なんてこったい! こんなことが・・・ 南亭骨怠の幸せな日々

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どうして規則があるの?



 大学時代の知人にこんなことを言っている人がいました。
「制限速度なんて必要ない。俺は150km/hで走っても絶対に事故なんて起こさない自信がある」確かに彼は運転がうまくて事故など起こさないでしょう。でも,それには一つの条件があることに彼は気がついていませんでした。それは,他の人がみんな交通ルールを守って走っているということです。

☆ルールといって思い浮かぶことは
 ルールといって思い浮かぶのはスポーツのルールです。これもみんなが楽しくスポーツをするためのものです。競技はルールがあるからおもしろいのです。例えばバスケットボールで誰かがボールを持ってゴール下まで走って行ったらどうでしょう。それが許されるならば,バスケットボールとしてのおもしろさはなくなってしまいますね。
スポーツ競技のルールは時々変更になります。私が先生になってからも,卓球やバレーボール・テニスのルールは大きく変わりました。
みんなが楽しむためにうまくいかないルールはどんどん変わっています。でも,自分がおもしろくないからって,勝手にルールを変えていけば,みんなが楽しむことができなくなります。ルールがある以上は,そのルールを守らなければいけません。

☆クラーク博士のつくった規則
「少年よ大志をいだけ」で有名なクラーク博士。彼が札幌農学校(現北海道大学)で学長をしていたときに作った規則が好きです。その規則は唯一つ・・・「紳士的であれ」でした。そして,そのときはその規則だけでよかったのです。学生全員が紳士的であるということを考えて実行していたのです。  
※当時は男子学生しかいませんでした。

 村上春樹さんが書いた『ノルウェイの森』というベストセラー小説があります。みんなも18歳ころに読んでみてください。その中に出てくる台詞に「紳士とは,やりたいことをするのではなく,やるべきことをするのだ」というものがあります。ここでは紳士となっていますが,男子も女子もどちらにも当てはなる規則だと思います。

☆規則を守るもう一つの理由
 規則にはもう一つの理由があります。それは自分を鍛えるためです。茶道の作法はとても細かく決められています。
「茶の湯とはただ湯を沸かし茶を点てて 飲むばかりなるもとを知るべし」(宗鳳本)
という言葉にあるように,わだかまりを捨てて楽しく飲むものです。お茶会に客として招かれた場合,作法を間違えても主人は嫌な顔をしません。(素人が行くことを歓迎してくれます)
 それではなぜ細かい決まりごとがたくさんあるのでしょう。それは,一つ一つの動作の意味を考え,大切にし,間違えずに行うことで精神(脳)を鍛えていくのです。

 みんなも,決まりごとを守り,自分自身(特に気持ち)を鍛えてください。忘れ物をしない,時間を守る,そういう簡単な行動をしっかりとできる人は,何においても上達します。


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