MLBコラム1

 ●MLBコラム1●

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2003-04-17 「A-RODの先」
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A・ロドリゲス はどこまでいくのだろうか・・・。

史上最高のショートストップ・・・
H・ワグナー、E・バンクス、O・スミス、C・リプケン
A-ROD が伝説をはるかに凌駕しその称号を得るのも時間の問題となっている。

通算成績ではまだまだ先人たちには及ばないが、
4年後に史上最年少で500HRを達成した時、その称号は彼一人のものとなるだろう。
そして何事もなくメジャー生活を終えた時には史上最高の選手となっているはず。
HRと打点の通算は史上一位。史上3人目の4000本安打も達成しているかもしれない。

最高のプレイヤーを見られることを、
同時期に生きていることを幸せに思う。
が、必ずいつか A-ROD を越える選手が現れるはず。
われわれが生きているうちにその怪物に会えるかは
知らないが・・・。


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2003-04-19.20 「史上最高のサウスポー」
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今シーズンは調子に乗れない ランディ・ジョンソン だが
MLB史上に残るの左腕の一人であることは間違いない。

MLB史に残る10人の左腕をあげてみると・・
20世紀初頭の R・ワッデル、E・プランク、L・グローブ、C・ハッベル
’40~60年代ごろの W・スパ-ン、W・フォード、S・コーファックス
’70以降の S・カールトン、  そして現代の R・ジョンソン、T・グラビン

はたして R・ジョンソン は史上最高の左腕なのか?
「通算成績」
「単シーズンでの好成績を残した5年」
「獲得タイトル数(勝利・防御率・奪三振)」
の3つの側面から史上最高のサウスポーを考察する。(成績は2002年までのもの)

歴代サウスポー・カテゴリー別比較表
通算勝利
通算奪三振
通算勝率
通算防御率
スパ-ン363
カールトン329
プランク326
グローブ300
・・・・
グラビン242
ジョンソン224
カールトン4136
ジョンソン3746
スパーン2583





フォード.690
グローブ.680
ジョンソン.679
コーファックス.655




ワッデル2.16
プランク2.34
フォード2.75
コーファックス2.76
ハッベル2.98
・・・・
ジョンソン3.06
好成績5年の
平均勝利
好成績5年の
平均防御率
好成績5年の
平均奪三振
獲得タイトル
(勝利・防御率・奪三振)
グローブ26.4
プランク24.6
カールトン23.4
・・・・
ジョンソン20.6
グラビン20.6

ワッデル1.84
コーファックス1.99
プランク2.01
ハッベル2.29
フォード2.36
・・・
ジョンソン2.41
ジョンソン349
コーファックス299
カールトン279
グローブ190
プランク184


グローブ20
スパーン15
ジョンソン13
コーファックス12
カールトン10


以上から勝手にランク付けしますと・・・・
L・グローブ S・カールトン W・スパーン S・コーファックス  R・ジョンソン
W・フォード E・プランク C・ハッベル R・ワッデル T・グラビン
以上のように決定。
ジョンソン は今年(2003年)で40才だが衰えを知らない。
4年後に300勝・5000奪三振を達成し、史上最高の左腕となることだろう。

そして10年後にはこのメンバーに一人の名前が加わっているはず。
B・ジート (現アスレチックス)。
サンディー・コーファックス 以来といわれるそのカーブは必見。楽しみはまだまだ続く。

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2003-04-21 「偉大なるトルネード!」
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イチロー のMVPも、 佐々木 の史上最速100Sも、 松井 の活躍も、
全てはこの男が道を切り開いたからこそ・・であることは語るまでもない。

偉大なる野球人・ 野茂英雄 はその魂の全てが燃え尽きても我々の誇りであり続けることだろう。

これで終わるわけじゃない、通過点に過ぎないことも分かっている、
がしかし日本人メジャーリーガーにとって、これまでで最も重要かつ偉大な数字であることも間違いない。

今はただ敬意を表し称えるのみ。遥かなる 100勝 を達成したその右腕を!


