○・。Mooncalfの絵本。・○

○・。Mooncalfの絵本。・○

36-40




36■■私のすきなもの1■■

私のすきなもの
青空に浮かぶ白い真昼の月
昼間入る、ストロベリィの香りのするバブルバス
友達と騒ぎながら文化祭の準備をする夜の学校

みんなみんな 特別なものがすき
私は特別なものがすき
でもね、これからは

特別だからすき、じゃない
すきだから特別、って思いたい。

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37*からっぽ*

誰かが言った
あたし、からっぽなんだ
嫌いなものはたくさんあるけど
好きなものってわかんない。
あたし、からっぽなんだ。

からっぽって寂しい言葉だけど
嬉しい言葉でもある
自分がからっぽだって思えることは
これからたくさん中に詰められるってこと。
怖いのはむしろ
中途半端に詰まってて
自分は満ちてると思う人。

あたし、からっぽなんだ。
寂しい言葉に聞こえるかも知れないけれど
私は思う
あたし、からっぽなんだ。
それは新しい自分になれる言葉

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38■白の事実■

怖いのは
はじめの一歩を踏み出すとき
道にきれいにひかれている白い砂が
私の一歩で散り散りに散らばって
美しさがかけるのが 怖いから

だけど信じたい
散り散りに散らばった
その白い砂も
美しい絵を描くということを
私の一歩が
決して無ではなかったということを

怖いのは
はじめの一歩を踏み出すとき
信じたいのは
全てのことは無駄じゃない
たったそれだけ
白い砂のように明確な真実

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39■うすっぺらの私のあつい気持ち。■

私みたいな
 うすっぺらな人間の言葉なんて
 うすっぺらで ちっぽけで
 あなたから見たら笑ってしまうような
 そんな存在(もの)かもしれない
 けれど
 そのうすっぺらで ちっぽけなかたまりを
 何度吐き出しただろう。
 何度溜め込んだだろう。
 私の中にも 外にも
 うすっぺらな言葉が積もって積もって
 少しは厚みが増したでしょう。
 だからこそ君に言いたいのに
 瞳に映らぬ君に言うべき言葉があるのに
 私の中で浮かんでは消え
 消えては浮かぶは たった一言の言葉。

『今も、君のことが・・・』

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40■息継ぎ■

現実の波は許さない
立ち止まることを
だから僕は答えよりも何よりも
疑問を声にすることさえなかった
そして沈んでいく 心だけが

僕は交差点の真ん中で 空を仰ぐ
水面も、辿り着く島もない此処に
太陽だけが
波にさらわれることなく 呼吸してる

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