萬華鏡-まんげきょう-

能「半蔀」

◇能「半蔀」(はしとみ/はじとみ)◇


※観世流では「はじとみ」、他流儀では「はしとみ」と読まれるそうです。ゲストさまよりご教授頂きました♪ありがとうございます♪

曲柄 三番目
登場人物 前シテ:里女 後シテ:夕顔の上の霊 ワキ:紫野の僧 アイ:所の者

紫野の雲林院に住む僧が、仏に手向けた花の供養のために立花供養を行っています。

そこに美しい女性が現われ、白い花を立花に挿します。
その花が夕顔の花であると教えられた僧は花の主の名を問いますが、名乗らず、ただ「今はこの世にはいない者ですが、昔五条のあたりに住んでいました」とだけ言い残し消えてしまいます。

その土地の者に「源氏物語」での光源氏と夕顔の君の恋の話を聞いた僧は勧められて五条辺りへ夕顔の霊を弔いにきます。

夕顔の家のあたりは荒れ果てていました。
そこから夕顔の霊が現われ、弔って欲しいと僧に頼み半蔀を押し上げて姿を現します。

夕顔は在りし日に光源氏との契りの日を想い出し舞を舞い始めます。
やがて夜明けの鐘の音と共にまた半蔀の中に消え去っていく・・・。

※参考・・・「わたしたちの日本の心 能と狂言 第36号」パンフレット


☆源氏物語の夕顔☆

かつて頭の中将の愛人でした。娘(玉鬘)まで生みましたが、北の方の迫害にあい、頭中将にも告げず姿を隠してしまいます。
その後、五条の家で互いに素性を明かさず契りを結びます。
ある日源氏に誘われて某の院(なにがしのいん)へ行きますが、夜になって枕元に現れた六条御息所の生霊に襲われて急死してしまいます。
夕顔十九歳、源氏一七歳。


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