◇翁(おきな)◇
「能にして 能にあらず」
祝典曲、舞踏曲で特にストーリー立ての劇的な展開はありません。
囃子方・地謡・後見・が、素襖上下、侍烏帽子、という礼装で行われます。
小鼓は三人で演奏し、翁・三番叟とも直面で登場。
舞台で面を着脱、地謡が後座に座ること、いずれもこの曲だけに見られる演出。
翁の厳粛な謡のあと、爽快な千歳ノ舞。
そのあと、面をかけた翁が立ち、厳粛に天下泰平を寿ぐ翁ノ舞が舞われる。
その後、翁は面をとり、千歳とともに退場
次は五穀豊穣を祈る三番叟ノ舞。
初めは直面で、荘重に舞台を踏みしめる揉ノ段。
次に黒式尉(こくしきじょう)の面をかけ、面箱との問答ののちに、鈴を振りながら躍動的に舞う鈴ノ段。
それぞれ烏跳ビ・種蒔キの型が印象的。
※参考・・・第46回 式能 パンフレット