☆りんぼぉ☆卵奮闘記☆

気管内挿管法



目的
・ 呼吸停止、舌根沈下、気管内分泌物の停滞、嘔吐物の誤嚥によって気道の閉塞を起こしている患者、または起こしそうな患者に対し気管に直接チューブを挿入することによって確実な気道確保をする。
・ 利点
1) 気道を安全に確保できる。
2) 肺内の異物吸引の防止ができる。
3) 人工呼吸器の装着による呼吸ができる。

適応
 緊急挿管が必要となる病態
・ 心停止、呼吸停止に対する心肺蘇生
・ 心不全、ARDSによる重篤な呼吸困難
・ 頭部外傷、頭蓋内病変による呼吸抑制
・ 急性薬物中毒や一酸化炭素中毒
・ 各種のショックや昏睡状態
・ 頭部外傷による胸壁動揺、縦郭動揺
・ 気道熱傷、咽頭および喉頭の損傷
・ 痙攣の重積発作
・ 溺水、誤嚥など
・ 十分な自発呼吸がなく低酸素血症(PaO2 60mmHg以下)または、(PCO2 50mmHg 以上)を生じている時

方法
1)準備・点検
・ 必要物品をチェックし常に万全の準備をしておく
(挿管チューブ スタイレット バイトブロック キシロカインゼリー 喉頭鏡 カフ用注射器 固定用テープ アンビューバッグ )
・ 注射器でチューブのカフを膨らまし空気漏れの有無を確認する。
・ 気管内チューブにスタイレットを挿入し先端がやや強いカーブを描くように湾曲させる。
・ スタイレットの先端がチューブから出ないよう注意する。
・ チューブ先端からカフの部分にキシロカインスゼリーを塗布する。
・ 喉頭のライトが点滅するか明るさが十分であるか確認
・ アンビュバッグや人工呼吸器、吸引の準備と作動を点検する。

2)患者の準備
・義歯があれば外し保管する。
・ 口腔内を十分に吸引する。
・ 医師は患者の頭下に立ちアンビューバッグによる人工呼吸を行う。
・ 仰臥位の患者の頭下に枕を入れる→声門が見えやすくなる。
・ 患者の状態を観察する。VS、呼吸状態、四肢冷感、チアノーゼなど

3)挿管の実際
・医師に喉頭鏡を渡す。
・ 医師は下顎を押し上げるか、指交差法で開口させ、喉頭鏡の先端で喉頭蓋を押すように展開する。気管入口部の声帯を確認する。
・ 声門が見えにくい時、甲状軟骨の1~2横指下にある甲状輪軟骨を軽く押す。
・ 医師が声門から目を離さなくてすむよう、手元にチューブを渡す。気管内チューブを呼吸に合わせ無理なく声帯を越すまで挿入すると同時にスタイレットを抜去する。
・ カフ用注射器でカフに空気を入れる
・ アンビューバッグに接続し換気を始める。
・ テープで固定する。
・ 胸郭の動き、呼吸音、左右差の有無、心窩部聴診で胃内の送気音がないこと、チューブが呼気による「くもり」があることを確認し、確実に気管に入っているか、片肺挿管になってないかチェックする。
・ チューブを噛む患者はチューブにあわせ、バイトブロックを挿入し固定する。
・ 胸部X-Pを行い挿管チューブの位置を確認する。


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