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2009年
走らなあかん、夜明けまで 大沢在昌
主人公は出張で大阪に来た東京のまじめな若いサラリーマン。
会議で使う資料が入ったアタッシュケースをやくざが間違えてもっていってしまう。
それを取り返すために一晩中、やくざ相手に渡り合うというドタバタコメディーです。
ハラハラドキドキしながら、先が気になってしまい一気に読んでしまいました。
武打星 今野敏
ブルースリーよりあと、ジャッキーやユンピョウが台頭し始めの頃の香港映画界が舞台です。
日本人青年がアクションスターを目指し、単身で香港に来て、チャンスをつかむまといったないようです。
清々しい青春小説ですよ
十月のバラ 森 瑶子
落ち目女優の海外リゾート地での恋愛を描いた作品です。
恋愛小説ですがハッピーエンドではなく、こんな終わり方なんですか?というかんじです。
黒革の手帳 松本清張
大昔の作品ではありますが、上下巻を一気に読ませてしまうだけの内容に圧倒されます。
女子行員だった主人公が成功するまでの序盤から中盤まではに比べ、終盤の主人公が一気に敗北するさまはさすがに都合がよすぎるかなとは思いましたけど。
それでもどんどんと先が読みたくなることにはかわりありません。
エイジ 重松清
普通の中学生の普通の考えや日常を描いた作品です。
物事に対して否定や肯定しながら、矛盾しているようで矛盾してない、このよくわかんない感が描かれています。
読後感もよかったですよ
ひざまずいて足をお舐め 山田詠美
著者の半自叙伝的作品らしいです。
著者の主張がよくわかります。この考えたかに同意できるかどうかは別としてですが。
それぞれの断崖 小杉 健治
少年犯罪によって息子を殺されてしまい、その事件がきっかけで家族を失い、仕事を失ってしまった男性を描いた作品です。
序盤から中盤までの激しさは圧倒的でした。
しかし中盤の加害者の母との恋はどうなんでしょう?
作品として面白かったですが、この部分はしっくりきませんね。
ラストはそれなりに前向きになったところで終わりましたので、読後感はまずまずです。
黄龍の耳 大沢 在昌
ずいぶんと漫画チックな話ですね。しかも内容が軽いの何のってさ。
京都で仲良くなった女性とは一体どうなってしまったの?
って感じです。
隠し剣秋風抄 藤沢 周平
時代物の短編集です。
各話が短いので読みやすいですが、全ての話が爽快で終わるわけではありませんでした。
そこがビックリです。
鴨川ホルモー 万城目 学
この作品、映画になっていますよね。
まだ映画は観ていませんが、ぜひ観たくなってしまいました。
くだらないですが、そこがとてもいいのです。
映画はどれくらいはじけているんでしょうね?
花水木―東京湾臨海署安積班 今野 敏
登場人物は同じで短編の警察小説が収められています。
これは連載物をまとめたのでしょうかね?
各話に一応の人物紹介があるんですよ。
内容は比較的軽めです。
鼓動―警察小説競作
警察をテーマにした短編が5編、しかも1作品ずつ作者が違うという贅沢な一冊となっています。5作品とも平均点以上のできですので、読んで損のない作品でしょう。
織田軍・全合戦記 和巻 耿介
できるだけ史実に基づいて、織田軍の戦いを年代順に紹介した作品です。
信長よりも前の戦いも書いてありますよ。
挑戦つきることなし―小説ヤマト運輸 高杉 良
二代目ヤマト運輸社長が宅急便という商品を開発し、郵便局や運輸省に戦いを挑み続けた実話ベースの小説みたいです。
読み応えはありましたが、初代の事についてもかなりのページを割かれていて、その部分がいまいちだったかなと思います。
ディズニーの魔法 有馬 哲夫
シンデレラとか白雪姫などの本当の原作って物凄く怖いんです。
その原作をまず紹介して、次にディズニーが子供が安心して見られる作品へとリメイクしていくさまを紹介した作品です。
あっという間に読み終えてしまいました。
面白かったですよ。
バカの壁 養老 孟司
今更ですが、読んでみました。
内容ははじめのうちはそうだなって思う部分もありましたが、途中からはちょっと納得できない部分も出てきましてね。
