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2005年08月25日
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カテゴリ: 読書



1996年出版の本。古臭い部分もあるのだが面白い。
特にPLOを巡る部分はその後の経緯をみると、まさにその通り。
もっとも地図がついていないのは、ひどく不親切。

「サウド家のアラビア」が「サウジアラビア」とか目からウロコぼろぼろ。
地図は自作で補っておこう。
ブックオフで105円。お得感の強い買い物。

tyutou2

著者は共同通信記者。
日本のメディアのでの扱いが悪いことを嘆く。
クルド(イラク軍に追われて敗走することに)の取材ではかなり危険な場面も。

★キプロス
1960年の独立。「7対3(ギリシャ&トルコ)」
1974 ギリシャ系右派政権のクーデター(3日天下)→キプロス紛争
   アッチラ・ラインでの分断。37%の土地をトルコ側が支配。
レバノンの内戦で中東の経済・金融・交通の中心地に
またレバノン経由の密輸の中継基地としても潤う。

★レバノン
内戦1975~1992、約16万人が死亡か(人口は330万人くらい)
かつては「中東のスイス」と呼ばれたベイルート。
キリスト教優位の政治体制だったが、80年代以降イスラム教系に人口比で抜かれる。これが内戦の一因
92年、イランのクゥエートと侵攻のどさくさに紛れてシリアが「アウン将軍(キリスト教系)」を追い出し、内戦終結。
p40 レッドライン

★シリア
アラブの盟主を気取る。
アサド大統領(ライオンの意)の長期独裁政権。アラファトとは犬猿の仲。
p58 大シリア構想(レバノンを属国視、他アラブは反発しつつ黙認)
※オスマン帝国下では同じ州(サイクス・ピコ協定で分断)
p61 30万人のパレスナ人が住む(ライラ・ハレドのインタビュー)
p66 バース党
PFLP本部はダマスカスに
74 ハマの虐殺・2万人。
政治・軍事は少数派の(10%)アラウィ(シーア派)で、常にスンニ派を警戒
p68 ナセル死後(1975)「小ナセル」が続々。アサド、フセイン、カダフィ。

★イラク
p83 サダム・フセイン
p100 湾岸部分(中心都市はバスラ)はわずか50キロ。シーア派が多数を占め、いつ叛乱が起きるかわからない(当時)
   北部(アルビル中心)は250万人のクルドが住み、これまた波乱要因
p101 農地解放、雇用対策、サダムの私書箱
   取り巻き連の紹介も。

★ヨルダン
実はパレスチナ人の国。=中東戦争後に急増
フセイン国王は「落下傘」。
ハーシム家(サウド家と並ぶアラブの2大名門)
111 人口400万人のうち250万人はパレスチナ人
ヨルダンはパレスチナ問題そのもの。
113 ブラック・セプテンバー(1970)。ヨルダン国軍とPLOの全面衝突。
  これでPLOゲリアはシリア経由でレバノンへ逃げる。

★イスラエル
東西で一番狭い部分は15キロ。「イスラエルの回廊」。ここを分断されるわけにはいかない。
ユダヤ人の出身地域で一番多いのはモロッコ
・アシュケナージ(西ヨーロッパからきたユダヤ人を指す)
・セファルディ(東ヨーロッパと中東から)
138 エルサレムではなくテルアビブに大使館が多いのは「承認していないため」
146 国旗の上下の線は2本の川
148 「ガザはのしをつけて返したい」というのがイスラエルの本音
   土地が肥沃でない、戦略上重要でない、「約束の地」でもない。
  ※この部分は先だって実現した
152 パレスチナ人の国はヨルダンがあるではないか、二つは不要という言い分。

★PLO
171 アラファトのアラブ語にはエジプト訛り
   中核部隊のファタハはアラファトが私財で結成
174 アッバス(PLF)が対話構想をぶち壊す。
179 イラク支援(クゥート侵攻時)が大誤算
181 ヨルダンオプション
184 ミニパレスチナ構想が「ミニミニパレスチナ」へ
192 インティファーダ(byハマス)は宗教国家作りを目指す。

★クルド
2500万人(イラク、イラン、トルコ、ソ連、シリアに散らばる)
216 無線機が無い

第1章 キプロス―東地中海の天国
第2章 レバノン―遺棄された戦場の国
第3章 シリア―揺れるアラブの盟主
第4章 イラク―誇り高きメソポタミアの民
第5章 ヨルダン―サバイバルに賭ける王国
第6章 イスラエル―安全保障という悪夢
第7章 PLO―変質した民族解放運動
第8章 クルド―国なき民族の悲劇

最近中東事情







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最終更新日  2005年08月28日 12時11分10秒
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