朝日新聞朝刊 2014年8月6日の記事です。
(写真)アムステルダムの運河を巡るSさん夫妻とシェリダンさん(右)=2009年3月
2007年4月、広島市のSさんは、45歳で極めて珍しい尿膜管がんと診断された。情報を探し求め、患者運営サイト「膀胱(ぼうこう)がんウェブカフェ」(英語)にたどり着いた。そこに、尿膜管がんの情報も載っていた。
「カフェ」の創設者は、元ブルース歌手でオランダ在住の米国人ウェンディ・シェリダンさん(58)。8歳の時、父親が38歳でがんで亡くなった。次姉も乳がんで死去、長姉が膀胱がん、自身も乳がんになった。
もうこれ以上、誰も失いたくない。長姉のために膀胱がんの情報を求め、パソコンに向かった。次姉のときは乳がんの患者がネット上に集うサイトがあり、そこから様々な情報を仕入れたが、当時膀胱がん患者の支援グループは見つからなかった。
米国では年間7万5千人が新たにかかるとされる膀胱がん。乳がんはあるのに、なぜないのか?「情報がなさ過ぎてもどかしかった。怒りすら感じた」
米国立医学図書館が運営する医学文献データベース「パブメド」(PubMed)を使い、膀胱がんの治療情報を集め始めた。わからないことがあれば、論文の筆者に質問のメールを送った。「驚いたことに、素人の私の質問を面倒がったのは1人だけ。多くの医師は喜んで教えてくれました」
99年6月、夫の協力を得て、集めた情報を載せたサイトを開設した。「カフェ」の前身だった。世界中から同じ病気の患者たちがサイトに集い、情報交換してきた。
07年5月、カフェの情報を翻訳したいというメールが日本から届いた。Sさんだった。
2人の交流が始まった。ネット上だけでなく、08、09年の2回、アムステルダムに訪ねてきたSさん夫妻を迎え、ボートで運河を案内し、レストランで食事をした。シェリダンさんは「まるで、以前からの知り合いのように楽しみました」と話す。
翻訳を始めて約2カ月後の07年7月、Sさんはブログを始めた。最初の書き込みでこう呼びかけた。「尿膜管がんの情報があまりにも少ないので、患者や家族からのコメントで情報を集めようと思います」。誰かに届くだろうかと思いながら。
皆さんのエネルギーに感心するばかりです。私はこうやって役に立ちそうな情報をコピペするだけで精いっぱいです。
(原文はご本名で書かれているようですが、ここでは頭文字表記にさせていただきました。写真掲載は控えました。)
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