「月山」 森敦 新潮文庫


 「ながく庄内平野を転々としながらも、わたしはその裏ともいうべき肘折り(ひ

じおり)の渓谷にわけ入るまで、月山がなぜ月の山と呼ばれるかを知りませんでした。(中略)

 すなわち、月山は月山と呼ばれるゆえんを知ろうとするものにはその本然の姿

を見せず、本然の姿を見ようとするものには月山と呼ばれるゆえんを語ろうとしな

いのです。」

「月山が、古来、死者の行くあの世の山とされていたのも、死こそはわたしたちに

とってまさにあるべき唯一のものでありながら、そのいかなるものかを覗わせよう

とせず、ひとたび覗えば語ることを許さぬ、死のたくらみめいたものを感じさせる

ためかもしれません。」月山 森敦(もり あつし)

 上の山温泉から斉藤茂吉記念館は近い。谷口吉郎さんの設計です。

 月山・鳥海山も近い。小野川温泉も米沢付近にある。


 雪解けのころ最上川を、米沢新聞の清野社長と下りたい。

 酒田市郊外には、芸術院会員池原義郎先生設計の酒田市美術館があります。

酒田市長が設計依頼に来て敷地を見に行ったら、酒田市内のごみごみしたところだ

ったので、「こんなところで美術館はできない。敷地1万坪を用意してください。そ

うすれば設計します。」と話されたそうです。(この話は池原先生の語られたこと

です。)そうしたら酒田市長も偉いですね「1万坪用意しました。」とまた来たそうです

 敷地は酒田市郊外、庄内平野を見下ろす高台にあり、はるかに鳥海山を望む絶

景の地にあります。(先生にスライドで見せてもらっただけですが。)

 「建築は芸術です。」と言い切る池原義郎の美術館、今年こそ見たい。今回は雪が深くて行けなかったのです。




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