乙一さんの作品では『夏と花火と私の死体』、『GOTH』、『ZOO』に続いての4冊目です。図書館にあったのはタイトルが『石ノ目』でしたが、今発売されているのは『平面いぬ。』に代わっているみたいです。
石ノ目[★☆☆]目を見てしまうと石になってしまう石ノ目(石ノ女)。幼い頃に消息を絶った母親の遺体を探しに、石ノ目の言い伝えのある山に入って行くという話です。どこかで聞いたことのあるようなテーマで特に目新しさは感じませんでした。鏡は定番ですが写真は考えていませんでした。職業がカメラマンということを考えれば予想できる範囲だったのでちょっと悔しかったです。
はじめ[★★☆]小学生の頃、不注意でヒヨコを殺してしまった耕平はクラスメートの木園と、ヒヨコ殺しの犯人として架空の人物「はじめ」を作り出す。いつしか、幻覚のはずの「はじめ」の声が聞こえたり、姿が見えるようになってくる。これは全作品に関しても言えることですが、はっきり言って挿絵が邪魔です。雰囲気を壊してる感じがします。
BLUE[★★★]不思議な布で作られて動くことのできる五体の人形。「王子」、「王女」、「騎士」、「白馬」、そして余った布で作られた不恰好なぬいぐるみ「ブルー」。彼らは10歳の女の子へプレゼントとして贈られたが、ブルーだけは気に入られず乱暴者の弟のおもちゃとなってしまう。「自分にとって何でもなかったモノが、大切な存在になって、そして姿を消していく」。『石ノ目』以外の3作品に通じる共通のテーマ(?)だと思います。そう言った意味では『石ノ目』は仲間ハズれな気がします。
平面いぬ。[★★★]腕に描かれた刺青の犬が動き出す。「家族」がテーマになっています。「腕に犬を飼っている。」なんてよく思いつくなあと思いました。期待していた通りの出来で『BLUE』と共にお気に入りの作品です。
次は『失はれる物語』を借りる予定です。『重力ピエロ』(伊坂幸太郎)も読みました。著者の名前は聞いていたので何か読みたいなと思っていたら丁度在庫があったので借りました。伊坂さんの本は初めてだったのですが、すごく読みやすかったです。アマゾン・レビューとか見ると、他の作品の方が面白いみたいなので借りてみようと思います。
『ラッシュライフ/伊坂幸太郎』 2005年09月23日
『ラッシュライフ/伊坂幸太郎』を読もう? 2005年09月20日
亀田興毅◆東洋太平洋フライ級タイトルマッ… 2005年08月21日
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