SkiingSky

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December 12, 2007
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カテゴリ: 経済談義
今回は気合入れて永久保存版、久々経済談義いってみよう。

1万ヒット突破記念特別寄稿かも。寄稿ではないか。

テーマは、為替は投資となりうるか~長期のキウイ円の場合~。


まず比較するために株から。

株取引における利益の得方は2種類あって(税率も違うらしく最近改革が叫ばれてる。昨日の国会でも誰かが質問してた)、キャピタルゲインとインカムゲインだ。

前者は値上がり益のことで、20万円で買った株が1年経って25万円になっていたら5万円儲かった、となる。

後者は配当のことで、20万円分株を買ってくれた人には毎年4000円ずつあげます、みたいな感じ。

一般にデイトレなどをする人は前者のキャピタルゲインだけを狙うことになり、トレーディングであり投機といえる。投資ではない。


ちなみに、株価は平均すると1年間に大体5パーセントくらい上がるということがわかっている。
理由は経済が成長するから、だろうけれど、まあ、経験則。

しかし損をする人がいるのは、ボラティリティが高い(上下動が激しい)からで、特にインデックスで買わずに(全部の株を少しずつ買わずに)、一点に集中させて買う場合、数週間、数日で30パーセントくらい負けたりすることもある。

買った会社が運悪く倒産したりして、100パーセント負ける(投下資金が0になる)こともある。

ただ、とにかく5パーセントペースで上がることは間違いないから、期待値としては、買って損することはない、と言える。

またインカムゲイン(配当)も、無配でゼロの場合があるものの、基本的にはプラスで(平均2パーセントくらいかな?)、マイナスになることはありえない(株主であるためにお金を取られることは決してない)。

つまり、株式投資においては、キャピタルゲインもプラス、インカムゲインもプラスといえる。
これ長すぎっ…(独り言)。


次に、為替取引においても利益の得方は2種類あって、それは為替差益とスワップポイントだ。

前者がキャピタルゲインっぽく、後者がインカムゲインっぽいと思って間違いではないが、根本的に違うか、いや違わないか、そんなことを最近考えていた。

為替差益というのは、たとえば1ドル100円のときにドルを買う。
その後レートが1ドル110円になれば(円安ドル高)、10円儲かった、という話。

ではスワップはというと、売買する通貨の金利差といえる。

たとえば円(日本)は金利が極めて低く、ほぼゼロに近い。
その他の主要通貨は圧倒的に円よりも金利が高く、今朝4時15分のFOMC声明発表でドルが25パーセント利下げされたが、それでも4.25パーセント。

高金利として有名なニュージーランドドル(キウイ)は8.25パーセント、エマージング(新興国)の南アフリカランドなどは11パーセント。


このように、それぞれの国は金利が違う。

ここでもし、キウイ円をロング(NZドル買い円売り)すると、高い金利のNZドルを買い、安い金利の円を売ることになる。

近年騒がれた円キャリートレード(円借り取引)というやつで、スワップの受け取りになる(プラススワップ)。

少し難しいけれど、普通に考えれば簡単で、金利0で借りてきたお金(円)を金利8パーセントで貸せば8パーセント分儲かる、というだけの話。

円の金利が1パーセントになったら、1パーセントで借りたお金を8パーセントで運用することになるため、7パーセント分の儲け、金利差分がスワップの利益になる。

ただ株の配当と違うのが、マイナスにもなりうる点だ。

キウイ円をショート(NZドル売り円買い)してしまうと、8パーセント分支払わなければいけなくなる。

低金利の円を買うとスワップがマイナスになるのだ。

こういった環境下では皆が円を売りたがることになる。そうするとどうなるか。
円安が進むのだ。

つまり、円を売ると為替差益でも儲かって、スワップでも儲かる。

たとえばキウイ円が80円のときにNZドル買い円売りをする。

円安が進み一年後にレートが90円になっていれば為替差益で10円のプラス。
さらにスワップが8パーセント分だから6円以上(80円×0.08)プラス。

株と同じく、キャピタルゲインもインカムゲインもプラスの状況だ。

よって円キャリートレード最高!


…ってちょっと待ったぁ![笑]。

ここからが株と違うところで、不勉強だから詳しくないけれど、スワップ分の利益は為替差損で相殺される、というのがどうやら経済学的に証明されているらしい。

つまり、円売りによってスワップで8パーセント儲かったら、レートが8パーセント落ちて(円高になって)為替差益のほうがマイナスになる(はず)。

だから、高金利通貨を買えば儲かるわけではなく、売っても買っても一緒。

これは金利差がインフレ率の差であることからわかる。

つまり、金利というのは、インフレ(お金の額面の価値が下がる)で損なわれた分の購買力を補填しているだけで、儲かっているわけではない(言葉の使い方が微妙に違うかも。自信なし)。

だから、インフレの通貨、高金利の通貨は売られる、と言われる。

デフレであり低金利の円は本来買われるべきなのだ。
よって、円売り高金利通貨買いは間違いである。

(↓続く)





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Last updated  December 12, 2007 07:03:07 PM
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