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2009.04.13

命の無いものに命を与える（玩具の話です）

(4)

カテゴリ：おもちゃ

このブログにはめったに登場しないのですが、私はシュタイナーの思想がとても好きです。

実際の私の育児は、
シュタイナー思想からかなりかけ離れた育児になっているかもしれないのですが＾＾；、

それは私が
今置かれた環境や自分達にめぐってくる自然の流れも大切にしようとしているからでもあり、

またシュタイナーがこのブログに登場しないのは、
シュタイナーの思想は私には掴みきれない部分があるので、
ちょっと本で読んで独学で勉強しているくらいでは、
とてもシュタイナー思想について語る事などできないように思えるからです。。。

でも先日、シュタイナーの本を読み返している時に、とても心に残った事があったので、
今日はその話を書いてみます。

先日、シュタイナーの本を読み返していて、
「健全な玩具」について具体的にこんな風に言っているのを見つけました。

シュタイナーの言う健全な玩具とは、例えば『二人の鍛冶屋』のオモチャだと。
具体的に言うと、お互いの方を向いている二人の鍛冶屋の人形が、
二本の木の棒を動かすと交互に一つの対象に向かって鍛冶を打つようなしぐさをするような、
そんな玩具が健全な玩具なのだそうです。

つまり生命を欠いたものに命を吹き込むような玩具は良い玩具なのだそうです。

・・・ずっと以前にもこの記述の部分は読んでいるはずなのですが、
改めて見つけたときは、私には衝撃的でした。

それは、
私がずっと忘れられず、私の中に不思議な疑問として残っていたある出来事の答えが、
まさしくここに書いてあるように思えたからです。。。

もう一年以上前ですが、
オートマタ作家の故・西田明夫さんのからくり玩具展を見に行った時の事です。

展示してある玩具をカズ（３歳になって間もない頃）と一緒にひとつひとつ見ていた時、
カズはどの玩具も興味深く見ていましたが、
その中のひとつの玩具で遊んだとき、特にとても興味を示して、
本当に活き活きと楽しそうに笑って喜んで遊んだんです。

それは確か２人の男女が向かい合っていて、
木の棒を動かすと交互に互いに対して叫びあって喧嘩をしているような、
そんな玩具だったっと思います。

その玩具は確かに木の棒を動かす事で生命の無いものに生命を与えるような玩具で、
母親の目から見て、カズは明らかにそこにものすごくイメージを膨らませていて、
二人が何と会話しているのかを知りたがり、何度も何度も玩具を動かして、
本当に活き活きと楽しそうに遊んでおりました。

その日は一通り展示品を見せて頂いたところで西田さんがカズに
「どの玩具が一番好き？」と聞い下さって、
するとカズは船が嵐の海で波に翻弄されているような玩具を指差したんです。

その頃はカズは大変に乗物好きでしたので、船の玩具を選ぶのは納得で、
カズは確かに船の方の玩具もよく見ていたのですが、

でもどちらかと言えば、母親の目から見ると、
船の玩具の方はイメージを膨らませると言うよりも、そのからくりの構造の方に興味を示し、
カズがイメージを膨らませて活き活きとその中に色々な物語を見ていたのは、
明らかに二人の人が動く玩具だったんですよね。。。

これはどういう事なのだろう？『人』がキーワードなのだろうか？？？
生命の無い『船』の場合はその構造に興味が湧いて、
『人』が動く場合はそこに物語が生まれるのだろうか？？？

・・・と、ずっと私の中で答えの分からない疑問となって残っていたんです。

もしもひとつ買うとしたら、きっとカズは船の玩具を欲しがると思うのですが、
母親の目から見て、
カズが一番楽しんでいたのは明らかに二人の人形の玩具の方なんですよね。

からくり玩具であまり遊んだ事も無かったので、
カズがその単純とも言えるしかけの玩具の中に、ものすごくイメージを膨らませて楽しんだ事も、
とても私には新鮮で印象的でした。

上に書いたシュタイナーの話を読むと、なるほどそういう事だったのかも･･･と思います。

こんな事があって最近は、
生命を欠いたものに命を吹き込むような玩具や遊びについて少し意識したり、

玩具に限らず、カズがどういう時に活き活きしているか･･･
という事をよく見て、大切にするように心がけています。
（以前からもカズが活き活きと楽しむことを大切にしてきたつもりですが、
　最近はまた改めて視点を変えてよく見て、大切にするように心がけています＾＾）

