LOVEサラン

LOVEサラン



D V D 『 LOVEサラン 』





ス ト ー リ ー

第1話
 スイスで工業デザインを勉強した後、観光ガイドをしながら気ままな暮らしをしていたチョン・イナは、出張でスイスに来ていた大学時代の恩師キム・ジュンソプに偶然会い、5年ぶりに韓国に戻ってくる。
 キムの家に泊まっていたイナは、そこへ訪ねてきたハン・ヨンジと出会う。彼女は夫に先立たれ、小冊子を作る会社のカメラマンをしながら幼い娘を育てていた。
 翌日、イナはキムの頼みで仕事中のヨンジに資料を届けに行く。楽しげに働くヨンジの姿にイナは好感を持ち、風邪をひいた娘に優しく接する姿にも母親としての温かさを感じる。そしてキムの恋人だとは知らずに、8歳年上の彼女に心惹かれていく。
 ヨンジのそばにいたいと決意したイナは、キムの勧めで、彼が室長を務める自動車会社のデザイン室に就職する。入社初日に新車発表会が行われ、会場に撮影に来ていたヨンジは割れたグラスで手を切ってしまう。血が出た彼女の指を思わず口に含んでしまうイナ。そんなイナの行動にヨンジは激しく戸惑うのだった。


第2話
 ヨンジへの想いを募らせるイナは、休日返上で取材に出掛ける彼女について行く。一日一緒に過ごした二人は親しさを増していく。しかしイナの一途な気持ちを負担に思い始めたヨンジは、同僚のイ・ソジンを彼に紹介しようとする。しかしそのソジンは、実はヨンジの妹の夫カン・ソンスと不倫関係にあった。
 ソジンを紹介することでイナの気持ちを拒もうとするヨンジの態度にイナは落ち込み、親友のイ・ソグを呼び出し、ソジンと三人で飲む。ソジンを紹介されたソグは一目でソジンのことを気に入ってしまう。
 その頃、ヨンジはついにキムからプロポーズされていた。イナのことが頭をかすめ、素直に喜べないヨンジ。その瞬間、彼女の携帯電話にイナからメッセージが入る。彼女への想いを熱く語るイナの言葉に、ヨンジの心は強く揺さぶられるのだった。


第3話
 ヨンジとキムは、早速ヨンジの母にプロポーズの報告に行く。イナは何も知らず、少しだけ話をしたいとヨンジに電話をし、ベランダに彼女が出てくるのを家の外で待ち続ける。だが彼女は姿を現さない。イナはその夜、彼女への想いをソグに語る。会った瞬間に懐かしさを感じた、彼女こそ待ち続けていた人だと―。
 翌日はヨンジの誕生日。イナは彼女を職場に訪ね、ソグの店に誘う。そこでヨンジはついにキムとの関係、そして彼と結婚することを告げる。呆然とするイナを残し、店を出ようとするヨンジ。そこへイナが用意した彼女の誕生日ケーキが運ばれてくる。ふっきるようにヨンジは店を出ていく。
 翌日、デザインチームはイナの歓迎会を開き、上司であるキムの家を訪ねようと提案する。キムと顔を合わせるのが気まずいイナだったが、強引に引っ張られていくと、そこにはヨンジがいた。そしてキムはチーム全員の前で「彼女と結婚する」と発表するのだった。


第4話
 ヨンジが結婚するという話にショックを受けたイナは、「本当に望んだ結婚ですか?拒んでも僕の愛は生き続けます」と必死に想いをぶつけるが、ヨンジは「私のことは忘れて仕事に打ち込んで」と答えるばかりだった。
 ある日、子どもたちとデパートに来たジヘは、夫の車を見つけ不思議に思う。実は彼はソジンとデートしていたのだ。ジヘは、最近の夫の行動が何か腑に落ちないと感じ始めていた。
 一方ソジンのもとに、誰かから花が送られてくるようになる。彼女に思いを寄せるソグが自分で届けに来ていたのだ。ソジンは彼の気持ちに打たれながらも、「私 恋人がいるの。彼を裏切りたくない」と告げる。
 ヨンジは、キムの結婚相手として兄夫婦に紹介され大いに気に入られるが、イナのことが何か心に引っかかっていた。そして自分の母親が、キムの家への同居をためらっていることも気がかりだった。ある夜、一人残業をしていたヨンジは、イナに会いたい気持ちが高まってくるのをどうすることもできず、迷いを抱えながらも彼のもとへ向かうのだった。


