サラサラ日記

すべりこみアウト。 その6



<ピアスの想い出>

ちっぽけでかけがえのない想い出があった。
片方残ったピアスを見て思い出す。
確かにあった。
小さくキラリと光る壊れやすいもの。
何よりも当たり前で何よりも近しい。
けれどもそれ以上近づけない。


<瀬戸際>

単に甘えてるだけじゃないか。
言い訳してるだけじゃないか。
壊れた振りをして壊れた壊れたと言っていれば
誰かが振り向いてくれて
誰かが言葉をかけてくれて
誰かが心配してくれて
そういう風にしか誰かの気持ちを求められないのじゃないか。
そういう風にしか誰かを繋ぎとめられないのじゃないか。

その境界線。
瀬戸際がそこかしこに潜んでる。


<つぼ湯>

たまに行く温泉に「つぼ湯」がある。
大きな大きなつぼが3個置いてあって
大人なら一人で、子連れなら二人がやっと。
これがまたいいんだな。
広いお風呂に浸かりに来てるのに一人、というのが。
どんなに広いお風呂でもどこかに人が入っていると
やはり意識は行く。無意識でも気にしてる。
つぼ湯は(大風呂に浸かってる)大勢に囲まれているのに
一人で心からゆったり出来て私のお気に入り。


<神頼み>

昔から神様神様とつい話しかけてしまう。
神様って誰だ?
いつも私の勝手で呼び出される神様。
宗派はなし。
都合のいいときにはお礼を言われ
ひどいことがあったときは救いを求められ
神様も大忙しだ。
「わしがいったい何をしたっていうんだよ」
ほんとにね。


<人を人とも>

人を人とも思わないようなその口ぶり。
人を人とも思わないようなその振る舞い。
何様のつもりだい。
僕はもううんざりだ。

明日は我が身。


<褒め言葉>

褒められるとウレシイが
ただ褒められても困る
何か納得のいくタイミングや味付けや空気の
褒め言葉がホンモノへと近づける。


<怖さに打ち勝つ>

怖さに打ち勝つにはどんな。

弱々しいひと言でもガツンとくることがある。


<ひとひねり>

そのまんまじゃなくて
何かひとひねりあるといいよね

ひねりすぎて訳わからなくなるよりかは
素直にそのまんまがいいよね



<時間の基準>

母 「おっかぁが子どもの頃はね・・・・」
息子「どれくらい前?」
母 「ず~っと昔よ。○○(息子)がまだいなかったころ」
息子「ティラノがおった頃?」
なんでやねん!!!!!


<海洋汚染の問題>

娘「海の水はどうしてあんなに汚れてるのかねぇ」
母「そうだねぇ。誰かに聞いたの?海の水が汚れてるって」
娘「ううん。こないだの貝ほりのときと~おくの海は綺麗なのに
        近く(足元)は汚いなって思ってたの。思い出しただけ」

・・・ふ~ん。

息子「あ!こうやない?あのさ、ティラノとかがいた時にさ。ご飯食べた後
   海の水をゴクゴク飲んだからお口の汚れたのがダ~って溶けたんよ!」

ティ、ティラノ。全ての基準がそこだね、お前さんは。笑。

息子「あ!それかさ、たこが墨吐いたからやない?」
・・・・・・・・・たこ・・・・・・・・・。


<愛の言葉>

長い長い眠りから覚めたばかりで喉がカラカラに渇いてる。
声にならない声を出してみると出てくるのは「さよなら」だけ。
悲しい不協和音がどこからかこだましてくる。
もう二度とあんな思いはしたくない。
もう二度とあんな涙に暮れたくはない。
あの痛みから逃れられるのなら。
これが間違いでもそんなことはもうどうでもいい。
傷口を広げて愛の言葉を叫んで何が残るというんだ。



<ひとりでに>

ひとりでに 歩いて行けたらいいのにね。
いろんなものが僕を引き止める。
いろんなものが僕の中に在る。
何がそうしようとも
誰がそこにいようとも
ひとりでに 歩いて行けたらいいのにね。


<おめでとう さようなら>

さよなら さよなら 遠いきみ
おめでとう おめでとう 小さい希望
ぼくの風船は空っぽのままふくれるだけふくらんで
あまりの軽さに飛んでった
あるいはしぼんでしゅるるるる


<夕闇のどこかに>

僕がもうすっかり過去の人だということを認めるのが怖いんだ
そこにはもういないということが
あの夕闇のどこかに
あそこに行けばまだ僕がそこに確かにいるようで
誰にも見止められなくてもいいから
ただ君一人に


<生ぬるい一日>

ぬるいビールを飲む。
ぬるいビールはキライだが
今の僕にはぴったり来る。
トロトロにとろけそうな毎日だ。
シアワセならよかろう。
しかしただただ生ぬるい日々。


<帰りたい>

大きな波のうねりが私の元に届くとき
どうしても帰りたくなる場所がある。
じっとして。
過ぎてしまえば何てことないから。
だましだましに日々は過ぎゆく。
いつのまにかにこんなところまで。
どうしても行きたかったところはあんなに遠く霞んでいる。
どうしても言いたかったことはまだここに残ってるのに。


<こんなふうに僕は>

こんなふうに僕はここでこうしているのです。
そこから見るとどうですか?
キラリと光るカケラはありますか?
こんなふうにここにいるとそのカケラは見えないらしいのです。
そこからははっきりと見えますか?
こんなふうですが僕のカケラはちゃんとありますか?




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