■この本は手元に置いておきたい、いつかきっとまた読む。この雑誌は、このビデオは、このCDは・・・って引っ越しって大変ですよね。実はひとつのものを選ぶと言うことは残り全部を捨てていると同じ事なんですね。BEATLES のコレクションからひとつだけ捨てなければならないとすれば、何を選びます?(よーく考えたら、Let It Beでした)これって意外にマイベストを選ぶことより難しくない?で、この「HOSONO HOUSE」なんですが、何でこれが捨てられないかって考えることがこのレビューに繋がっていくわけですよ。
■HOUSEという例えを使えば、今見ても、古臭さを感じない「家」。今でも住んでみたい「家」の趣がこの作品にはある。THE BAND の「Music From Big Pink」にも感じる時代感覚を超越した格好良さですね。(実際当時の細野さんの家もピンクだったらしい)細野の声が暖かい、バックの音(鈴木・林・松任谷)が新しい。ハイカラでもあるんだけど、カントリーの趣も、R&Bの片鱗も、そして和のメロディも。それら全部合わせて細野晴臣という音楽なんでしょうね。