カズがものすご～く大好きな絵本を一冊。

あれこれたまご
この絵本も、カズは生命の無いものに生命を吹き込んで、
活き活きと想像を膨らませている･･･のかなぁ。。。

余談ですが･･･、

幼稚園の役員を引き受けました。
やるからには一生懸命にお仕事してこようと思います＾＾

今年もまた、忙しくも楽しく思い出深い一年となりそうです♪

ブログに書きたい事はたくさんあるのに、ますます更新は間が開くことなりそうですが、
これからも私の楽しみとして時々は書いていこうと思いますので、

どうぞこれからも宜しくお願いしますm(_ _)m

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最終更新日 2009.04.14 11:00:54
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■コメント

シュタイナー

ゆりさん

生命を欠いたものに命を吹き込むような玩具や遊び。。。シュタイナーは奥が深いですね。子供を暖かく見守るシュタイナー教育の目線は私もとても好きです。
タビトは４歳になってから、戦闘系のごっこ遊びが一番好きで、それはそれは目をきらっきらさせながら遊んでいるんですが、そんなとき微笑ましいと心の底から思えず、やめてほしいと思ってしまう自分がいます。親の私がこうやって遊んでほしい、こんな遊びをして欲しいと願ってしまうんです。心の中では、子供を主体として、子供が活き活きするような遊びを大切にする育児がしたいと願っているのに。改めてこの記事を読んで我が身を反省しました。

それから、ご連絡が遅くなりましたが、ずーっと前のママレードさんの「子どもレシピ」の記事を私のブログで紹介させて頂きました。この本、こちらで大活躍しています。どうもありがとうございました。

(2009.04.14 14:17:33)

返事を書く

関西弁の絵本

risa さん

ママレードさんこんにちは＾＾
シュタイナーの思想、私も好きです。ゆりさんがおっしゃるように、奥が深いですよね。ある意味心理学的でもあり、彼（シュタイナー自身）が医者だということもあって医学的でもあり・・・。でも、シュタイナー抜きにしても、ああいった温かい教育っていうんですかね、そういうのって絶対に必要ですよね☆

ところで、「あれこれたまご」という本！
私はまだ読んだことがないのですが、この本って関西弁なんですね・・・！！すっごく面白そうです。是非買って読んでみたいです！！笑

幼稚園の役員になられたんですね！
子供と関われる時期って本当に限られると思うので、お仕事は大変かもしれませんが、将来きっと良い思い出になると思いますよ。頑張ってくださいね♪
(2009.04.15 14:44:02)

返事を書く

ゆりさんへ

ママレード2715 さん

戦闘系のごっこ遊び、母親には悩ましいですよね（＞＜）大抵の男の子が自然と興味を持ち始める事を考えると、自然な発達のひとつなのかなと思いますが、女性である母親にはなかなか受け入れ難いものがありますよね。。。
子供の様子を見ていると、戦闘系の遊びや番組の中に破壊の楽しさを見ているのではなく、強く正しいものに憧れる気持ちを膨らませているように思うので、それは良い事なのかもしれないなぁとは思います。
実際の戦いごっこも最初に遊び始めた頃とはだんだん様子が変わってきていて、お友達とお互いに実際に遊びで叩いたり蹴ったりという事はほとんどしなくなっていて、何かを敵に見立てて協力して戦ったり、実際には手を出さずにその様なふりをして遊んでいたりするので、子供なりに自分達で色々と学んでいるのかなぁとも思います。
でも母親が平和を好んで戦闘系の遊びを好まない気持ちはごく自然な事だと思うので、子供の遊びを強く止めたりしなければ、そういう気持ちを持つのは決して悪い事ではないと私は思います＾＾

ブログの紹介、有難うございました♪
私も幕内さんの本はたまに読み返して参考にしています。ちょうど先日「子どもこんだてじょうぶな子どもをつくる基本食」を読んで、反省しなおしていたところです。粗食･･･と言っても、何を食べるかの食事内容がとても大切なんですよね。我が家は気を抜くとついつい油と砂糖の方向に流れてしまいがち（子供はやはり好きですからね）です。気をつけなくてはいけませんね＾＾ (2009.04.20 04:46:24)

返事を書く

risaさんへ

ママレード2715 さん

＞でも、シュタイナー抜きにしても、ああいった温かい教育っていうんですかね、そういうのって絶対に必要ですよね☆

私もそう思います＾＾共感できる幼児教育って、やはり子供への温かい目線がありますよね。

「あれこれたまご」、面白いですよ～＾＾そう、関西弁なんです！親の私もついノリノリで読んでしまってます（笑）

＞子供と関われる時期って本当に限られると思うので、お仕事は大変かもしれませんが、将来きっと良い思い出になると思いますよ。頑張ってくださいね♪

有難うございます。今年もカズの幼稚園生活をチラチラと覗き見しながら（笑）、楽しい良い思いでをいっぱい作りたいです＾＾ (2009.04.20 05:13:43)

返事を書く