中東情勢
中東の紛争はいつまで続く
左の写真は ラビン首相の暗殺（注１） 現場。右は壁に向かって祈るユダヤ教信者。
いつまで聖地が血で汚れるのか？汚すつもりなのか？
写真は 「シオンとの架け橋」 から提供いただいています。ありがとうございます。
イギリスの二枚舌外交がこの問題の発端だった。
フセインマクマホン協定（１９１５年）
マクマホン英エジプト＝スーダン高等弁務官がアラブ側のフサインに対し、
戦争協力を条件にアラブの独立を認める。
サイクスピコ協定（１９１６年）
第1次世界大戦中、イギリス、フランス、ロシアが交わしたアラブ地域分割に関する秘密協定。
国際的なアラブの管理を画策。現在のアラブの国境線は、この時に作られたもの。
バルフォア宣言（１９１７年１１月）
パレスチナにユダヤ人の入植を認める内容。事実上のイスラエル建国を約束した。
シオニズムとは何か？
エルサレムの別称「シオンの丘」に戻ろうという主張。
ユダヤ教の聖地である場所に国を作ろうとする。
ドレフュス事件（１８９４年）
フランスで起こったスパイ疑獄事件。
ユダヤ系の陸軍大尉アルフレッド・ドレフュスがドイツのスパイとして終身刑に処せられる。
別に真犯人が判明したが軍部は事実を隠蔽。ドレフュスは再審ののち特赦。１９０６年無罪。軍に戻る。
ジャーナリストのテオドールヘルツルが「ユダヤ人国家」（１８９６年）
を発表。シオニズム運動に加速。
中東戦争の歴史
国連がパレスチナの分割を認めるという決議を出す。（１９４７年）
第一次中東戦争 １９４８年５月１４日、イスラエル独立に端を発する。
第二次中東戦争 １９５６年にエジプト大統領ナセルはスエズ運河の国有化を発表。
反発したイスラエルがシナイ半島に侵攻。
ＰＬＯ（パレスチナ解放機構）設立。（１９６４年）
第三次中東戦争 １９６７年の６月、イスラエルはの先制攻撃をかけてヨルダンの川西岸・ガザ地区などを占領。
第四次中東戦争 １９７３年１０月、エジプトがシリアとともに先制攻撃。
イスラエルに勝つ。石油ショックの原因となる。
キャンプデービッド合意 （１９７８年）
カーターアメリカ大統領、サダトエジプト大統領、ベギンイスラエル首相の３者会談。
オスロ合意（１９９３年） イスラエルとパレスチナの和平合意。
ラビン首相暗殺（１９９５年）
ある時にはアラブの味方をして約束し、またある時にはイスラエルの建国を約束する。
その一方で中東の土地を自分のもののように扱う。これで後に争いが起こらないわけがない。
また、アメリカの中東政策には、ユダヤ人の影響があるといわれている。
世界経済の一翼を担うのは中国とユダヤであって、
アメリカ大統領選挙に大きな影響があることは多くの人が認めている。
つまり「世界の警察」を自認するアメリカは中東政策には最初から偏った姿勢でしかないということだ。
これで中東に平和が訪れるわけがない。
ただ、 「ユダヤ人は豊かな資金を背景にして世界征服を狙っている」 などという
「偏見を根拠にした古典的なイスラエル批判」 に耳を貸すつもりもない。
私が訴えたいのは「どうして血で血を洗う行為が止まらないのか？」という一点に尽きる。
このことを、この文章を読んでいる人に考えてもらいたい。
ロードマップ について。
２００３年４月に米国国務省が発表した和平への行程表 のこと。
段階的に中東問題と解決しようとする試みだが、その達成には危機感が常につきまとう。
なぜならイスラエルとパレスチナ双方が暴力をやめない限り、話し合いすらできないからである。
また、 パレスチナが「国家樹立」をどれだけ欲しているか も問題だ。
大切なのは国家なのか？それとも部族なのか？
米国、ＥＵ、国連、ロシアの「カルテット」が重要な役目を持つ。
詳しいロードマップの内容については、ここを見てください。
シオンとの架け橋
２００４年１１月１１日、アラファト議長が病気で死亡。
議長は治療のため、パリの病院に入院していた。
７５歳だった。中東和平への影響が心配される。
アラファト議長死す！ 「アラビアのロレンス」と議長の評価（日記から）
映画に見る中東情勢
十戒（１９５７年）
聖書にあるモーゼと「出エジプト記」の話。
アラビアのロレンス（１９６２年）
イギリスの二枚舌外交が少しだけ描かれている。理想に敗れたロレンスが哀れ。
「レイダース 失われたアーク」（１９８１年）
意外だが、「アーク」はモーゼの十戒が入った箱のこと。
シンドラーのリスト（１９９３年）
ナチスドイツによるユダヤ人迫害がイスラエルの入植を加速した。
（注１）ラビン首相暗殺。
１９９５年１１月。今さら遅いのだが、この事件が与えた影響は大きい。
中東和平への道はさらに険しくなった。
© Rakuten Group, Inc.
