ゆめのあとさき

ゆめのあとさき

出逢い、結婚、そして・・・


最初の印象は鼻っ柱の強く、気が強い女。
優しいけど、芯がある。高卒だったからか、とにかくまじめだった。
最初はグループだったけど、私の同期社員(女性)の恋愛のサポートを
しているうちにこちらの方がひっついちゃった。

結婚してからは専業主婦。
子供も流産も無く、息子のときは少し難産だったが無事出産。
娘も問題なく生まれた。結婚当時あまり子供は好きではないと言っていたが
子供が出来てからは、とてもいい母親になった。
特別なことも無く、子供達もすくすく育ち、普通の平凡な家族だった。
友達もいい友達、いやな友達?も出来、楽しみもし、苦労もしていた。
バドミントンを始め、大会にも出て楽しそうだった。
途中不景気で家計は大変だったと思うが、何とかやりくりしてくれてた。
今だから言うのではなく、出来た女房だった。
私にはもったいないくらいに。

OL時代はトラッド系、最近もカジュアルは似合わないよって言ったこともある。
容姿、内面含めて私には文句無かった。
お互い凸も凹もあまり目立たない夫婦だったが、また喧嘩もよくしたが
お互いにサポートしあう、いい関係だった。

経済的にも精神的にも少し余裕が出てきて、これからああしようかこうしようかと、話し合ってた矢先だったのに・・・。


今思えばそんな中で、逝ってしまう半年前から何か胸騒ぎがあった。
彼女が優しすぎるなぁ・・と感じることが以前より多くなっていた。
それから私はへそくりしていたが何か使う気がしなかった。いずれ何かで
使わなくてはならない気が漠然として、欲しいものがあっても使えなかった。
それから不思議なことだが綺麗なグラス(コップ)を4個、2回買ったが2回とも1つだけ割れるのだ、今思えば恐ろしくなる。
それから逝ってしまう前、1ヶ月は明らかに生き急ぎ。まるで知っていたかのように。毎週のようにそれまで行きたい、食べたいと行っていた事を実行している。もちろん近場だが。(私もちょっと行き過ぎだぞって小言を言ったくらいに)(こんなになるなら言わなければよかった・・・・涙)


本当にいい思い出を、いいイメージだけを遺して逝った。
そのまぶしい笑顔で、今も包み込むように見守ってくれていることを信じながら、これからも生きてゆきたい・・・




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