深い印象も残りませんでした。
ベストセラーなのにね
裁判官の爆笑お言葉集 長嶺 超輝
タイトルのような爆笑お言葉ばかりではありません。裁判官も人間なんだなって思わせてくれるようなお言葉が集められています。
さらに数人ですが裁判官の人となりをそれとなく紹介しているのも、よかったです。
なぜ、ヒトは美人を愛するのか? 蔵 琢也
まずは人間以外の生き物が相手を見るける法則を紹介しています。
やっぱりもてる、もてないってのは人間じゃなくてもあるんですね。
次に人間についてもいろいろと生物学的見地から紹介されています。
読んでいてて、へーっと思うことが結構書いてありました。
逆境がプラスに変わる考え方 斉藤茂太
何事もポジティブに考えましょう。その方法を著者の体験談を交えて紹介してくれています。ただ体験談を語る事のほうにウェートが行き過ぎていて、本のタイトルと内容に多少の食い違いが感じられました。
企業家サラリーマン 安土敏
サラリーマンとて企業家精神が必要だなって思わせてくれるよい作品です。
30代で頭を良くする一番いい方法 和田秀樹
和田さんなりの学習方法の提案ですね。
途中から良い本の選び方になってしまっていて、ちょっとタイトルと違うんじゃないかなって思ってしまいました。
歴史の鉄則 渡辺昇一
渡辺氏の提唱する課税とは全員一律で10%の税負担だけでオッケーというものです。
累進課税は止めたほうがよい。
その理由は、会社の経理も簡略化できるのでそのパワーは他に振り向けられるし、税務署もスリム化できるし、税理士さんもいらなくなる。
税金が安ければ他国の優秀な人材も会社も集まってくるから、結果的に税収アップになるよと言っています。
無病息災エージェント 大沢在昌
世界的に超有名な警備会社の日本支社の社長は女好きで争いが大嫌い。
そんな社長のもとへいろいろな警備の仕事が回ってきまして、ひと波乱ふた波乱といった感じのユーモアサスペンスです。
女事件記者 島田一男
新聞社の投稿欄を担当している女性が主人公の短編集です。
一つ一つの話が短くてあっという間です。
十津川警部の怒り 西村京太郎
タイトル作品は野球関連の話なのでそこそこ面白かったです。
後は2編おまけ作品が載っていました。
特命女捜査官 島田一男
指切り連続殺人というちょっと変わった内容の推理小説でした。
とにかく人が殺されますね。
ただ作品としては、読みやすかったですし、なかなか面白かったと思います。
平家伝説殺人事件 内田康夫
面白かったですよ。密室殺人や保険金詐欺などのトリックを暴く推理小説です。
リアル感は全く無いですが、物語に徹しているのがよいです。
京都柚子の里殺人事件 木谷恭介
ちょっと読みにくかったですね。
僕と合わなかった作品でした。
モテモテで現場に行かずに解決する刑事って一体何なんだ?という感じです。
隠蔽捜査 今野敏
面白かったですよ。テンポがよくて展開がはらはらして、どんどん読んでしまいました。
結局のところ、不祥事は隠すよりも早めにばらして、その後の処置を適切にしたほうが怪我が少ないってことですね。
支店長の遺書 清水一行
地方銀行の支店長の自殺からストーリーが始まります。企業物と推理物のバランスが程よくて、すいすいと読んでしまいました。
実行犯は割と簡単に推測できてしまうのですが、その裏の意図は読んであー納得って感じでした。
冷静と情熱のあいだ―Rosso 江國 香織
以前にbluの方を読みましたので、今度は女性視点から描かれているRossoを古本屋で買ってきて、読みました。
rossoのほうはbluに比べて本当に淡々としていますね。
作品の大半がアオイさんの日常を描いているだけなので、要約すれば50ページでまとまりそうな気がします。
bluのほうは女々しい男の10年間を描いているが、いろいろな出来事が起きて作品としてまだ楽しめましたが、こちらは本当に内容が薄いです。
湖西線12×4の謎 西村京太郎
12×4の謎はわりとあっさりと解けます。後はいつもの十津川警部の捜査日記ですかね。
ご都合主義といえばそれまでですが、それが西村作品のパターンですしね。
