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《ブンガクの最前線にいるのは村上春樹か、村上龍か?》 まあ、こんふうな記事で 12ページ の冊子を作って全校配布です。紹介冊数は 200冊 を超えることになって、レビューもたいへんでした。1年目は 1200部 の印刷も製本も一人でやったのですが、元気もあったのでしょうが、好きだったのでしょうね、よくやりましたね。
今、テポドンで話題の北朝鮮から工作員が九州に上陸、ソフトバンク・ヤフードームを爆破するというテロ事件を引き起こす。さて、この事件に日本の政府は対応できるのだろうか。という問題提起小説とも読める作品が (1)村上龍「半島を出よ(上・下)」(幻冬社文庫) 。実はこの小説の面白さは主人公的活躍をする不良少年や、ホームレスのオジさんたちなのだと思う。 村上龍 は少年を書くと、劇画的だけれど素直に読める。映画化された? (2)「69」(集英社文庫) も、 (3)「希望の国のエクソダス」(文春文庫) もそこが共通している。どれも話がマンガ的だから読み出したら止まらない。でも、時代の事象を追い続ける 龍のスタイル も、最近では少々息切れかな?
一方、 (4)「1Q84(上・下)」(新潮社文庫) で話題沸騰の 村上春樹 の前作が (5)「海辺のカフカ(上下)」(新潮文庫) 。太平洋戦争の時に少年で、小説の現在では、超能力老人、例えば猫語が話せる、 ナカタさん をめぐる事件と、 家出少年であるカフカ が遭遇する事件が交互に描かれる。ただ、ココから 春樹ファン になるのは少々無理があるかも、という出来栄えかもね。 村上春樹 が (6)「風の歌を聴け」(講談社文庫) で登場したのがもう30年前。最近、映画化されるというので復刊されている (7)「ノルウェーの森」(講談社文庫) などの大ヒット作品がたくさんある。海外でも評価が高いというのも、この人の特徴。もっとも批評家の 小森陽一 が (8)「村上春樹論」(平凡社新書) で痛烈に批判していて、結構面白い。既に 春樹ファン を自認する人にはこの批評を薦める。でもやっぱり 世界的最前線は春樹君かな? (書名の前のカッコの数字が紹介の通算数)
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