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カシオペア初乗車♪


"寝台特急カシオペア"初乗りレポ
 『寝台特急カシオペア』は1999年7月に登場した上野~札幌間を走る夜行列車で、全客室が個室・かつハイグレードなA寝台として企画され、その内装や1編成しか存在しない希少性で登場から8年を迎える今でも高い人気を誇る列車です。
 そのカシオペアでも北海道観光の閑散期となる1月には空室も目立ち、今回ギリギリ1月末の列車で個室券が確保できた事から、思い切って初乗車を思い立ったワケです。
 帰路の札幌~上野間の『寝台特急北斗星2号』B個室寝台"デュエット"と札幌での宿泊ホテルもおさえ、1月30日夕方に上野駅13番線ホームに立ちました。




下り札幌行きカシオペアの上野駅発車は16時20分なのですが、ホームへの入線は15時35分ころ。
上野駅地平ホームは今や貴重となった頭端式ホームなため、機関車を先頭にバック運転で入線してきます。
カシオペア号は下り列車では1号車の特A個室"カシオペア・スイート"が再後端になるため、さながら電車がホームに入ってくるような光景が展開されます。


この日の牽引機はカシオペア専用色のEF81 79号機。
機関車の真後ろには展望ロビーを持つ12号車が位置します。途中、青森から函館の区間を除いて展望室からは機関車しか見えません…という事は、青函トンネルでは♪

車体はステンレス製、塗装は省略されていますが側面に貫かれるストライプが何ともお洒落です。


※12号車の展望ロビーの下には列車全体の電源を賄うための発電エンジンが搭載されています。このエンジンのため、ホームにはどうしてもディーゼル排気の匂いが漂い、エンジン音が響き渡ってしまいます。
※また、その発電エンジンが検査に入る時は代わりの電源車が連結されるため、その場合はロビーが不連結となりますのでご注意を。


夕方、ラッシュが始まる前の上野駅に表示される"札幌"の文字…翌朝、当地に着くのは8時54分。
悠々とした16時間の旅が待っているのです。

カシオペアの名は、天空に北極星を見つける際に目標となる"北斗星"の名の元となった北斗七星と相対するカシオペア座から取られたもの。
ロゴマークは『北を目指す列車』であることが意図されています。
カシオペア号の中でも最上等の部屋、それが1号車1番個室『カシオペア・スイート』。
上野発の列車では夕暮れの関東平野と朝を迎えた北海道の大地を大きな窓で独占できる特等席となります。

お客様が来る前に車外から撮らせてもらいました。


車内へ参りましょう。

私たちの部屋は11号車"カシオペア・ツイン"の2階室、ロビーカーのお隣。
通路は必要最低限の幅ですが、温かみのある木目調で圧迫感はまるでなし。シティホテルの廊下のようです。
部屋へは階段を上り入るのですが、ここが狭い(^^ゞ
隣室と共用の階段なのですが、お年寄りには厳しいですね。
当日のお客様はまさにお年寄り、ついお手伝いをしてしまいます。

客室内は必要にして十分な広さ。
写真のソファは夜にはベッドに変身(手作業ですが)、1人は縦(レール方向)、もう1人は横(枕木方向)と「L字型」のベッドとなります。
"カシオペア・ツイン"にはトイレ・洗面台・ビデオモニターが備えられています。便器の上を引き出すと洗面台が出る省スペース設計、トイレ・洗面が専有できるのは贅沢な気分ですね。
ビデオモニターにはBS放送とビデオ映画、そしてナビゲーションで現在位置が判るチャンネルもありました。
洗面には歯ブラシと石鹸が完備、フェイスタオルもあります。
そして寝巻きは浴衣ではなくバスローブ風…

こちらは12号車、ロビー室です。
列車を利用する人すべてが自由に利用でき、交流の場でもあります。
デッキ部分には小売店もあり、流れゆく景色を見ながらビールやおつまみで一杯、というのも乙なもの(*^_^*)

16時20分、EF81のホイッスルとともに上野駅を発車。
夕日を浴びながら東北本線をひた走ります。
が、この時期は日が短い…あっという間に暗闇に包まれてしまいました。
"カシオペア・ツイン"の乗客にはソフトドリンクの"ウェルカム・ドリンク"サービスがあります。

そして、ギリギリに個室を手配した弊害で食堂車のチケットが取れず…乗車の3日前までに申し込む必要があり、残念。
昨年の12月にメニューもリニューアルされているそうで、
洋食コース7,800円
和食コース5,500円
特製弁当3,500円
(弁当は個室までのケータリングサービスあり)
が楽しめます♪
なお、カシオペア号の食堂車は3号車。11号車の私たちにとってはちょっと遠い…ざっと160mは離れてますからねぇ…。
今回はお弁当で我慢、我慢。

そして22時前、明日に備えて早めに就寝。




で、明日です(*^_^*)

青森駅に1時50分到着、ここで上野から牽引してきたEF81とお別れ。
テキパキとした解放作業で離れていきました。
同時に反対側(1号車側)に青函トンネル専用の機関車、ED79が連結…

ここから函館まではロビーカーが最後端となり、青函トンネル突入の瞬間を邪魔するものなく味わえますよ。
ただ、深夜でもあり客層が高齢で(^^ゞ
ロビーにいたのは私たちともう一組、神奈川からいらしたご夫婦のみ…

青函トンネルには2時55分ころ突入。
が…
トンネル内外の気温差で一気に窓が曇ってしまい、何が何やら判らん。

意地で北海道側坑口を出る3時20分まで粘ってました。




青函トンネルを出てもう一眠り、噴火湾沿いの伊達紋別あたりで目覚めました。
この時点で6時49分、食堂車ではモーニングサービスが始まっているのですが、スタッフに確認したところ"非常に混んでいる"との事。
結局、カシオペアの食堂車にはご縁のない初乗りとなってしまいました(^^ゞ

ただし、北海道新聞の朝刊とモーニングコーヒーのサービスがあるので、車内販売からサンドイッチ(500円)を求めて軽い朝食に。

道南は雪がなかったのですが、千歳空港そばでは雪景色に(*^_^*)
北海道内、函館からはディーゼル機関車DD51型の重連が先頭。
ロビーに行くと札幌からの函館行き特急北斗号とのすれ違いシーンでした♪


そして8時54分、道都・札幌に到着!
上野から16時間、快適な旅でした。

※札幌駅で機関車をバックに記念撮影…なんて思うのですが、残念ながら機関車はホーム端ギリギリに停まってしまうので、不可能です(>_<)
ご注意を。

『カシオペア』はさすが新型の車両を用いた寝台列車だけあって、非常に乗り心地がよくなってます。
個室も専用設計で閉塞感はまったくなし、長旅も文句なく過ごせますよ。
カシオペアの詳細な情報は JR東日本のサイト でも紹介されています。

今や内地からの北海道旅行は「飛行機を用いたパック旅行」が主流、なかなか寝台列車で"アプローチから楽しむ"事は難しいかも知れません。
でも時間的に余裕があれば、いや、余裕を作って寝台列車で行くのもいいですよ♪
今回、私たちはエースJTBのフリープラン『マイプラン北海道』をベースに申し込みました。
閑散期なので1人48,000円で
『行き:カシオペア、帰り:北斗星の往復寝台特急』そして札幌のホテル1泊
を手配しています。
他にもレンタカーや鉄道・バスを駆使して道内をめぐる事もセットできるので、ぜひいかがですか?

この後行った『旭山動物園』は別コンテンツでご紹介します(*^_^*)


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