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2016/05/21

【がん情報】肺がん　働く・前編：２　入院中に失職の通知

テーマ：癌(3513)

カテゴリ：癌治療情報

朝日新聞「患者を生きる」の記事を引用し、私の意見・感想・気づきなどを述べさせていただいています。

≪2016年3月23日の記事≫　

　肺がんが見つかった千葉県船橋市の会社員、ＨＴさん（４７）は２０１１年１月、化学療法を受け始めた。抗がん剤の副作用で足の裏に水ぶくれができて痛み、出社できない状態が続いた。

　勤務先の金融機関は以前から経営が悪化していたが、ついに他社に吸収合併される見通しになった。手続き上、社員はいったん解雇された上で、希望者は再雇用されるという。

　入院先の国立がん研究センター中央病院（東京都中央区）の病室を上司が訪れ、今後の希望について聞き取りをしていった。抗がん剤の副作用で頭髪は無くなり、足は水ぶくれだらけだったが、再雇用への強い希望を伝えた。

　３月下旬、「解雇予告通知書」が郵送で自宅に届いた。この時期に通知が来るのは想定内だった。自分もほかの同僚たちと一緒に、新しい職場に移って働ける――。そう信じていた。

　「まさか入院中に仕事を奪うなどということは、ないだろう」

　そんな思いもあった。

　ところが、現実は厳しかった。

　４月上旬、郵便受けに届いた封書に妻（４７）が気づき、入院中のＨＴさんに電話をしてきた。

　「中身をあけて、読んでみて」

　電話口で、そう妻に伝えた。

　再雇用の受け皿となる会社から届いた「選考結果のご通知」という文書だった。

　「厳正なる選考の結果、残念ながら貴意に沿えない結果となりましたことをご通知いたします」。再雇用の対象には入らないという内容だった。

　この時期、元気に働く同僚たちには、次々と再雇用の通知が届いていた。

　つい最近まで、サラリーマンとしてごく普通の毎日を送ってきた。突然のがんの宣告と、つらい闘病生活。さらに追い打ちをかける、失職の知らせだった。

　当時、住宅ローンが約２８００万円残っていた。妻のパート収入はあるものの、２人の娘はいずれも小学生で、教育費もまだまだかかる。

　「これから、どうする？」。電話口から妻の声が聞こえた。

　「なぜ、こんなことに……」。悔しくて、涙があふれた。

解雇予告通知書が届いたが、再雇用されると信じていた

　この方は、闘病中に働いていた会社が他社に吸収合併。不運としかいいようがないです。会社を辞めてからも、傷病手当は出たと思うのですが、支給額は今までの給与の３分の２に減りますし、休職してから１年半が限度ですから、まだまだ働き盛りの方は大変だと思います。

　私は早期定年退職後、次の会社に入り、１年ごとの契約更新で２年めに入ったところで発病しました。私の場合はもう60歳でしたし、幸い子供たちも独立しているし、ローンもなかったので、このまま会社は辞めようと思っていました。

　ただ、自分から辞めますというと、失業保険をもらうのに条件が不利になるということを、色々調べて分かっていたので、入院中も継続雇用してもらいたいという意志は見せてました。休職して10ヶ月目で契約更新の時期が来ましたが、想定どおり契約非更新の案内が会社から来ました。

　辞めた後も傷病手当をもらい続けて、それが完了した後、給付開始を先延ばしにしていた失業給付をもらい始めました。傷病手当よりは額が下がりました。もうじきそれも満額になるので、特別支給の老齢年金（昭和30年２月生まれの私は61歳からもらえます）を受給することになります。これも額はさらに下がりますが。

　こうやって額は次第に下がりますが、収入がゼロの時期もなく来れたのはラッキーでしたし、色々ネットで調べて、できるだけ有利になるよう進めてこれたのもよかったと思います。色々調べていたので、離職票に失業給付上、私に不利な記載があったのも発見でき、訂正をしてもらうこともできました。

　経済的な問題は、闘病するうえで避けて通れない課題の一つです。医者は教えてくれません。不利にならないよう、あるいは有利になるよう、色々調べたり、人に聞いたりすることも大切です。

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