下り札幌行きカシオペアの上野駅発車は16時20分なのですが、ホームへの入線は15時35分ころ。 上野駅地平ホームは今や貴重となった頭端式ホームなため、機関車を先頭にバック運転で入線してきます。 カシオペア号は下り列車では1号車の特A個室"カシオペア・スイート"が再後端になるため、さながら電車がホームに入ってくるような光景が展開されます。 |
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この日の牽引機はカシオペア専用色のEF81 79号機。 機関車の真後ろには展望ロビーを持つ12号車が位置します。途中、青森から函館の区間を除いて展望室からは機関車しか見えません…という事は、青函トンネルでは♪ 車体はステンレス製、塗装は省略されていますが側面に貫かれるストライプが何ともお洒落です。 ※12号車の展望ロビーの下には列車全体の電源を賄うための発電エンジンが搭載されています。このエンジンのため、ホームにはどうしてもディーゼル排気の匂いが漂い、エンジン音が響き渡ってしまいます。 ※また、その発電エンジンが検査に入る時は代わりの電源車が連結されるため、その場合はロビーが不連結となりますのでご注意を。 |
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夕方、ラッシュが始まる前の上野駅に表示される"札幌"の文字…翌朝、当地に着くのは8時54分。 悠々とした16時間の旅が待っているのです。 カシオペアの名は、天空に北極星を見つける際に目標となる"北斗星"の名の元となった北斗七星と相対するカシオペア座から取られたもの。 ロゴマークは『北を目指す列車』であることが意図されています。 |
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カシオペア号の中でも最上等の部屋、それが1号車1番個室『カシオペア・スイート』。 上野発の列車では夕暮れの関東平野と朝を迎えた北海道の大地を大きな窓で独占できる特等席となります。 お客様が来る前に車外から撮らせてもらいました。 |
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車内へ参りましょう。 私たちの部屋は11号車"カシオペア・ツイン"の2階室、ロビーカーのお隣。 通路は必要最低限の幅ですが、温かみのある木目調で圧迫感はまるでなし。シティホテルの廊下のようです。 部屋へは階段を上り入るのですが、ここが狭い(^^ゞ 隣室と共用の階段なのですが、お年寄りには厳しいですね。 当日のお客様はまさにお年寄り、ついお手伝いをしてしまいます。 客室内は必要にして十分な広さ。 写真のソファは夜にはベッドに変身(手作業ですが)、1人は縦(レール方向)、もう1人は横(枕木方向)と「L字型」のベッドとなります。 "カシオペア・ツイン"にはトイレ・洗面台・ビデオモニターが備えられています。便器の上を引き出すと洗面台が出る省スペース設計、トイレ・洗面が専有できるのは贅沢な気分ですね。 ビデオモニターにはBS放送とビデオ映画、そしてナビゲーションで現在位置が判るチャンネルもありました。 洗面には歯ブラシと石鹸が完備、フェイスタオルもあります。 そして寝巻きは浴衣ではなくバスローブ風… |
こちらは12号車、ロビー室です。 列車を利用する人すべてが自由に利用でき、交流の場でもあります。 デッキ部分には小売店もあり、流れゆく景色を見ながらビールやおつまみで一杯、というのも乙なもの(*^_^*) |
で、明日です(*^_^*) 青森駅に1時50分到着、ここで上野から牽引してきたEF81とお別れ。 テキパキとした解放作業で離れていきました。 同時に反対側(1号車側)に青函トンネル専用の機関車、ED79が連結… ここから函館まではロビーカーが最後端となり、青函トンネル突入の瞬間を邪魔するものなく味わえますよ。 ただ、深夜でもあり客層が高齢で(^^ゞ ロビーにいたのは私たちともう一組、神奈川からいらしたご夫婦のみ… 青函トンネルには2時55分ころ突入。 が… トンネル内外の気温差で一気に窓が曇ってしまい、何が何やら判らん。 意地で北海道側坑口を出る3時20分まで粘ってました。 |
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青函トンネルを出てもう一眠り、噴火湾沿いの伊達紋別あたりで目覚めました。 この時点で6時49分、食堂車ではモーニングサービスが始まっているのですが、スタッフに確認したところ"非常に混んでいる"との事。 結局、カシオペアの食堂車にはご縁のない初乗りとなってしまいました(^^ゞ ただし、北海道新聞の朝刊とモーニングコーヒーのサービスがあるので、車内販売からサンドイッチ(500円)を求めて軽い朝食に。 道南は雪がなかったのですが、千歳空港そばでは雪景色に(*^_^*) 北海道内、函館からはディーゼル機関車DD51型の重連が先頭。 ロビーに行くと札幌からの函館行き特急北斗号とのすれ違いシーンでした♪ そして8時54分、道都・札幌に到着! 上野から16時間、快適な旅でした。 ※札幌駅で機関車をバックに記念撮影…なんて思うのですが、残念ながら機関車はホーム端ギリギリに停まってしまうので、不可能です(>_<) ご注意を。 |