ワルディーの京都案内

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2016/01/26
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テーマ: 癌(3513)
カテゴリ: 癌治療情報
朝日新聞「患者を生きる」の記事を引用し、私の意見・感想・気づきなどを述べさせていただいています。

≪2015年9月17日の記事≫  

 右の脳に腫瘍(しゅよう)が見つかった東京都のピアノ教師の女性(54)は2009年11月、主治医(56)から手術の方法について、説明を受けた。

 生命維持に関わる部分などにある腫瘍は取れないので、手術で切除できるのは最大でも全体の6、7割という。それでは腫瘍が多く残ってしまい、手術による延命効果は小さい現実が見えてきた。しかも、腫瘍が大きいので6割でも失われる脳の機能は多いだろう。

 残された時間、周りの人たちといろいろなことに感動しながら生きたい。文章を書き、ピアノを弾き続けたい。延命効果に大差ないなら機能を優先したい。ずっと考えてきた希望を口にした。

 「豊かな気持ちで暮らせるよう、できるだけ脳の機能を残してほしいのですが」

 女性の気持ちをくみ取った主治医は「切除は病理検査に必要な最小限にとどめ、残りの腫瘍は抗がん剤で治療していきましょうか」と提案した。

 「その方法でお願いします」。女性は一呼吸おき、そう答えた。

 「少しでも延命効果の高い方法を選ぶべきなのでは?」と批判する親戚に、夫(57)は「本人の決断を理解してほしい」と手紙を書き、説得した。

 11月の手術の直前、長く米国の大学で内科教授を務めた伯父(85)からメールが来た。

 「医者としてではなく、ただあなたを深く愛する親類の一人として、少しでも治癒の可能性のある治療法を選んでほしい」。機能の保持を優先するため、余命を縮めても腫瘍の切除を最小限に抑えるという女性の決断に、反対する内容だった。

 決心は揺らがなかったが、自分を気遣ってくれる伯父の気持ちを思い、涙がにじんだ。

 11月中旬、7時間の手術を受けた。全身麻酔をかけて頭を開き、最初に決めた通り、検査に必要な最小限だけ腫瘍を切除した。

 手術室で目を覚ますと、医師らが視界に入った。名前を呼びながら「ありがとうございました」と声をかけた。かすれ声を出すのがやっとだったが、「感謝できる心が、手術で失われずに残っていてよかった」と思った。


けいれんなどの症状にいつ襲われるか分からないので、いつも薬を持ち歩いている
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>手術で切除できるのは最大でも全体の6、7割。
>腫瘍が多く残ってしまい、手術による延命効果は小さい。
>しかも、腫瘍が大きいので6割でも失われる脳の機能は多いだろう。

>延命効果に大差ないなら機能を優先したい。

 私の場合は、後腹膜脂肪肉腫で、抗がん剤治療後、残っている腎臓(すでに腎盂癌で片方の腎臓は切除済み)ごとの切除(透析が前提)か、粒子線治療(腎臓が温存できる)かの選択になりました。ただこの方と決定的に違うのは、切除は腫瘍をすべて取り去る、粒子線は腫瘍をすべてやっつけるというどちらも完治を目指したものでした。

 そして、切除も粒子線も再発率は大差がない(やや粒子線のほうが不利かなという程度)とのこと。それなら保険がきかないので高額にはなるが、透析を回避できる方法ということで、粒子線を選択しました。

 昔は延命が最優先のようなところもありましたが、生活の質で選択するということも選択肢の一つだと思います。そのほうが生活に潤いがでて、かえって延命できるというようなこともあるのではないかと思っています。

 ただ、私がこの方と同じ状況になったらどうでしょうか。私は年齢60歳。第一線は退いています。それでも、この方のように、機能優先と踏ん切りをつけることはできないかもしれません。長生きしたいという人間の本性がどこかにあるんでしょうね。


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最終更新日  2019/02/16 10:58:42 PM
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