2005年03月
モートン・エステイト・ホークスベイ・シャルドネ(2000) 2005/03/03 自宅にて 今日のワインは白、ニュージーランドは ホークスベイ のシャルドネ。 2002年、ロンドンのニュージーランド・ワイン・プロデユーサー・オブ・ザ・イヤー・金賞に輝いた、モートン・エステイト・ホークスベイ・シャルドネ(2000)です。 ホークスベイは、商業都市オークランドから南に300Kmほど下った、ティッシュ・ペーパーで有名なネイピアにほど近い沿岸地域にあります。 新興のワイン産地であるニュージーランドにあっては歴史のある地域で、19世紀の半ばには、すでに宣教師によって葡萄が植えられていました。 その後、1970年代にはカベルネ・ソーヴィニョンが本格的に栽培され始め、ニュージーランドの赤(クラレット・スタイル)の旗手となり、今日に至っています。 としのすけ、1980年代前半にニュージーランドに滞在していたことがありますが、当時のNZの赤ワインは、本当にヒドイものでした。(^^;) (逆に、白は驚くほど美味で、廉価な モンタナ の紙パック入りのシャルドネでさえ、素晴らしいものでした) しかし、1990年代の中頃辺りからの品質の向上は目覚しいものがあります。 テロワールを理解してきたこと、マルベック、メルロー、カベルネ・フラン等とのブレンドと樽熟成が行われるようになったこと等が理由だと思われます。 そんな訳で、ホークスベイと言えば、まずは「赤」が思い起こされるのですが、シャルドネも実は侮れません。 生産量という意味では、少し北のギズボーンに軍配があがりますが、ホークスベイの端正にして華やかな味わいのシャルドネは、なかなか味があります。 樽熟したソーヴィニョン・ブランにも定評があるようです。 さて、そんなホークスベイに自社畑を持つモートン・エステート、設立は1978年、ワイナリーはベイ・オブ・プレンティーとオークランドにあります。 (ニュージーランドは、ワイナリーは葡萄畑に隣接していることは稀で、ほとんどがオークランド近郊まで葡萄・葡萄果汁を運搬して醸造しているようです) ラベルは、デイリー・ラインの「ミルロード」、ミドル・クラスの「ホワイト・ラベル」、そしてプレミアム・クラスの「ブラック・ラベル」があり、今日の奴は「ブラック・ラベル」。(^^) フレンチ・オークの新樽熟成と一部マロラクティック発酵を用いた短めの熟成期間が特徴です。 ちなみに、このブラック・ラベル・ホークスベイ・シャルドネは ■97年ロンドン・インターナショナル・ワイン・チャレンジ、ベスト・シャルドネ ■98年、同金賞 も受賞しているそうです。 貰い物なのですが・・・結構いいワインだったんだなぁ・・・ そんなシャルドネ、お味の方はどんなでしょうか?(^^) ボトルの上げ底は普通。 コルクは4.5センチの上質なものです。 開栓すると、ほのかにヘーゼルナッツの香りが漂います。 (いい感じ) 色は、非常に艶のある黄色。 結構しっかり樽熟がなされている印象です。 口に含むと、なかなかのボディー。 ほのかな甘さを感じますが、その背景にはしっかりとした骨太の酸があります。 グレープフルーツ、洋ナシ、トーストのフレーヴァーが印象的。 フィニッシュはドライでパワフルなアルコールとトーストの効いた酸味。 HP:8+ お雛祭りのお寿司に合わせるには、ちょっと個性が強すぎ、饒舌な樽香が逆に鬱陶しい感じがしました。(^^;) が、イクラや紅シャケの生臭さも気にならず、それなりに美味しく飲めました。 今は、落ち着いて、ゆったりとワインだけをいただいていますが・・・トテモオイシイデス。(^^) たまには白も良いなと思いました。(^^;) |
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会社の仲間と、 二子玉川のベトナム料理屋ジャンズ
にお邪魔しました。 職場が離れて、久しぶりに再会するメンバーもいたので、ちょっと楽しみにしていた会です。(^^) ジャンズは、都内屈指?とも称される結構有名なベトナム料理屋とのことですが、としのすけは初体験。(^^;) 高島屋南館の裏にある、ちょっと怪しい?感じの雑居ビルの細い階段を3Fまで登ると、チューブライトの電飾の先に狭い入り口。 人が近づくとセンサーが動作するのか、間髪をあけず、お店の女性(ベトナムの方?)がドアを開けてくれました。 狭い入り口を抜けると、決して広くは無い店内にめいっぱいテーブル・椅子が並べられていて、いかにもベトナムの料理屋のノリ?。 やっぱ、ベトナム料理だから・・・優雅にディナーっていう雰囲気ではないのでしょう。(^^;) テーブル・トップもクロスではなく、透明ビニールですから。(^^) まあ、これはこれでよし。 時間も比較的早めだったため、はじめはお客さんも少なく「大丈夫なのかな?」とやや心配していましたが・・・その後、続々とお客さんで埋まり・・・1時間もすると満席でした。 客層もカップル、女のお友達同士、家族づれと様々。 としのすけの一行も、としのすけが一番乗りだったのですが、ほどなく全員集合。 