2015.11.15
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カテゴリ: 元気が出る話
 フランスのパリで起こった悲惨なテロ事件。
 犠牲者の方には心よりお悔やみを申し上げます。

 そしてそのすぐ後にオバマ大統領が声明を出したり、Amazon や Facebook のページをフランス国旗のトリコロールで彩ることによって、今回の事件に対する同情や哀悼の意を伝えようとしています。

 今晩、スカイツリーまでトリコロールにライトアップされましたが、本当にこれでいいのか?????と疑問符をいくつも頭に並べた人はきっと私だけではないでしょう。

 罪のない人々が犠牲になったことは痛ましいことですし、テロ行為は決して許されることではありません。
 しかし、今回のように、右にならえの習慣でこぞって追悼ムードに乗っかってしまうことは火に油を注ぐことにもなりかねないことに気をつけたいものです。

 もともと好戦的な国家の人間であれば、今後何らかの報復が待ち受けていることを織り込んで発言する勇気も持てるでしょう。

 今生きている日本人の多くは、平和な状態がごくあたりまえに続くものと信じてしまいがちな時代に生まれましたが、歴史を振り返ってみれば、ずっと平和だったわけではありませんね。

 日本が第二次世界大戦の圧倒的不利な戦況のなかからまさかの無血終戦(敗戦)をはたし、あれだけ暴れまくったにもかかわらず植民地化を免れたのは奇跡に近いことです。
 ですから、戦後平和な状態が70年も続いているという恩恵はとてつもなく大きなものなのです。

 そして、ヘタレ外交と揶揄されることの多い日本の外交も、他国の顔色をあれこれうかがいながら、そして傍目には優柔不断に見えるような態度を見せつつ、できるだけ無難に乗り切ってこられたことに私たちはむしろ感謝するべきなのかもしれません。

 なぜなら、何かの決断をするということは、その対価を払わされることになるからです。
 最近の事例では、集団的自衛権行使の容認が可決されたことですね。
 あれだけの反対があったのは、払わされる対価の高さが普段政治に無関心な人たちにも容易に想像できたからです。

 戦争は怖い、戦争はイヤだと言いながら、デモしまくっていた人も思ったより多かったですね。

 戦争のない世の中を作りたい。それは誰もが願うことです。
 恐らくテロリスト軍団も、自分達の勝手な正義をふりかざしてこの混沌とした世界をきれいさっぱりリセットしてから、彼らが考える平和な世界を作りたいと考えていることでしょう(かつての某カルト団体のテロと同様の論理で)。

 物事は両方の側面で見て考える必要があります。
 どちらか一方の肩を持てば、他方はまちがいなく敵意を募らせることになります。

 あなたがパリの人達を応援したい一心で自分のアイコンをトリコロールにしたとしましょう。
 テロリスト軍団の弱体化や殲滅を願う側からしてみれば、それはごく自然な行為であり、言語こそ違っても、フランスや近隣国の方々は多くの勇気をもらうことになるでしょう。

 哀悼の意を伝えたい、応援したいという気持ちを持ったりすることは個人の自由です。
 しかし、あなたの顔写真をフランス国旗のトリコロールにした瞬間から、あなたが背負うものは大きなものになります。


 テロリスト側はほぼ間違いなくこう思うでしょうから。


 日本語は読めなくても、あなたがどちらの肩を持っているのかが一目でわかってしまいます。
顔も名前も個人情報も先方に把握された状態で。
 それだけでなく、日本国民の主張の一つとしてカウントされることにもなります。


 もともとは戦争、ダメ、絶対ダメ、と言っていた人がよかれと思って行動したにもかかわらず、受け取る側によっては戦意のあらわれと解釈されることもあるということです。


 ネットはリアルタイムで情報が発信されますので、センシティブな話題に参加される際はどうぞお気をつけください。



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最終更新日  2015.11.17 12:31:27


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