第5話
 イナを見舞ったヨンジは初めて感情をあらわにし、イナは思わず彼女を抱きしめる。心が通じ合ったと思い、前向きに二人の関係を進めていこうとするイナだったが、ヨンジは相変わらず戸惑い、彼を遠ざけようとする。
 一方、ヨンジの同僚ソジンは、ヨンジの妹ジヘの夫カン・ソンスと不倫の関係を続けていた。仕事で病院に泊まり込むソンスに差し入れに来たジヘは、ソジンが置き忘れた財布を彼の部屋で見つけ、二人の関係に気づいてしまう。ジヘに気づかれたことを察したソンスは必死で取り繕うが、ジヘは怒りを隠せない。
 そんな頃、イナは残業で一人オフィスに残るヨンジを訪ねる。


第6話
 すべてを打ち明ける決意を固めたヨンジは、キムの家を訪ねる。イナとヨンジの関係に気づきながらも、キムは問いただす勇気が持てず、ヨンジの話をはぐらかしてしまう。その間、イナはヨンジからの連絡をひたすら待ち続け、仕事に没頭する。
 一方、ソンスの不倫を知ったジヘは一切家事をせず、遠回しな表現でソンスをなじるが、ソンスは不倫の事実を認めようとはしない。ソンスと会うことのできないソジンはソグの店を訪ね、そこでしたたかに酔い自分が不倫をしていることを告白する。ソグはそんなソジンを見て、彼女に対する想いを余計に募らせる。
 ヨンジの連絡を待ち続けていたイナのもとに、やっとヨンジからの留守電が入る。


第7話
 ヨンジはソンスが勤める病院へ運ばれ、入院して精密検査を受けることになる。
 知らせを受けたキムはすぐに病院へ駆けつける。ヨンジは今度こそイナとの関係を打ち明けようとするが、キムはやはり話をはぐらしてしまう。
 イナも彼女が入院したことを知り、病院に駆けつける。「罰が当たった」というヨンジの言葉に、イナは「罰はすべて僕が受ける」と言い、彼女との関係を強引に進めていくことを決意する。
 そしてついにイナは、キムに二人の関係を打ち明けてしまう。それでもキムはそしらぬふりを続ける。キムに打ち明けたことを知らされたヨンジは・・・。


第8話
 ヨンジが余命いくばくもないと知り、愕然とするイナ。その様子から二人の関係に気づいたジヘは、もう関わらないでほしいとイナに告げる。
 ジヘから知らせを受けて病院に駆けつけたキムも、激しいショックを受ける。そして悲しみにくれるイナを見て、彼を責めることもなく、「彼女には生きてほしい。それさえ叶えば、もう何も望まない」と、イナと悲しみを分かち合うのだった。
 容態の落ち着いたヨンジは、退院して家に戻ってくる。無邪気に喜ぶ娘ウニョンの姿に、ヨンジは涙を隠せない。そんなヨンジにキムは改めて結婚を申し込むが、ヨンジはただ謝るだけだった。
 一方、イナはヨンジが撮った写真のネガをソジンから借りる。


第9話
 ヨンジの死から1年。イナは自動車デザインの仕事に没頭している。
 そんな彼の前に現われたのが、会長令嬢のジヨンだった。アメリカ留学から帰国し、イナたちのデザインチームに配属されるが、わがままな性格のためイナとはことごとく衝突する。
 ジヨンの勤務初日、チームの開発した車が完成に近づき、重役たちの前でテスト走行が行われる。ところが走行中に火花が噴き出し、テスト走行は失敗に終わる。あり得ないトラブルに愕然とするイナたちだが・・・。


