としのすけのワインハウス

としのすけのワインハウス

2004年06月(1)

2004年06月

シャトー・シサック[1993](赤ワイン)シャトー・シサック(1994)
2004/06/01 自宅にて

ジロンド河から5Kmほど内陸に入った、サンテステフの後背地、森林の縁の砂利の少ない固い土壌にシャトー・シサックはあります。
以前は南東の ポイヤック と肩を並べるほどの力強さを誇っていたようですが、1990年代からは柔らかい味わいになってきたとか。
確かにこの1994年はタンニンの柔らかい、非常に飲みやすいワインに仕上がっています。
香りは、ややアルコールのアタックを感じるものの、枯れた感じの乾燥果実の香りとシガー、適度の樽となかなか良い感じ。
味わいも、やや酸味に傾いている感はあるものの10年の歳月を経た優雅な熟成ボルドーテイストです。
セパージュがカベルネ・ソーヴィニヨン75%、メルロー20%、プティ・ヴェルド5%とのことですが、メルローの熟成香はあまりせず、カベルネ・ソーヴィニヨンのニュアンスが優勢です。
20年くらい経ったポイヤックのワイン風?
(以前飲んだ64年の ラトゥール を少し薄めて香りを半分にした感じです)(^^;)
色も94年にしては褐色が現れず、まだまだ保ちそうな印象です。
極めて寿命の長い良いワインを産してきた揺るぎ無い実績に違わないワイン。

HP:8+

数年前は4000円くらいしていたように思います。
それが1400円なのですから絶対に買いでしょうね。
ただ・・・としのすけの好みからすると全体に薄いのと甘み、樽香がちょっと弱いです。(^^;)
パビヨン・ブラン・ド・シャトー・マルゴー(1993)&アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ・ベルターニ(1988)&オーパス・ワン(1999)&マジ・シャンベルタン・ドミニク・ローラン(1997)&ルーチェ・グラッパ
2004/06/05 Hさん宅にて

Hさんととしのすけの新著出版記念ワイン会を開催。
チャーミングでお料理上手のHさんの奥さまと出版社KB堂のIさんを含めた4名です。

スーパーグルメのHさんご夫妻のおもてなしは素晴らしかったですぅ~。

スモークサーモンの生クリーム巻き、アスパラガスのゴマ和え、ポタージュスープに合わせて
パヴィヨン・ブラン・ドゥ・シャトーマルゴー2001パビヨン・ブラン・ド・シャトー・マルゴー(1993)

開栓直後は「ちょっとキビシイかな?」とも思ったのですが、時間と共にぐんぐん回復し、後半はもう極上。(^^)
「桃の香」こそしないものの、ドライでキレのある上品な酸が食欲を喚起してくれます。
HP:9

貝とホタテのソテー、和牛のたたき(ニンニクのタレ)に合わせて
BertaniRecioto della Valpolicellaレチョート・デッラ・ヴァルポリチェッラ・アマローネ1976アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ・ベルターニ(1988)

これは素晴らしかった!
アマローネというと、もう少しこってりして甘みがあるようなイメージを持っていましたが、端正でドライなボルドー古酒のニュアンスすら感じる特上物でした。
高いアルコール度数を全く感じさせないまろやかさも。
Hさん曰く「ベルターニさのアマローネじゃなきゃこの味わいは出ない」とのこと。
HP:9+

更に、ブルー系のクリームチーズ、ミモレ(ット)、乾燥イチジク、枝付きの干しぶどう、プロバンスのラベンダー蜂蜜、イチジク&マロンパン等々・・・に合わせて
1999 オーパス・ワン 750ml1999 Opus One 750mlオーパス・ワン(1999)

濃厚な果実味とスパイスは健在で、中〆的にはいい感じでした。
しかし、やはり1999、真骨頂である「ミルキーテイスト」はほとんど感じられずちょっと残念。
HP:8+

パエリアに合わせて
[2001]マジ・シャンベルタン 《ドミニク・ローラン》マジ・シャンベルタン・ドミニク・ローラン(1997)

ドミニク・ローランといえば、新樽200%!
確かに見事なボディーと樽香で、ピノ・ノワールでここまで出来るのか?!と驚かされるワインです。
N氏のご指摘のとおり、まさに飲み頃でございました。
HP:10

最後は、チョコレートに合わせて
ルーチェ・グラッパルーチェ・グラッパ

無色透明のスッキリしたグラッパです。
強い香りですがアタックもなく、意外に優しい味わい。
HP:8+

そして〆のカプチーノコーヒー・・・

幸せでした。(^^)
Hさん、奥さま、本当にありがとうございました。 m(_ _)m
ル・コック・ルージュ[2002](赤ワイン)ル・コック・ルージュ(2002)
2004/06/06 自宅にて

セパージュがサンソー、メルロー、シラー、カベルネ・ソービニオンの混醸の南仏 ラングドック 産ワインです。
抜栓直後は残念ながら、あのコンクリート臭とアルコールのアタックが感じられます。
時間が経っても劇的な改善はありません。
タンニンはなかなかしっかりしているので、渋いワインがお好きな方には良いかも。
としのすけ的には、ちょこっと氷を入れて冷たくして飲んでも宜しいかと思います。

HP:7-

まあこの価格ですから合格です。
樽香もほとんど無く、単独で愛でるにはちょっとキビシイワインですので、氷を入れたり、 氷結スパークリング で割ったりといった、カジュアルに楽しむのがお勧め。

