ハーブ館

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漢方メモ★じんましん


●蕁麻疹(じんましん)
強い痒み(かゆみ)とともに、赤く盛り上がった発疹ができます。
大きさや形は色々で、地図のように広がっていきます。
通常は数時間で消滅しますが、慢性化して何週間も続いたり再発を繰り返すこともあります。

外因性と内因性があり、食べ物や薬品、植物が原因で起こることが多いのですが、
寒さや日光の刺激、精神的な要因で発症する事もあります。

漢方は「じんましん」の治療は得意分野です。
主に水の異常から起きると考えられているので、利水剤を中心に処方します。
また、心理的な要因で起きるのは、気の「うっ滞」が関係していると考えられ、
気の流れを良好にする処方を用います。

「じんましん」に用いられる漢方薬と自覚症状

●葛根湯(かっこんとう)
首筋から肩こりで、主に後頭部が痛む、緊張性頭痛に用いられます。
風邪の初期の頭痛や三叉神経痛にも効果があります。
★胃腸虚弱や食欲不振、嘔吐、貧血気味の人には使用しません。

●茵陳蒿湯(いんちんこうとう)
口の渇き、尿の出が悪い、吐き気、便秘、みぞおちの不快感、黄疸などがある人に用います。
特に黄疸の初期症状には効果があります。

●茵陳五苓散(いんちんごれいさん)
口の渇き、尿の出が悪い、吐き気、食欲不振、黄疸などがある人に用います。
茵陳蒿湯同様に、黄疸の初期症状には効果があります。
水毒が認められる人の慢性じんましんに有効です。

●加味逍遙散(かみしょうようさん)
愁訴(病人が訴える、つらい症状)が多く、神経質で、月経不順、不安、イライラ、頭痛、
肩こり、便秘などがある人に用いられます。熟睡出来ない人にも効果があるようです。
更年期の女性のじんましんに有効です。

●桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
冷え性、頭痛、肩こり、月経障害、下腹部の、痛みや膨満感などの、
お血(おけつ)症状が強い人に用います。
慢性のじんましんで、便秘でない人が使用できます。

●柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)
悪寒、胃痛、頭重、肩こりなどの緊張性頭痛に効果があります。
この症状の人は、神経質で、精神的なものにより頭痛が悪化しやすいので注意が必要です。
ストレスでじんましんが悪化する人に有効です。

●香蘇散(こうそさん)
胃腸虚弱で食欲不振、不眠、頭痛、不安感、みぞおちのつかえ感、
抑うつ気分などがある人に用いられます。
肉や魚を食べて発症した場合のじんましんの特効薬として有名です。

●十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)
肩こり、湿疹、おできなどがある人に用いられます。
じんましんに多く処方されます。
アレルギー性の湿疹を起こしやすい人に有効です。

●補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
胃腸の働きが弱っていて、体力の低下が著しく、寝汗など。
名前の通り「中を補い気を益す」効果が大きい薬です。中は消化吸収機能のことです。
別名を「医王湯」(いおうとう)といいます。
★服用中に胃腸障害が出たときは、服用を中止して医師を受診しましょう。

●調胃承気湯(ちょういじょうきとう)
便秘、腹部の張りで痛みを伴う、口が渇くなどの症状がある人に用いられます。
食べ物により起きたじんましんに有効です。



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