さすらいのダイバー しもちゃん旅行記

波照間島の旅2

波照間島の旅2

 期間:9月2日(水)~3日(木) (2日目~3日目)     晴れたぁ~♪きれいな海~♪

 さて、今日はダイビングデー♪
 とても台風が近づいているとは思えないほど、すっごいピーカン晴れで日差しが痛いし海も穏やか~。
 でも、あさってには波照間島にやってくるみたいなので、1日短縮して明日、島を発つことにしました。

 ダイビングは『アトラスはてるま』にお願いしましました。
 宿まで迎えに来てもらって、港から船で出発~♪
 ポイントに向かう途中も、海の底まで見えそうな透明度の海を眺めながら、思わずガッツポーズ。
 潜ってみると、白い砂地のせいもあって、海中がすごい明る~い。

波照間の海で群れるヨスジフエダイ北端にある「ニシハマビーチ」です。

 サンゴの根のまわりには、フタスジリュウキュウスズメダイやアサドスズメダイ、
 そしてグルクンがすっごい群れていました。
 砂地には小さなナンヨウハギの幼魚が、まるで海草クズみたいにひらひらしていたり、
 たくさんのガーデンイールが頭を出したり引っ込めたりと、なかなかにぎやかな海でした。
 やっぱり、1日2本だけではもったいなかったなぁ。

 ログも書き終えて、夕食までの間にチャリンコを走らせて、昨日の夜も来た星空観測タワーそばの
 日本最南端の碑にやって来ました。
 最南端の碑からさらに海に向かって歩くと、波が岸壁に打ちつけられていて、南国の海とは
 ちょっと違った荒々しい雰囲気。その荒々しい海を、しばらくボーっと見つめていました。
 この先は、もうフィリピンかぁと思うと、最果ての地にやってきた実感が湧いてきましたねぇ。

 宿で夕飯を食べた後、民宿のお母さんが『星空ライブ』があるから行っておいでと言う。
 お母さんは私は三線を持ってきているのを知って、島の三線名人に連絡をとってくれたのです。
 程なくして、軽自動車に乗った兄にぃが宿に迎えに来たので、車に乗ろうとすると、

 「他の宿にも行くから、代わりに運転して。」と言う。

 一瞬なんで?と思ったけど、まあいいやと私が運転して、他の宿をまわっていきました。
 車は、真っ暗なさとうきび畑に入っていきます。物置小屋のそばだけライトで明るくなっていて
 並んでいるテーブルのかたわらには、すでに何人か集まって宴会の準備をしていました。

 「三線を弾く人は後で来るからさ、先に弾いていて。」
 「え゛っ? でも私、四四工無しで、しかも人前でなんて弾けないですよ。」
 「いいから、練習だと思ってさぁ。」

 しまった、三線を教えてもらおうと思って持ってきたのになぁ。
 とりあえず、練習していた安里屋ユンタを弾いてみたけど、人前で弾くのは初めてだったので
 緊張して間違ってばっかり。
 そんな、ボロボロ状態だった私の後ろから、じゃかじゃか三線を弾きながらやって来たのは、
 なんと、さっき宿に迎えに来てくれた兄にぃ!!
 沖縄民謡から歌謡曲まで、たくさんの唄を全部メドレーで弾きこなして唄うその姿に、
 集まった人たちは、あっという間に魅了されていきました。盛り上げる術を知っているんです。

 三線で盛り上がった後は宴会タイム~。もちろん、泡波で乾杯。
 その兄にぃ、いや、三線名人の後富底周二さんとお話する事ができました。
 なんでも、内地だけでなく海外にも演奏に行くことがあるんだそう。
 で、私が「三線を教えて欲しいのですが。」と言うと

 「とにかく、たくさん弾くことです。そして、唄いなさい。」
 「また、私が弾いているのを見て、なにか少しでも盗みなさい。」

 と、少し辛口のアドバイスを頂きました。 

 それからも、三線ライブと宴会は夜遅くまで続きました。
 満天の星空の下、さとうきび畑で飲む泡波と三線の音色に、すっかり酔いしれてしまったのでした。

さとうきび畑で三線ライブ~♪鼻輪が引っかかってとれない~!

 さて、朝起きて、早くも波照間最後の日。今日もぴーかん晴れのいい天気。
 でも、天気図を見ると、確実に台風は近づいていましたね。

 午後の船の時間まで、自転車で島を一周することに。
 まず波照間空港までやって来たけど、誰もいな~い。
 飛行機は一往復だけしかなく、すでに飛び立った後なのであたりまえか。

 空港からのきれいな舗装道路を走っていると、たくさんの牛が放牧されているのが見えました。
 以前、テレビでやっていた”ホーミー”(モンゴルの発声法で牛が集まるらしい。)を
 真似してみると、なんと、本当に牛が集まってきたので、慌てて逃げます。
 さらに行くと、道路のど真ん中に牛が立っていました。
 こっちに向かってこないよなぁ~と、ちょっとビビリ気味で脇をすり抜けいこうとすると、
 鼻輪が木に引っかかって動けなくなっていたので、そっと近づいて外して助けてあげました。
 牛は嬉しそうに、放牧地の方に戻っていきました。よかったよかった。

 昨日に続いてまた、最南端の碑にやってきました。
 そばにある東屋では、地元のおっちゃん達が先客で一杯飲んでいて、目があったので
 軽く会釈をすると、「にいちゃん、1本あげるよ。」と、ビールをくれました。
 1時間以上もいろいろ話をしたんだけど、半分くらいは方言で解らなかったなぁ。

 波照間島で唯一?のおみやげ屋の『モンパの木』でお買い物。
 お店の人に、「私が台風を呼んでいるんですよ。」と言うと、「兄ちゃん、早く島から出ていって。」と
 笑いながら話していました。(たぶん、冗談だとおもうけど・・・。)
 「でも、雨不足でサトウキビが危ないから、台風も来てもらわないと困るんだよ。」とも
 言っていましたね。
 その後も自転車を走らせて、道沿いの風景や花の写真を撮りながら、島を一周し終えて宿に戻りました。

 宿のお母さんにフェリー乗り場まで送ってもらう途中、最南端の碑の東屋での出来事を話すと、

 「あの人は仕事もしないで、毎日、お酒ばっかり飲んでいるのよ。親の遺産を食い潰している人なのよ。」

 と、半ば怒ったような感じで話してくれました。
 フェリー乗り場でお母さんと別れて(お母さんはやってくる人の迎えに行きました。)
 ぶらぶらしていると、さっき話していた東屋のおっちゃんがやって来ていて、私を見つけて
 話しかけてきました。

 「ビールあげるからさぁ。」とビールを買いに行っちゃいました。

 さっき、お母さんの話を聞いた後なので、おごってもらうのは微妙な気持ちだったけど、
 むげに断れなかったので、結局、船が来る直前までビールを飲んでお話していました。
 分かれる間際には名前まで教えてくれて、

 「また波照間に来たら、島の人に名前を言えば解るから。」と言って去っていきました。

 石垣島に向かう船の中で考えていたけど、波照間島では、いろんな人にお世話になったよなぁ。
 普通の旅行では味わえないこともあったしね。
 いつの日か、また波照間に戻ってきてみたいですね。


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