【追記】
3日目、アタックもなくなり、タンニンも丸まり・・・すごく飲みやすいワインになりました。
今は氷を入れて頂いておりますが・・・これはこれでなかなか結構。(^^)
ヴェガ・シンドア・テンプラニーニョ・メルロー 2002ヴェガ・シンドア・テンプラニーニョ・メルロー(2002)
2004/06/09 自宅にて

今日は「フルーツ爆弾」です。
やはりコルクに澱がベッタリ。
しばらく逆立ちしていて、コルク側に澱が貯まり、正立に戻って乾燥した?
どうやったらこんな風になるのでしょう?(^^;)
味わいは、相変わらず強靱。
濃く凝縮された果実味は圧倒的です。
グラスの壁面をつたう涙もいかにも濃厚。
某先生のお好きそうな感じです。
完熟した赤い果実のニュアンス、控えめな樽、丁子、ヨーグルトを感じ、メルローらしさはあまり出ていません。
前回(2004/04/20) はイチゴのニュアンスを強く感じたのですが・・・(^^;)
見事なのはタンニンの丸さで、十分な収斂味を長く口中に残す割には、ほとんど刺激を感じないまろやかさ。

HP:8

前回は開栓当日より、翌日、翌々日の方が美味しくいただけたので、明日・明後日に期待。
ヴァルポリチェッラ クラシッコ(2000)
2004/06/10 菊名サンロードにて

行列の出来る洋食屋さん 「サンロード」 に家族でお邪魔しました。
ハウスワインの赤がこのヴァルポリチェッラ・クラッシコです。
酸味が効いたキャンティー・クラシッコっぽい味わいが爽やか。
網焼きステーキに良く合いました。

HP:7+

いつも元気なギャルソン???のおじさん、いっぱいサービスしてくれて有り難うございました。(^^)


【お知らせ】

某アスママさんとこのおばあちゃんからのリクエストにお応えして、 「生まれ年のワイン」 を拡充しました。
(自分の生まれ年がな~い!との事)(^^;)
1900年から検索できます。
それ以前のお生まれの方は・・・ご容赦くださいませ。(^^;)
としのすけのワインハウス、今日でめでたく1周年を迎えました。(^^)
訪問してくださる皆さま、ご愛顧に感謝致します。
これからも、2周年を目指して、
・ボルドー系のワインの話を中心に、独断と偏見で好き勝手に書く
・好きなことを、頑張りすぎない程度に、楽しみながら、続ける
をモットーにタラタラやっていこうと思います。
今後とも、宜しくお願い致します。 m(_ _)m

1周年記念日だしなぁ・・・今日は何を飲もうかなぁ・・・グフフ。(^^)

ということで結局。今日のワインは・・・

シャトー・ラグランジュ[2001](赤ワイン)シャトー・ラグランジュ(1999)
2004/06/12 自宅にて

楽天HP開設1周年記念ということで、ラグランジュの1999を開けました。(^^)
激ウマでございます。
若々しい紫を強く残す濃い色調。
サンジュリアンらしい杉を感じるスパイシーさ、プルーンのような濃密な果実味、たっぷりの樽香、まろやかなタンニンと、申し分ございません。
ちょっと時間をおくと、杏やバラのニュアンスも現れる大盤振る舞い。
1999年はさほど評判のよい年ではありませんが、グランヴァンの名に恥じない立派なワインです。
むしろ、タンニンの強いマッチョな2000年、2001年(2002年も良いらしい)よりも今美味しく飲めるという意味でお勧めできますね。

堂々のHP:9

いやあ、期待以上のお味に大満足です。
お値段を考えると、ラグランジュは大変お買い得と申せましょう。
イル・ラ・フォルジュ・メルロー(2002)
2004/06/15 自宅にて

タカムラWine Houseの人気商品、イル・ラ・フォルジュ・メルロー(2002)が今日のワインです。
お値段、なんと980円!

このワイン、驚くべきはそのボトル。
超重量級の変形ボトルでしかも十分な上げ底。
としのすけの「フルボディー赤ワインの選び方」 の4条件のうちの開栓しなくてもわかる2条件を楽々クリアしてます。

この、イル・ラ・フォルジュは、南仏ラングドック地方にあります。
『フォルジュ』とは、昔その地にあった『鉄工場』の意とのこと。
1ヘクタール当たり、45ヘクト・リットルと、かなり生産量を抑えた“品質重視型”、平均樹齢25年、醸造は温度管理と醸しの為ステンレス・タンク使用、マロラクティック発酵前に225リットルのオーク樽に移し変え、60%アメリカン・オーク(新樽と、1年以内の旧樽どちらも)、40%フレンチ・オーク(1、2年使用)を使い、約10ヶ月間熟成とスペック的には申し分のないワインです。(以上、タカムラWine HouseのHPより)

コルクは標準的な長さ・品質です。
開栓直後の香りはさほどありません。
(不快な香りもなし)
その後、香りがどのような変貌を遂げるのか、非常に期待したのですが・・・ほとんど変化無し。(^^;)
あまりメルローの芳醇な香りは楽しめません。
色は深い赤紫で、新しさを感じさせます。
味わいは果実味の充実した新鮮なもの。
熟成したニュアンスはほとんど無く「濃く新しいメルロー」そのものです。
さすがにタンニンは柔らかく、適度な収斂感がありながら飲みやすいものです。
フィニッシュは適度な酸味が長く残ります。

HP:7+

「ちょっと早かったかな?」というのが正直な印象です。
コルクも10年くらいは持ちそうな創りですので、少なくともあと2、3年は置いてみたいところ。
メルローの熟成感が出始めれば、見違えるようなワインに変身しそうな予感がします。

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