桜の舞い散る園で・・・~Sorrow and a feather of courage~

桜の舞い散る園で・・・~Sorrow and a feather of courage~

この青空に約束を―



ストーリー

お馴染みの場所移動システム採用。お目当てのヒロインを追い続ければエンドにいける作りである。

他の丸戸作品と同様、この作品も登場人物のキャラとそれによる日常会話の良さが最大の長所。
ヒロインたちの性格・設定は概ね常識的なものであり、日常会話も大体が普通の会話。
エロゲによくあるあり得ないような設定、会話がほとんどない。個人的にはそれが一番嬉しかった。
ゲームならではの設定や会話は見てて退くので。

内容は普通なのに笑えるのはまさに丸戸クオリティー。
日常イベントも終盤のイベントも、どれも複数の登場人物が絡んでくるようになっているのは良かったと思う。
「仲間」を強く意識させるシナリオなだけに終盤までこの姿勢を貫いてくれたのは大きなプラスポイント。

正直、「仲間」を意識させるだけの作品であったなら間違いなく傑作であったと思う。

が、個別シナリオにはいると、まー微妙です。元々航に対して好感度がほぼMAX状態っていうせいもあるんだろうけど・・・

主人公の航が軽すぎ。まぁ・・・軽いという性格にも裏設定があるのは確かなんですけど・・・あまりにも軽すぎかなーと。

個別ルートは悪い方の丸戸氏が引き継がれている。

実はこの作品では、過疎化という、社会問題も取り扱っているへんが、他のゲームとは違うところである。

ヒロインキャラクター


沢城凛奈

元孤独な一匹狼(航曰く)。こんにゃくは、転校してきた凛奈を寮に引き入れ、仲間にするところから始まる。
個別シナリオの方は、まぁ微妙である。ピーターパンのシーンで海巳の感情吐露シーンは良かったと思うが。
しかし、合わせ石のシーンでは度肝を抜かれたw


羽山海巳

航とはロミオとジュリエット。シナリオ的にも、扱い的にもファンディスクでもメインヒロインである。
親のせいで、航と接触することが出来なかった。しかし、海巳も頑張り、航も頑張り、最終的には全員を納得させることが出来た。

シナリオ的にはよいのだが、やはり航が軽すぎなのがマイナスポイント。そりゃあ、親がいなくなったから、哀しい気持ちを抑えるためって言うのは分かるんだけど・・・


六条宮穂

毒舌お嬢様(爆
航の永久奴隷(マテ
そんな感じのお嬢様である。シナリオ的にも秀でているところは一つも無し。微妙であった。
キャラ的には面白いのでそれで十分である。


浅倉奈緒子

永久の会長。
現在と言うよりもどっちかというと、過去の方がメインの話である。
やはりシナリオ的に微妙。
他のシナリオで活躍が多いため、どっちかというと、サポート役である。


藤村静

いろんな意味でヤヴァイですw
航達曰く、ステルス。


桐島沙衣里

正直言って、こんにゃくの中で一番だめなシナリオかも。
イメージすれば、パルフェのかすりさんシナリオみたいなもの。エロゲ特有の展開でやってて楽しくなかった。


三田村茜

全員をクリアして、約束の日を見た後で攻略可能になる、ぶっちゃけ、凛奈ルートの補完シナリオである。
キャラ的には面白いのだが、いろんな意味で危ない。○ッキー勝利のテーマはw


音楽

ボーカル3曲を含め全部で43曲。
爽やかな印象の曲が多く、いい場面では流れる曲も良い。使用している楽器も様々。
ボーカルのアレンジverを始めとして、質の高いBGMが揃っている。
「ショコラ」や「パルフェ」など過去作から登場している曲も。
「Face of Fact」が微妙に流れて興奮したのは僕だけではないはずw

お気に入りは、「太陽と海のメロディー」、「陽だまりの散歩道」、「STAND UP!Girls!」。

ボーカルはOP、挿入歌、「約束の日」のEDに1曲ずつ。
OP、KOTOKOさんの「allegretto~そらときみ~」は爽やかな曲調とシナリオとリンクした歌詞がとても良い。

「忘れない、笑い声溶けていった青空を。allegretto奏でるような靴音に満ちた日々を」

他使用頻度はさほど高くないが効果音も優れていると感じた。

ボイスは主人公以外フルボイス。
女性陣はもちろんだが男性陣の演技も非常に上手い。これ以上求めるものはない、というレベル。


グラフィック

イベントCGは差分抜きで130枚弱。
枚数はなかなか多いがあれ関連がかなり多いので実際はそこまで多くもない。

原画は戯画お馴染みのねこにゃんさん。作品を出す度に上手になっているように感じる。
キャラの動きが多彩、表情も多彩でコミカルな日常を作るのに一役かっている。
立ち絵は丸みを帯びており少し不自然な部分があり、イベントCGになるとやや崩れることもあるがご愛嬌のレベル。

演出面、特にキャラの動きが優れている。
背景による演出(窓が開いたり矢印が出たりなど)も地味に凝っている。


システム

右クリックでウインドウ消去。
ホイールアップでバックログ、ボイスリピートあり。ホイールダウンでメッセージ送り可能。
セリフはキャラごとに色が異なっており、コンフィングで変更可能。
キーボードやジョイパッドなどにも対応。その他細かい設定が可能。

既読文章の自動スキップ、選択肢まで進む機能が非常に便利。
構成上共通部分が長めなのでこれは助かる。
セーブロードはサムネイル、New表示、日付などが表示される。
非常に安定した使いやすいシステム。動作が軽いことも○。

バックグラウンドでも動作可能。


総評

仲間を意識した作品だけならば、間違いなく傑作レベル。が、あくまで補助のようにしか思えてならないw
PS2でも出たが、噂はあまり聞かないがうまくいっていると思う。これは、どっちかというと、コンシューマー系のほうが似合う。


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