草色のブランケット

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2006.08.29

夜の散歩、ＧＡＩＡ代々木上原、鬼束ちひろ

テーマ：アトピーを治すまでの道(54)

カテゴリ：アトピー

ここんとこ、

少し水分が体に溜まっている感じがする夜、

また、

扇風機にあたりすぎて汗をちゃんとかいていない一日の最後、

散歩にでかけるようになった。

お気に入りは、１５分くらいかけて行ける代々木上原。

お目当ては、去年春にオープンして以来気になっていた GAIA 代々木上原店。

行こう、行こうと思いながら行ってなかったのだけれど、

夏のセールのちらしが新聞に入っていて、

ちょうど気になっていたロゴナの自然派化粧品が２０％オフということと、

夜の１０時過ぎまでオープンということにひかれて、

ある夜、てくてく歩いて行ってみた。

ＧＡＩＡ

外見はこぢんまりとしているけれど、

木枠のドアの取っ手に手をかけた瞬間から、とても気持ちの良い雰囲気が伝わってきた。

奥に深くて、かなり野菜の種類も豊富だし、

調味料や冷凍食品、化粧品など、まんべんなく品物が揃ってる。

そして、レジのそばにはセールコーナーがあって、

少しくたびれているけれど、まだまだＯＫな野菜や果物がかなり割安。

そして、そして、最初に行った夜には、

なんとクシガーデンの五穀ハンバーグお弁当が半値の４００円！

即効、翌日の食事用に、母親の分と二つゲット♪

さらに、GAIAからほんの数分のところに、「Los Papelotes」という素敵な古本屋発見。

置いてある本のセンスがよくて、かつ、

変にマニアックでなく幅広いジャンルが揃っているもんだから

ついつい買ってしまう。

弁当やら本やらで重くなったリュックを背負って、

てくてく、車のライトが行き交う大通りの歩道を歩いていると、

夜の陰性の空気がほどよく体に行き渡って、なぜかとても癒される。

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そんな私の夜の散歩に欠かせないのが、 iPod nano 。

夏は、本当にいろんな意味で肌身離さず持ち歩いている。

暑すぎてげんなりしかけたとき、

電車の中で気分悪くなりそうになったとき、

音楽を耳から流し込んで、気をひたすらまぎらすのだ。

そして、夜の散歩にぴったりなのが、鬼束ちひろ。

暗めで抽象的な曲の陰性パワーが、なんとも心地よい。

『Fly to me』

全てを壊したくなるのよ
ここからは弱ささえ届かない
拙い境目で何を叫べばいい？

『call』

貴女の優しい顔なんて
私を喰い千切るだけで
これ以上
見たくもないから

だっていつの日か
私の姿が見当たらなくて
貴方が狂ってくれると
思えるはずがない

『infection』

爆破して飛び散った
心の破片が
そこら中できらきら光っているけど
いつの間に私は
こんなに弱くなったのだろう

『We can go』

私は非道くもがいてたから
救いの声さえ聞こえなかったの
誰かの唇が動く度
この肌は色を変えて行く

吐き気に潰れて行く中で
柔らかな手の平に触れる
どうか完全なものたちが
そこら中に溢れないように

何年か前に、彼女の特集をＮＨＫでやっていたのだけれど、

ほとんど神がかり的な曲作りをするんだよね、彼女。

簡易キーボードを前に、ぺたんと床に座って、
いきなりメロディーと歌詞を両方一気に生み出していくの。

鬼才そのもの。

すごくディープな現実を訴えているのか、

単に、とても抽象的な彼女の心の風景をなんとなく表現しているのか、

私には、よく分からないし、別に分かろうともあまり思わない。

ただ、都会のまったりした、夏の夜の散歩にぴったりなことは確かです。

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