ワルディーの京都案内

ワルディーの京都案内

2015/07/13
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テーマ: 京都。(6076)
 第5回1級 第3問の解答です。

■が私の解答 正解の場合は◎、不正解または部分的に正解の場合は正解を【正解】に記載
◆は関連する「お勉強」

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【問題3】次の聞いに答えなさい.
                                 (10問×2点=20点)

(21)江戸中期の扇絵師で、斬新なデザインによる彩色を考案し、今日の高級手描き染色の基礎
  を築いたとされるのは誰か。

■宮崎友禅斎(宮崎友禅)◎

◆後染めもの 「辻が花染」「友禅染」「茶屋染」
・辻が花染:絞り染めを基調として、描き絵・摺箔・刺繍などを併用したもの」。
 布を結んだり括ったりして染めた初歩的で簡略なものから、絵模様の輪郭を縫い絞って多色に
 染め分けたものまで様々なものがある。
・模様染の一種。白の麻地に糊置きして防染し,総模様を藍一色で染め上げたもの。
 部分的に刺繍を施し,まれに黄色を差し加えることもある。
 流水など爽やかな文様が施された藍染。
 創案者が豪商の茶屋四郎次郎



(22)江戸後期の京焼の陶工で、主に煎茶器を制作、のち青蓮院宮粟田御所の御用焼物師となっ
  たのは誰か。


■青木木米 ◎

◆その他の陶工
・野々村仁清 「古清水」と呼ばれる色絵陶器
・尾形乾山、尾形光琳 優雅な作品で清水焼の大衆化、ブランド化
・奥田頴川 中国明代の陶器を手本に古染付、赤絵に独自の境地
・青木木米 頴川の弟子。日本独自の気品豊かな煎茶器
・ワグネル博士(ドイツ) 陶磁器や七宝の釉薬など新技術導入



(23)奈良時代に唐から伝わり、神輿や仏具、鎧兜、帯締めなど幅広い用途に使われる経済産業
  大臣指定の伝統的工芸品は何か。


■京くみひも ◎

◆経済産業大臣指定の京都の伝統工芸 16種(うち繊維物7種)
京焼・清水焼 京漆器 京指物 京扇子 京うちわ
京人形 京表具 京仏壇と京仏具 京石工芸品 
西陣織 京友禅 京小紋 京鹿の子紋 京繍
京黒紋付染 京くみひも

その他の京都の伝統工芸 5種
京竹工芸品 京象嵌 京刃物 京印章 神祇装束調度品



(24)茶道の三千家が指定した茶道具の職方である千家十職のうち、長次郎を祖とする茶碗師は
  何家か。

■樂家(楽家)◎

◆千家十職
・茶碗師 − 樂吉左衛門
・釜師 − 大西清右衛門
・塗師 − 中村宗哲
・指物師 − 駒沢利斎
・金物師 − 中川浄益
・袋師 − 土田友湖
・表具師 − 奥村吉兵衛
・一閑張細工師 − 飛来一閑
  一閑張り:竹かごに和紙を貼り、その上から柿渋を塗った物
・竹細工・柄杓師 − 黒田正玄
・土風炉・焼物師 − 西村(永樂)善五郎


(25)唐から伝来した散楽や日本古来の諸芸が交じり合い、平安時代に盛んになった芸能で、後
  に能・狂言に発展したのは何か。


■猿楽 ◎

◆大和猿楽四座
  南都興福寺に奉仕していた
  円満井(金春)・結崎(観世)・外山(とび)(宝生)・坂戸(金剛)
・金剛家
  京都の金剛家はもともと野村姓で阿波藩に仕え、禁裏御能をつとめていた。
  文久2年(1862)に金剛姓を許され、分家に準ずる家柄に。
  その後、坂戸金剛家に後嗣がなく断絶したとき、他の四流家元の推挙により、京都金剛家の
  初世金剛巌が家元を相続。



(26)江戸時代、家元が将軍家に仕えるため江戸に移った後、京都で観世流の素謡の師範にあたっ
  た家を総称して何というか。


■京観世 【正解】京観世五軒家

◆京観世五軒家
観世流脇方の福王流家元の服部宗巴、後に息子の宗碩(そうせき)が、観世京屋敷の管理と観世流
諸用向きを取り仕切り、服部家の門弟であった、岩井・浅野・薗・林・井上の五家を京観世五軒家
と称した。宗碩没後は、服部家に代わって片山九郎右衛門が、京都の観世流を取り仕切る体制に変
わった。