でももうちょっと変化が欲しいと思います。
鉄道なるほど雑学辞典 川島令三
鉄道の小ネタを集めた作品です。ちょっと前の作品なので今と違っている情報もありますが、本当の暇つぶしにはなるかな?って感じです。
十津川警部捜査行 神話と殺意の中国路 西村京太郎
短編集です。最初の作品は列車の特性をトリックに使っていて昔の西村作品を思い出させるものでしたが、残りの作品はあっさりしすぎでした。
誰か 宮部みゆき
推理小説とありますが、中身は違います。
人間模様を描いた作品で、なくなったお父さんの小さなエピソードを探っていく作品です。
決してつまらないわけではないですが、ページ数の割りに内容が薄くて肩透かしを食らったような気分になる作品でした。
生還への飛行 加藤寛一郎
かなり古い作品です。
間一髪で飛行機事故を逃れたパイロットたちを訪れ、そのときの対談に著者の感想などを交えて構成されています。
飛行機好きなら読んでも面白いかもしれないですね。
ザ・ゼネコン 高杉良
高杉さんの作品は初めて読んだのですが、そこそこ面白かったですね。
ただ想像していたよりは深い内容ではなく、その辺ががっかりかな。
ゼネコン汚職については別に解説していないですしね。
久多良木健のプレステ革命 麻倉怜士
この作品はソニーがプレイステーション事業に乗り出して、任天堂王国を打ち破った時の戦略が描かれています。PS1が出た時、プレステはゲーム機だ、マルチメディアマシーンではないと言い続けたため、勝てたのですよね。
このPS事業のサクセスストーリーは読んでいて痛快でしたよ。
でもラストのインタビュー(2003年当時の)ではセルを使って、家庭内にセルだらけにするっていう野望を語っておられて、これって現在のPS3のことなんだけど、大コケしちゃっていますね。
私もPSは好きですが、PS3はもう一声安くならないと買うことができません。
ゲーム機だと言い張って勝ち続けてきたPSシリーズが何でもできる機械といって値段を跳ね上げたとたん売れなくなる、勝ち続けてきたソニーの驕りが感じられましたね。
ゲーム好きなら読んで損のない作品でしたよ。
10年後の自分が見えるヤツ1年後の自分も見えないヤツ 落合信彦
人生論ですね。
常に自分で考えて行動することが大事だと言っています。
先日読んだやつと内容が似ていますが、これが落合さんの思想なんでしょう。
これからの「勝ち組」「負け組」 落合信彦
10年前の作品ですが、これからについての予想は割と当たっていまして、大不況は勝ち組、負け組がはっきりした社会になるってのもあたっています。
そんななか、どうやって生きていくかのヒントが書かれています。
基本的には失敗を恐れず起業しよう、起業したらこうやったら成功するんだってのがかいてあります。
心のカンフル剤としていかがでしょうか。
いじめ撃退マニュアル 小寺やす子
この作品は、自分のが学校でいじめにあってしまった時に、どう対処したらよいかがかいてあります。抽象的な事でなく、具体的な方法ばかりです。
対学校に対しても、具体的に交渉方法が書いてあり、また教師の定型文に負けないための対策もきちんと書かれています。
子を持つ親ならば、一度は読んでおいたほうが良い作品だと思います。
ユンカースカムヒア2 木根尚登
前作からストーリーが続いていまして、前作では奇跡をおこしたあと消えてしまったユンカースを今作では探して再会する話と主人公の恋の話がまとめて書いてあります。
深みのないファンタジーですので気楽に読みましょう。
ユンカースカムヒア 木寝尚登
今をときめく小室哲也と同じユニットで大活躍していた木寝尚登さんの小説です。
1990年が初版なのでTMN時代の作品なんでしょうね。
内容はしゃべれる犬との交流を描いた、ファンタジー小説です。
サクサク読めて、たった3日で読み終えました。
冷静と情熱のあいだ―Blu 辻仁成
映画は見たことがありません。なのでこの作品についての予備知識は全くありません。
そんな状態で読み始めたこの作品ですが、分量が気取ってやがんなって印象が強いです。
内容は精神的には一途ですが、肉体的には一途でない青年の物語です。
ラストの再会は簡単に予想できてしまいます。
