いけないのだ。好きな人には、一刻も早くいつわらぬ思いを飾らず打ち明けて置くがよい。(太宰治「新郎」)

☆一日一日の時間が惜しい。私はきょう一日を、出来るだけたっぷり生きたい。(太宰治「新郎」)

☆薄情なのは、世間の涙もろい人たちの間にかえって多いのであります。芸術家はめったに泣かないけれども、ひそかに心臓を破って居ります。(太宰治「女の決闘」)

☆人間は肉体の疲れたときには、人生に対して、また現実生活に対して、非常に不機嫌に、ぶあいそになるものであります。(太宰治「女の決闘」)

☆こんなに陰で私を待っていた人もあったのだ。生きていて、よかった、と思った。(太宰治「新樹の言葉」より)

☆「信じるところに現実はあるのであって、現実は決して人を信じさせる事が出来ない」(太宰治「津軽」より)

☆古来、天才とは自分の真価を知ること甚だうといものだそうである。自分の力が信じられぬ。そこに天才の煩悶と、深い祈りがあるのだろうが~(太宰治「水仙」)

☆「天才とは、いつでも自身を駄目だと思っている人たちである」(太宰治「風の便り」)

☆私は、あなたの作品の底に、いつも、殉教者のような、ずば抜けて高潔な苦悶の顔を見ていました。自身の罪の意識の強さは、天才たちに共通の顕著な特色のようであります。(太宰治「風の便り」)

☆「芸術家は、もともと弱い者の味方だったはずなんだ」「弱者の友なんだ。芸術家にとって、これが出発で、また最高の目的なんだ」
(太宰治「畜犬談」)

☆負けた。これは、いいことだ。そうなければ、いけないのだ。彼らの勝利は、また私のあすの出発にも、光を与える。
(太宰治「黄金風景」)

☆人間は、素朴に生きるより、他に、生きかたがないものだ。(太宰治「姥捨」)

☆言葉というものは、生きている事の不安から、芽ばえて来たものじゃないですかね。(太宰治「お伽草子”浦島さん”」)

☆あきらめを知らぬ、本能的な女性は、つねに悲劇を起します。(太宰治「ろまん燈籠」)

☆性格の悲喜劇というものです。人間生活の底には、いつも、この問題が流れています。(太宰治「お伽草子”瘤取り”」)

☆人生には試みなんて、存在しないんだ。
やってみるのは、やったのと同じだ。(太宰治「お伽草子”浦島さん”」)

☆「私はなんにも知りません。しかし、伸びて行く方向に陽が当るようです。」(太宰治「パンドラの匣」)

☆「この水や、君の器にしたがうだろう」(太宰治「めくら草紙」)

☆もう起きて歯を磨かなければいけないという思いは、
これは、しらじらしくて、かなしいものだ。(太宰治「めくら草紙」)

☆青年たちは、むきになっては、何も言えない。ことに本音を、笑いでごまかす。(太宰治「道化の華」より)

☆「なんにも、いいことが無えじゃないか。僕たちには、なんにもいいことが無えじゃねえか。」(太宰治「斜陽」より)

☆生きるという事は、たいへんな事だ。
あちこちから鎖がからまっていて、少しでも動くと、血が噴き出す。(太宰治「桜桃」より)

☆恋をはじめると、とても音楽が身にしみて来ますね。あれがコイのヤマイの一ばんたしかな兆候だと思います。
(太宰治「トカトントン」より)
















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