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2003-04-23 「殿堂のNOMO」
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100勝を達成した 野茂 。そのメジャーの殿堂入りが決定的とされる報道を耳にするが、
そう簡単なことではない。

100勝以上の投手はMLB史上483人(だったと思いますが、600人以上という記事もあった。とにかく)もいるのである!
その中で殿堂入りした投手はわずか約60人、さらには200勝以下でとなると8人しかいない(救援投手は除く)。

パイオニアといわれるが、それは日本の中から見た場合の話しで
野茂 といえどMLBでは数多くいる外国人のうちの一人にすぎない。
とはいえ、すさまじいペースで三振を取り続けていること、両リーグでのノーヒッター、など、強烈なインパクトがあるのも確かである。

「150勝以上」
「3点台半ばの防御率(野茂は現在3.94・・・2002年終了時)」
「勝率を限りなく6割に近づけること(野茂は現在.555・・・2002年終了時)」
この数字をクリアしたうえで三振をさらにとり続けること、これが野茂の殿堂入りの最低条件といえそうである。

簡単なことではない、しかし必ずや期待に応えてくれるはず。
なにしろ、野茂はやってくれなかったことは、ないのだから!

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2003-04-28 「 奪三振とコントロール」
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NYY(ニューヨーク・ヤンキース)の大投手 R・クレメンス
彼は史上3人目となる4,000奪三振が目前だが、三振を取るパワーピッチャーにとって大きな目標となるのが3,000奪三振ではないだろうか。

過去3,000の大台に到達した投手は、現役の クレメンス、R・ジョンソン を含めてわずかに12人。史上最多の奪三振・5714を記録した ノーラン・ライアン は四球の数でも歴代ダントツ一位という豪快ぶりである。

ライアン に代表されるようにパワーピッチャーはコントロールがよくないというイメージがどこかにあるが、はたして本当にそうなのか? 
12人の3,000奪三振到達者と、現役で3,000奪三振に到達しそうな投手たちの9イニングあたりの四球数を調べてみた。

歴代3000奪三振投手 四球率比較表
(数字は左から奪三振数・9イニングあたりの四球)
N・ライアン
5714
4.67
D・サットン
3574
2.29
S・カールトン
4136
3.16
G・ペリー
3534
2.23
R・クレメンス※
3909
2.92
W・ジョンソン
3508
2.07
R・ジョンソン※
3746
3.68
10 P・ニークロ
3342
3.01
B・ブライレブン
3701
2.39
11 F・ジェンキンス
3192
1.99
T・シーバー
3646
2.62
12 B・ギブソン
3117
3.10
※は現役・2002終了時


G・マダックス※
2641 1.93 * J・バスケス※
835 2.47
C・シリング※ 2348 2.19 * K・ウッド※ 799 4.70
P・マルチネス※ 2220 2.41 * M・プライアー※
147 2.94


意外なことに上位12人では、 ライアン 以外は比較的コントロールのいい投手ばかりなのだ!他に目立つのは R・ジョンソン くらいか。特に F・ジェンキンス W・ジョンソン は素晴らしい数字となっている。
が、この二人をも凌ぐのが、’90年代最高の投手 G・マダックス だ。 史上2人目の15年連続15勝 を達成できたのもこの精密機械ぶりがあってこそ。さすがである。

その他現役では一試合20奪三振を20才で達成した K・ウッド だけがライアンタイプで、あとは素晴らしい制球力の持ち主ばかりである。 R・ジョンソン と史上初の300Kデュオを組む C・シリング などは、奪三振と四球の比率が投球回2000イニング以上の投手の中で史上最高となっている。( P・マルチネス はそれ以上・ただし2002年現在1892.1回)

このように奪三振と制球力はやはり切り離せないものと言ってもよい。
参考までに 野茂英雄 の9イニングでの四球は4.09で、もちろんライアンタイプ。
危うさと豪快さが野茂の魅力をより鮮明にしている。

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