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私
JALが小さな事故に対して、あくまで原因を追及することに重点を置き、個人責任を追及した懲戒はしない
、ということにしたというね。
A氏
:これはある意味で常識的なことではないの?
私
:1988年に「 死角・巨大事故の現場
」という本を 柳田邦男氏
が出しているが、次のようなことを言っている。
「 小事故こそ、有効な情報を引き出すことのできる宝庫なのである。
問題はいかにして小事故を報告させるかである。
人は誰しも責任を負いたくない。
ミスをあげつらわれたくないという気持ちを抱いている。
かって国鉄の職場には『 マルにする
』という隠語があった。
小事故は現場で修復して知らん顔をしてしまう
(マル秘にする)、という意味である。
それを黙認し、あるいは積極的に隠蔽に加担する運転区長や機関区長は、人望が厚くなる。これでは、全職場に生かすべき『危険要因』の情報が、埋葬されてしまい、どこかで同じような事故が再発することになる。(中略)
日本のように、刑罰や処分を優先する国柄では、どうしても『誰がやったのだ』という発想が、司法当局から行政機関、企業、ジャーナリズム、一般の人々に至るまで、あらゆる階層にしみついている。
そういう中で(中略)科学的・合理的な要因分類の視点は、なかなか受容されにくい。(中略)
高度技術社会におけるリスク・マネジメントはこのような発想の転換をベースにしなければ、前進を期待できないというべきであろう。
」
A氏
:1988年と言えば、もう、20年近くなるね。
その頃から、こういう考えはあるのに、どうしてJALのような大企業が勉強していないのかね。
その原因のほうが問題ではないかね。
私:
そういう点の原因追求も下手だね。
最近、起きた 政治家の事務所の金の問題
も、大臣を辞めたり、副議長を辞めたりするとうやむやになるのと似ているね。
個人を責め、その個人が「すみません」と謝ると、それで終わりだ。
そして形式的な対策でお茶を濁すから、本当の原因がつぶれない。
再発をくりかえす。
5万円以上は領収書が必要だと決めたら、全部、5万円未満に分割してあった人もいるそうだね。
公共工事の一般入札もある金額以上だけに適用すると、こまぎれにしてほとんど、一般入札にしないのと似ているね。
A氏
:逆に、正直に事実を言ったら、大臣、副議長を辞職しなくてよいとしたらどうだね。
私
:これがアメリカでよくある 免責
という考えだね。
本当のことを言う代わりに、罪を免ずる。
これで真実を明らかにして確実な再発につなげる。
そういう考えだね。
A氏
:教育再生会議で「ゆとり教育」の見直しと言いながら、 どうして数年かけた「ゆとり教育」が問題だったのか
の事実の把握が明確でないね。
そして、それによる原因追及なしで、いろいろな案が出ているのも、発想は同じだね。
私
:「再生」という日本語は、 死にかかったものが生き返ること
、 再びこの世に生まれることなどと
辞書にあるが、 以前にあって死にかかったものとか、再びこの世に生まれさせることとは何なのかね。
どういう教育を復活させるのかスター時に明らかにすべきなのに、それが全くないね。
今の教育に問題があるから、なんとなく賛成しているようで、その問がないね。
A氏
:そうだね。
例えば「ふるさと再生」と言えば、「昭和の初期」の再生というようにね。
そうしないと具体的な町や村のデザインができないね。
私
:ところでJALは航空産業だから、 以前から事故の専門家がいるはずだよ。
それが、 柳田氏が言うような常識的なことをなんで気がつかなかったのかね。
そのほうが、大きな問題だね。
その真相はまた、ヤミのままだね。
日本型は変わらないね。
まぁ、対応が遅かったけれど今後のJALの無事故の健闘を祈る。
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