「生きづらさ」の原因は | さえりんの部屋

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2024年03月08日

　 皆さんは「大人の発達障害」って聞いたことがありますか？？
最近「大人の神経発達症（発達障害）」が知られるようになってきました。しかし神経発達症（発達障害）は先天的な脳の機能発達の偏りによって、コミュニケーションや対人関係など、日常生活に困難が生じる状態です。生まれ持った脳の特性によるものなので、親の育て方の問題で発症するわけではありませんし、大人になってから急になるものでもありません。以前は、知的障害を伴い、幼少期に診断されるものと考えられていましたが、現在は知的障害を伴わない場合も多いことが分かっています。そうした場合には、例えばコミュニケーションが苦手であっても勉強ができるなど、なんとか環境に適応することができて、子どものうちには神経発達症（発達障害）が顕在化しないことが多くあります。しかし、大人になって、より高度で複雑なコミュニケーションが要求されるようになると困難を抱える場合が出てきて、そこで初めて神経発達症（発達障害）と診断されるのです。

診断名としての神経発達症（発達障害）は大きく３つに分類されます。
・自閉症スペクトラム症（ASD）
対人コミュニケーションの困難やパターン化した興味、強いこだわり、感覚の偏りなど （さえりんは３歳の時、自閉症スペクトラム症が軽くあると診断されました）

・注意欠如・多動症（ADHD）
不注意（集中できない）・多動（じっとしていられない）・衝動（考えるより先に動く）  （さえりんはこの注意欠如多動症も持っていました）

・学習障害（LD）・限局性学習症（SLD）
読み書きや計算などが特異的にうまくできない （さえりんは軽度知的障害でした）
（ネット記事より参照）

　これらの症状ははっきり区別がつく部分と交わっている部分があるので複数を軽く持っている人もいれば１つの症状を強く持っている人もいます。その症状がしっかり出ている人と軽くその症状があるボーダーライン（グレーゾーン）の人もいます。 さえりんは３つともの症状を軽く持っている状態だったので「広汎性発達障害」という診断名でした。 私は診断されたことでさえりんの持つ特性をしっかり理解して最大の味方になろうと心に決めました。もしうやむやな状態だったらさえりんの人格まで否定していたかもしれないし、私の育て方が悪かったんだと悩んでいたと思います。だから私の場合は さえりんの「生きづらさ」の原因が発達障害によるもの だと診断されてわかって良かったと思っています。

昨日次女と夜中の４時まで話していた時この話になりました。
次女の友人が最近仕事がうまくいかず病んでいて病院へ行き検査を受けたら 「注意欠如・多動症（ADHD）と診断されたのだそうです。 彼女は「今まで世の中がオカシイと不平不満ばかり持っていたけど実は自分が障害を持っていたんだとやっとわかって少しホッとした。こんな私と今までずっと仲良くしてくれてありがとう。大変なこともたくさんあるけど支えてくれる彼氏がいるから何とかやっているよ」と。次女は友人について思い当たることはたくさんあったそうです。極度のドジ、忘れ物や失くしものが多い、よく転ぶ、時間にルーズ、頭が良くて口は達者だけど話が飛んだりコロコロ変わる、常に生きづらさを感じている等々。それでも 次女は友人に「あなたのそういう特徴も好きだしこれからもずっと友達だよ」 と伝えたそうです。

私はさえりんに発達障害（自閉症スペクトラム症と注意欠如多動症）があると知ったから図書館で本を何冊も借りて勉強しました。少しでもさえりんが生きづらさを感じて生きるより、生きやすくしてあげるための対処をしてあげたかったからです。そして  実は私もこの「生きづらさ」を小さい頃からずっと抱えて生きてきたからです！！ 病院で診断はされていませんが多分私も「注意欠如多動症（ADHD）」の症状に物凄く当てはまるのです。

私はさえりんに少しでも「生きづらさ」を解消してあげるためできる限りの療育を受けさせたり対象方法などを学びました。そうしてさえりんを必死て育てて少し落ち着いてきた頃、  ふと気が付けば次女の学習能力の極度のなさに愕然としたのです！？もしかしたら次女は「学習障害（LD）」ではないかと💦
それでさえりんのプレイセラピー（遊戯療法）でお世話になっていた愛知教育大学の教授に次女のことを相談すると検査をしてくださったのです。次女が小学２年生の頃でした。その検査の結果は「 この子はただの愛情不足と努力不足です。 障害児の兄弟児によくみられる状態でどうしても親は障害児にかかりきりになるのでその兄弟児には手も心も手薄になるため、大変でしょうがもっと心をかけてあげてください」と言われて 次女に申し訳なかったとハッと気づいたことを今でも忘れません！！

それから次女とよく話をしたりたまには２人だけでお出かけしたりケンカもしたりよく関わって向き合うようにしてきました。次女は本当に少しずつですが習い事で小さな成功体験を積み重ねながら自信をつけていきました。あの時教授に「もっとこの子にも向き合ってあげなさい」と言ってもらったことが本当に良かったと心から感謝しています。そんなことを次女と話しながら次女自身も「 私はたぶん学習障害のグレーゾーンだったと思う。 大学で発達障害のことも勉強して思い当たるところがたくさんあったから。でも私は ママが『あなたは頑張ればできる子だよ』 と信じてくれたから、高校受験も大学受験も国家試験もその時は逃げたいくらい大変だったけど逃げずに挑戦してきたことが自分の自信に繋がっていると思う。私の場合はあの時『学習障害です』と言われたら自分はどうせやってもできないからと諦めていたと思う、だから 『ただの努力不足』と言われて良かったんだと思う 」と言いました。

次女は一昨日仕事で落ち込んでいたのは「どうして自分は仕事がうまく回せないんだろう」と要領の悪さに自己嫌悪に陥っていたようです。そんなことは誰にでもあることです。でもここで自信を無くして仕事を辞めたくなってしまうのか、自分の欠点があることを知りながらどうしたらうまく克服して出来るようになるかと創意工夫をすることが大切なんだと思います。次女は昔の全く出来なかった自分がコツコツ努力して少しずつ人並みに出来るようになっていった 成功体験を思い出して「またコツコツと頑張ろう！！」という気持ちになれたようで安心しました。

発達障害があると診断されてホッとした人もいれば、発達障害と診断されなかったから頑張ってきた人もいるんだなあっと思いました。どちらにせよ「自分の生きづらさ」の原因をしっかりと直視して少しでも生きやすくなるように改善したり、周りに理解して協力してくれる家族や恋人や友達がいてくれることが一番大事なんだと実感しました。

（さえりん３歳１カ月、次女０歳９カ月　妹とお庭で水遊び）