...redstone...日々適当な剣士

2019/05/17
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カテゴリ: web小説
銀河英雄伝説 エル・ファシルの逃亡者 新版
https://syosetu.org/novel/46040/

原作におけるエル・ファシルの民間人脱出劇の際に
かつてリンチに付いて行ったとある兵士が老人となった後に撲殺され
目覚めると60年前のエル・ファシルに、と言う
逆行モノで良いのかな。。?





活躍するキャラクターは
銀英伝に置いて悪役、嫌われ役に置かれた者達にスポットが当てられ
その性格を大胆に解釈したモノを見られ、魅力が描かれています

但しいわゆる英雄達もそれに伴ってただの人に寄った表現がされている感じはします
見ていた限りは無欠、無敵に見えた主要人物に弱点が設定された様に
なのでその辺り不満、地雷な人は十分居そう

ex
ラインハルトの才幹は変わらずその代わりに立場の不安定さが強調されていたり









原作が80年代に書かれた作品だけあって
ここ30年で発達したネット特にSNS絡みの表現はどうしても無かったのを
そうした描写が多少加算されています


またおよそ2010年台以降の
リベラルへの不信も想定された作品でしょうか。。
(原作も帝国を是と見られてしまった事があった様にも思いますが)

と言っても原作通りやはり右系団体は危うさを抱えているし
作中に置いてリベラルと設定された人々の
信念、理想もまた否定されている訳ではありません

……ただ主人公が情に流されるキャラクターであり
それらと対立しがちである為、その相手になる人物は冷淡に見える描写も見受けられますが。



他には自由、自主、自立、自尊 
の文言がシバキ主義の正当化に扱われる様に見えたり

なんとなく
言ってる事は理想的だけど
実態や運用はかけ離れていたり
利益追求の正当化のお題目に
成り果てていたりする事例への皮肉を感じなくもない





憂国騎士団の一部参加者の設定は
まぁ、さほど違和感が無いんですよね
そりゃそういう人も当然居るよな、と
いや、漫画、アニメ版の奇抜な恰好と
その撃退シーンで笑ったクチだけどw

彼らの危険性も大きくは変わらず
しかし単に嘲笑、軽蔑の対象とするだけで良かったのかと
(それにしたってテロはいかんが)立ち止まらせる設定にはなってるかなと







帝国侵攻~撤退編
彼女はやはり旧版と同じく
ただ遺品整理回的なのはちょっと削れたかな?

しかし後ろで煽ってるだけ~云々への批判としては
じゃあそいつが前線帰りだったらどう非難するんだよと言うのはよく見ますが
ほぼ新婚の妻を亡くすとなるとちょっと立場が強すぎる……



クーデター編
もはや新たな神話、英雄的所業
彼、他者からは実態を超えて強大に見られるけど
自身がいう程には卑小じゃないよなとは思ってましたが
他人から見たら危ない奴過ぎるw
(左系の店での店長の発言は正直否定出来ないw)

追記
割とよく殺される民主主義サン、こうしてみると不死身だな(・・;
ともあれ、洋の東西を問わず似た発言が顰蹙を買ったりする模様



93話辺りから 逃亡者擁護

権力と主人公に親しいメンバーの危うさ
この作品、演出等含めてドーソンはかなり美味しい立ち位置だと思うんですよね
明らかに欠陥を抱えた人物であることは変わらず、
しかし上手く転がされたりする面でユーモラスさを見せつけてしまう所など特に
別段偏狭さがそこまで鳴りを潜めた訳ではないのですが




作品の始まりも情動故だった為か
どうしても感情的に断罪出来ないのはよくわかる所
と言うか今までの作中の描写見てると
そうでなくても裁判等にも賛成しづらいのが納得出来てしまう

最近話題に出た事もあった逮捕の効果が少し問題としては似るでしょうか
逮捕がそれだけでは法的な制裁が決定したわけではないが
実態としては大きく社会的地位を毀損するものであるように


作中で言われてる様に
世論に流されずに一兵卒に至るまで厳しく処罰、或いは裁判を行ったとして
じゃあ、"あの同盟市民"がどういう反応すると思うんだよ?
と言う問題を鑑みると、それに対処したくなって
……とまぁこうして 癒着、不正 が生まれるのかもしれないがw(・・;




旧版の終盤はなんというか勝ったりはしてもいるけど
重苦しく報われなさげな気配も感じてたけど
新版はこれからどうなるのだろ





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Last updated  2019/05/17 10:35:04 AM
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