そんなわけで予想を裏切らない割と普通な作品です。
この作品に女性からの視点で書いたやつもあると知ってしまいましたので、ちょっと古本屋を探してみます。一応気になってしまいますので。
光射す海 鈴木 光司
鈴木さんの作品は話が進んでいくうちにどんどん大げさな方向に行くような印象がありますね。
この作品も入水自殺した(未遂だけど)女性から話が始まるのですが、いつの間にやらマグロ船まで出てきます。
といっても読みやすいですし、大げさではあるけど面白いのでこれはこれでよいのではないかと思います。
影の探偵 藤田 宜永
探偵小説なんですが、文章に流れがない感じで、読んでいてもなかなか先に進みませんでした。そんなに難しい内容ではないんですけどね。
そんなわけで私にはしっくりこなかった作品でした。
一瞬の寵児 清水一行
この作品はフィクションなんですが、主人公が田舎から上京して医者になって、不動産業に転身して大成功をおさめ、最後はバブル崩壊によって逮捕されてしまうという内容です。
この一連の流れを時系列に沿って描いているので、この作品は誰かの半生記かと思いました。
読み終えた後調べてみたら、やっぱりモデルとなった人がいたんですね。
でなけりゃ、フィクションの小説のわりにメリハリが少なくて淡々と話が進んでいくわけがないですもんね。
だからと言ってこの作品がつまらないわけじゃないですよ。
どんどんと先を読みたくなった作品でしたから。
炎の墓標 西村京太郎
巨大タンカーで原油を運搬しているような巨大商社相手にたった一人の青年が勝負を挑む作品です。十津川警部も警官として、犯人逮捕を目指していますが、私情的には犯人側に心が行ってしまっている感じでした。
結局誰も逮捕できなかったですし。
古い作品ですが、結構よかったですよ。
凡人として生きるということ 押井守
映画監督の押井守氏が日常生活に対する持論を語っています。友達はいらない、仕事仲間さえいればいいんだとか、若さには価値がない、若者の真似する親父はみっともないとかそんな話です。個人的な思いを語っていますので、納得できるかどうかは読者しだいといった感じでしょうか。
忘れえぬ人 ルーシー・ゴードン
生まれて初めてハーレクインロマンスを読みました。
当たり前ですが登場人物の名前がカタカナなんで、読みにくいかなって思っていたんですが、登場人物は少ないし、ストーリーは韓流ドラマ張りのシンプルで一途な純愛なんで、身構えていたよりはすっと簡単に読むことができました。
そして想像していたよりは面白かったです。
無間人形 新宿鮫IV 大沢在昌
長編ハードボイルド小説です。
新宿鮫シリーズは全く未読だったので、いきなり第4巻から読むのはどうかなって思っていましたが、とりあえず読んでみました。
この1冊で1つの事件を追っているので、特に問題なく読むことができました。
警察物ですが、ほとんど一人で捜査しているのでリアル系ではありません。でも読み物として楽しめました。
500pを超す長編ですが、ラストがちょっとあっけないことを除けば、読み応えのある良い作品でした。
雪が降る 藤原伊織
6編収められている短編集です。僕は短編よりも長編を読み切った後の満足感が好きなので、どうしても短編集は評価が低くなりがちです。
しかし、この作品は短いながらも読みごたえがあり、夢中にさせる作品が何編か収められており、なかなか良い作品だったなと思います。
マザコン刑事の逮捕状 赤川次郎
設定が刑事さんがマザコンでお母さんに頭が上がらないけど、結婚を前提に付き合っている女性がいて、その女性もやはり警官なんです。
あとはこの3人がドタバタしながらも事件を解決していく短編が4編収められています。
お気楽に読む作品です。
水色の犬 北方謙三
北方謙三さんの作品は読みやすいですね。
あんまり多くの作品を読んだわけじゃないですけど、読んだ作品はどれも大外れってのがなかったようにおもいます。
この作品も若者と老人の出会いから仲間になっていくさまが描かれていて、読みやすかったしそこそこ面白かったです。
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