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2015/11/07

【がん情報】食道がん　食道の再建手術：３　胃を細長くつくりかえ

テーマ：癌(3513)

カテゴリ：癌治療情報

朝日新聞「患者を生きる」の記事を引用し、私の意見・感想・気づきなどを述べさせていただいています。

≪2015年6月4日の記事≫

　食道がんと診断された埼玉県草加市のＨ．ＫＡさん（７５）は昨年１２月、手術前の抗がん剤治療を受けた。しかし、腫瘍（しゅよう）は期待したほど縮小していなかった。

　当初の治療計画では、抗がん剤を使った一連の治療を２回行う予定だったが、Ｈ．ＫＡさんは２回目を行わず、１月９日に国立がん研究センター東病院（千葉県柏市）で手術することになった。

　抗がん剤が効かないとわかると、Ｈ．ＫＡさんは家族に「どうせ切って捨てちゃうんだから、いいんだよ」と強がった。だが、「まさか薬が効かないとは、想像もしなかった。手術前の一歩目からつまずいたことがショックだった」。

　食事の時、のどがつかえるような違和感は徐々に強くなり、Ｈ．ＫＡさんは食が細くなる一方だった。初めての手術に対する不安もあった。病気がわかる前には５１キロあった体重は、３８キロまで落ちていた。

　長男のＨ．ＴＡさん（４７）は１月３日、Ｈ．ＫＡさんを友人が営む飲食店へ連れ出し、Ｈ．ＫＡさんの妻、Ｈ．ＫＩさん（７５）の誕生日を祝った。Ｈ．ＫＡさんの壮行会でもあった。「みんなに励まされて元気をもらった。久々に箸が進んだ」とＨ．ＫＡさん。ただ自宅では、おかゆもほとんど口にできなくなっていた。

　１月９日、朝から手術が始まった。一般的な食道がんの手術は、右胸を大きく切って食道を摘出するが、国立がん研究センター東病院は、内視鏡を使った手術の実績が多かった。

　手術は右胸とおなかにそれぞれ５、６カ所穴を開け、ポートと呼ばれる筒をさす。そこから内視鏡や手術器具を入れて食道と胃を周囲の臓器から切り離す。

　次に、おなかを５センチほど切って食道と胃を体の外に出す。食道は摘出し、胃を食道の代わりにするため、細長くつくり変えて体の中に戻して、首の辺りに残した食道の一部とつなぎ合わせる。

　転移の可能性がある食道周辺のリンパ節も切除した。

　手術に携わった医師は主治医の大幸宏幸さん（４６）を含めて６人。夕方になって、ようやく手術が終わった。

　Ｈ．ＫＩさんは手術前に大幸さんから聞いた「食道がんは首からおなかまでメスが入る大変な手術です」という言葉をかみしめた。

写真：手術を翌週に控えたＨ．ＫＡさん（右）は妻のＨ．ＫＩさん（中央）の誕生日を祝うため、久しぶりに外食に出かけた

（患者さんの名前はイニシャル表記に変更させていただきました。写真も転載を控えました。）

＞「みんなに励まされて元気をもらった。久々に箸が進んだ」

　私が抗がん剤で入院して、副作用で食欲がなくなっているとき、ある友人が夕食時間に見舞いに来てくれたことがありました。話をしながら失礼して食事をさせてもらいました。楽しく話が弾みました。そうしたら、食欲がなくなっていたのに、箸が進んで苦もなく完食してしまっていました。

　楽しく話をしながら食事をすると、食欲に効果があるというのを実感しました。きっと消化にもいいのでしょう。食事をする環境の大切さを再認識しました。

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