萬華鏡-まんげきょう-

鈍太郎(どんたろう)

◇鈍太郎(どんたろう)◇



何年も西国へ出かけていた鈍太郎(シテ)が、久しぶりに京に戻ってきた。
下京の本妻の元へ帰ると、本物の鈍太郎ではないと勘違いした妻は戸を開けけず「私は既に棒使いの達者な男と結婚した」といい、追っ払う。

「なんということっヽ(`Д´)ノ」鈍太郎は怒ってみるが、それならいいさ、と上京の愛人の元を訪ねることにする。

しかしそこでも「長刀使いの男を夫に持った」と言われ戸は開けてもらえない。

3年も 音信普通ではそのようにされても仕方がないかも・・・

帰る場所を失い、落胆した鈍太郎は出家をしよう!と心に決める。

一夜明けて、妻と愛人は昨夜自分の元を訪ねて来たのは本物の鈍太郎だったということに気付く。
そして出家をしようとしている鈍太郎をどうにかして止めなければならないと、 妻と愛人。

相談タイム
←そんなんアリですか( ̄▽ ̄:)

二人の懸命の説得により、鈍太郎は考え直そうとする。
「自分を大切にしてくれるなら」と。

しかし、それだけでは思いとどまらない。

「それならば、月の前半を愛人の家で、月の後半を本妻の家で過ごすことにしよう」 と言う。
※つまり大の月は30日、小の月は29日。
前半は短くなることはないが、後半は1日短くなる。

本妻は渋々承諾し、一件落着となると思われたが・・・
更にいい気分となって調子に乗った鈍太郎は、 妻と愛人の手車に乗って帰りたい などと言う。

ここから囃子物が始まる。

鈍太郎「♪これは誰の手車」
妻と愛人「♪鈍太郎が手車」

鈍太郎「鈍太郎 は音が気に入らないから、<鈍太郎殿>にしてくれ」←更に調子に乗る(-ω-;)こらっ

鈍太郎「♪これは誰の手車」
妻と愛人「♪鈍太郎殿の手車」

鈍太郎は鉦鼓(しょうこ)を打ち鳴らし、囃子物に乗りながら、 本妻には邪険に、愛人には優しく 振舞う。

そして、囃子物に乗ったまま退場する。

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