第10話
 トラブルを起こしたテスト走行車が整備点検され、小さな欠陥が見つかるが、ミンソクはそれを発見した整備士に、その事実を誰にも教えないよう口止めする。その欠陥はミンソクが仕組んだものだった。一方イナたちは何も知らず、徹夜でトラブルの原因を探る。
 徹夜明けの帰り道、ジヨンは無理な追い越しをかけてトラックと接触してしまう。現場に居合わせたイナは自分の車で送ると申し出るが、ジヨンは反発し、「死のうと生きようと私の勝手よ」と言い放つ。


第11話
 事故を起こしたテスト走行車は、設計には問題がないと確信したイナ。誰かが故意に部品をすりかえたのではと考える。
 一方サンヒョクには、実は前科があり、犯罪に加担するよう、今も刑務所仲間に脅されていた。真面目に生きようとしていたサンヒョクだったが、彼らに泣きつかれ、これが最後という条件で自動車窃盗に手を貸してしまう。
 そんな中、社内の人員整理が進み、デザインチームにもリストラの命令が下る。当初はリストラも当然と思っていたジヨンだが、イナの言葉に考えを改める。


第12話
 イナがドライバーを務めテスト走行が始まるが、細工をされた車は火を噴き、イナは救急車で運ばれる。
 イナへの強い想いを改めて感じたジヨンは、ミンソクに「友達でいてほしい。イナを愛している」と告げる。
 ミンソクは、イナを陥れて自分が会社を支配するため、さらなる企みを進めていく。会社の悪い情報を流して株価を下落させ、社内で開発中の新型エンジンの情報を愛人に盗ませる。
 テスト走行車が原因も調べられないまま廃棄されたことを不審に思うイナは・・・。


第13話
 窃盗の片棒をかついだサンヒョクは、警察に見つかりそうになり、衝突事故であっけなく命を落とす。変わり果てた弟を前に、泣き崩れるヒス。イナは、自分も愛する人を亡くしたことがあると語り、やさしくヒスをいたわるのだった。
 イナが家に戻ると、ジヨンがいそいそと花を持って訪ねてきていた。「私の好きにさせて」と言うジヨンに、イナは「頑固で身勝手なのが気に障る。大嫌いだ」と告げ、花を投げ捨てる。
 一方ソジンとソグはようやく結婚式を迎えるが、飲みすぎたソグはソジンを侮辱するようなことを言ったうえ、酔いつぶれて朝まで寝てしまう。怒ったソジンは結婚解消を切り出すが・・・。


第14話
 ミンソクの企みによって、イナは車に細工をしたぬれ衣を着せられ、逮捕されてしまう。さらにジヨンの父親は心労がたたり、倒れてしまう。ミンソクはそれに乗じ、着々と会社合併の計画を進めていく。
 ジヨンは父親のためにも、開発中の新車KM-IIIに低燃費の新型エンジンを搭載し、巻き返しを図ろうとする。
 イナはジヨンの尽力で釈放されるが、すでに会社を辞める決意を固めていた。しかし「一緒に会社を救って。あなたへの想いが迷惑だというなら、きっぱり諦める」と言うジヨンのけなげさに打たれ、開発が終わるまでは会社に残ると約束する。


第15話
 ヒスは友人を頼り、田舎の牧場で働き始める。新車の開発を終えたイナは、ジヨンとの約束どおり会社を去り、ヒスのもとを訪ねるが、イナが本当にひかれているのはジヨンだと感じているヒスは、プロポーズを拒む。
 そのころ、技術者のリーはミンソクの命令に背いた報復に、手下から手荒い暴力を受けていた。あざだらけのリーを見たジヨンは彼を問いただし、一連のトラブルの首謀者がミンソクだったことを知る。
 ジヨンから連絡を受け、ソウルに戻ったイナはミンソクの手下に襲われ・・・。


第16話
 抱き合うイナとジヨンを見て、ミンソクはイナに殴りかかろうとする。ジヨンはそれを制し、「彼のためなら何だってする」と言い放つ。
 その直後セラを訪ねたミンソクは、ジヨンへの想いを正直に告白し、警察に自首するのだった。
 ジヨンは最後の願いだと言って、イナとともに海へやって来る。泣きじゃくるジヨンを、イナは黙って抱きしめるしかなかった。
 ジヨンはイナを忘れるために、またアメリカへ留学することを決意する。出発の日、空港ではイナが待っていて・・・。




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