(27)石川五右衛門の「絶景かな絶景かな」で知られる南禅寺の三門を舞台とした歌舞伎の演目
  は何か。


■三門五三桐 【正解】桜門五三桐

◆坂田藤十郎
元禄歌舞伎を代表する役者。立役の名優。
「傾城仏の原」など近松門左衛門の脚本を多く上演。
町人社会を題材とした世話物を得意とし、和事の演出を創始した。
当たり芸は「夕霧名残の正月」の藤屋伊左衛門。
荒事の演出を創始した江戸の名優、初世市川団十郎と対比された。




(28)京舞井上流の「井菱」の紋は、五摂家のどの家に由来するか。

■近衛家 ◎

◆井上流初世井上八千代の本名はサト。
近衛家で御殿舞を学んで才能を発揮し、舞の師匠として独立した。
「八千代」の名は近衛家の老女、南大路鶴江の餞別の言葉にちなみ、流儀の紋「井菱」も近衛家奥方
から賜ったものという。
初世は、御殿風の座敷舞と地唄舞を基礎とし、伝統の遊郭島原の舞の師匠として流派の基礎を築
いた。
二世は、初世の姪でアヤ。幕末の京都で文楽や能楽の演出を取り入れ、井上流を大成。
三世は、二世の弟子で本名片山春子。明治5年の京都博覧会の余興として都をどりを振付け。
祗園町の舞の師匠としての地位を確立。観世流能楽師片山九郎右衛門晋三と結婚。
京舞と能楽の交流をいっそう深めた。
現在は五世。
五摂家:近衛家,九条家,鷹司家,一条家,二条家


(29)京都の五花街の芸舞妓がそろって顔見世を鑑賞する行事を何というか。

■顔見世総見 【正解】花街総見 or 南座顔見世総見

◆花街行事
・祗園甲部 春「都をどり」、7月「みやび会」、秋「温習会」 井上流
・宮川町  春「京おどり」、秋「みずゑ会」若柳流
・先斗町  春「鴨川をどり」、秋「水明会」尾上流
・上七軒  春「北野をどり」、秋「寿会」 花柳流
・祗園東 秋「祇園をどり」 藤間流

・五花街共通
 1月7日 始業式(上七軒は1月9日)
 2月 八坂神社節分祭奉納舞踊(上七軒以外)
    (上七軒は北野天満宮節分祭奉納舞踊)
 4月 平安神宮例祭神賑奉納舞踊(上七軒以外)
 6月 都の賑い 五花街合同公演
 7月24日 花傘巡行奉納舞 祗園甲部 (隔年参加)
      花傘巡行参加 宮川町・先斗町・祗園東
 8月1日 八朔
 10月22日時代祭参加 (五花街年交代)
 11月 祇園小唄祭(五花街年交代)
 12月 南座顔見世総見
 12月13日 事始め

・祗園甲部 1月13日 初寄
      11月8日 かにかくに祭
・上七軒 2月25日 梅花祭
     7~9月 ビアガーデン
     12月1日 献茶祭
・祗園東 5月13日 観亀神社例祭




(30)今年は京都で劇映画が生まれて100年になるが、第一作である「本能寺合戦」で監督を務
  めたのは誰か。


■マキノ貞一 【正解】牧野省三

◆京都の映画の歴史
・日本映画発祥の地 元立誠小学校
  明治30年(1897)2月,当時この地には,京都電燈株式会社(関西電力や
  京福電気鉄道の前身)があった。
  その中庭で2年前(1895)にフランスのリュミエール兄弟によって発明された
  映画(シネマトグラフ)の試写実験が,行われた。
  稲畑勝太郎氏(実業家・後の大阪商工会議所会頭)が万国博覧会の視察と,
  商用でパリを訪れ、機材と興行権を購入し,帰国。
  その試写実験の地として選ばれたのが,京都電燈株式会社。
・明治41年(1908),後に日本映画の父と呼ばれる牧野省三氏は,記念すべき第一作目
 “本能寺合戦”を真如堂で撮影した。
・明治43年(1910),牧野省三と手を組んだ横田永之助が興した横田商会は,
 京都では初めての撮影所を二条城近くに建てた。




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最終更新日  2018/08/26 07:24:19 AM
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