まずは、ビールからということで、定番の333(バーバーバー)で乾杯。 久しぶりの再会を喜び合いました。 333(バーバーバー)は、ベトナムで70%以上のシェアを持つサイゴンブリュワリー社の有名ビール。 フランスの技術で作られているそうです。 アルコール分は4.7%。 低めのアルコール度数と、キレが良く、スッキリ爽やかな味わいは日本人向け?とも思えるような味わい。 全くベトナムを意識しないで美味しくいただけました。(^^) お料理は、アラカルトで、およそ思いつく殆どの種類をオーダー。(^^;) 生春巻き(ゴイクォン)、あげ春巻き(チャジオ)はもちろんのこと、牛肉の紫蘇包み(発音できない!)とか、ベトナム風お好み焼き(バインセオ)とか・・・ フォー(汁そば)や海老せんべい(バンポントン?)とか・・・ どのお皿も、美しい盛り付けで、気配りが感じられますし、味も上品な薄味で、非常に食べやすいものでした。 パクチーが苦手な方でもあまり苦にならないのでは?と思えるほどに、ベトナム独特のスパイスのお味も品よくまとめられています。 (逆に、「ベ・ト・ナ・ム・!」な味を求める方には物足りないかも?) ただ、お味(辛味や酸味)は、辛みそとかニョクマムのタレ、レモン汁で調節できます。 絶品はベトナム風お好み焼き。 皮がパリパリして香ばしく、具も、これでもか!というほどにモヤシ。(笑) それも、太いプリプリのモヤシで、いかにも上等な感じです。 ちょっとココナッツ・ミルクの風味もあって、本当に具沢山。 付け合せのサニーレタスに巻いて食べると、もう最高でした。(^^) それらに合わせて?いただいたのが2本のワイン。 【HP:7】サンジョベーゼ(2000) ガッビアーノ社 のワインのようです。 ガッビアーノは、1980年、イタリア、スイス、ノルウェイで製薬会社や食品会社を経営するリノ・アルケイニが13世紀に建てられ荒れ果てた古城を購入し、はじめたワイナリー。 現在では、ステンレスタンクやボトリングマシーン、ラベル機械などの充実した設備を誇りますが、最近としのすけの好きなアメリカのベリンジャー社の傘下に入った模様?。 上げ底は弱め。 4.5センチの集積コルク。 すっきりした、それでいてコクのある、なかなか品のよいサンジョベーゼだと思います。 果実味たっぷりで、タンニン弱めなので、渋いの苦手な方にもOKかも。 ちっちゃなワイングラスだったので、香りを楽しむという訳にはいきませんでしたが、ベトナム料理との相性はまずまずでした。 HP:7 【HP:6】ボルドー(2002) リブルヌの対岸辺りにあるサン・ルベス村のワインのようですが、アパラシオンはボルドー。 上げ底ほとんど無し。 コルクも4センチの集積モノ。 干し草のような枯れた感じで、果実味、酸、タンニンともに線が細い印象。 所謂テーブル・ワインの延長にあるような、ごくごく普通のワインでした。(^^;) HP:6 そして、最後を締めるデザートは、定番のタピオカ、チェホットセン(蓮の実の入り)、チェバップ(コーン入り)を回し食べ。(^^) どれも大変美味しゅうございました。 |
レ・フィエフ・ド・ラグランジュ(2002)
2005/03/07 自宅にて サントリーが出資している、 メドック格付け3級 の シャトー・ラグランジュ のセカンドワインです。 セパージュは、カベルネ・ソーヴィニョン75%、メルロー20%、プチヴェルド5%程度。 サントリーの技術が入って大々的に植え替えられた葡萄の木(樹齢15年未満の葡萄)が使われているので、ひょっとしたら兄貴分の本家シャトー・ラグランジュを喰っちゃうかも?というポテンシャルを誇る、としのすけのお気に入りの銘柄でもあります。 コルクは非常に上等な5センチ級。 スムーズに開栓すると、やや香りは閉じているものの、品のよい果実香樽香がします。 色は、紫の残るピチピチの若々しい黒赤色で透明感と艶があります。 味わいは、濃厚に凝縮された若々しい果実味を主体に、ピーマン、スパイス、杉、そしてスミレのような花の香りを感じます。 逆に、メルローの熟成感やヴァニラっぽい樽のニュアンスはほとんどありません。 タンニンは程よく丸まっており、スムーズに喉を通ります。 フィニッシュの柔らかい収斂感は快感。(^^) HP:8 カカオや深炒りのコーヒーなどのニュアンスがフィエフの真骨頂とも言えるのですが、2002年はまだまだ若すぎるのか、果実味が前面に出ている感じ。 香りもまだまだ閉じています。 セカンドとはいえ、フィエフ程のポテンシャルを持ったワインは、もっと辛抱強く(あと2、3年?)待たなければならないのでしょうか? HP:8は、ちょっと早く飲みすぎたとしのすけの失敗のような気がします。(^^;) |
イエロー・テイル・シラーズ(2004)
2005/03/10 自宅にて 2005/02/04 にも飲んだ、オーストラリアはニューサウスウェールズのワインです。 「2003年販売本数全米No.1」という勲章付き。(^^;) イエロー・テイルとは、ワラビー(小型のカンガルー)の愛称なのだそうですが、ボトルのエチケットが黄色で、ワラビーがデザインされていて、本当にカワイイです。 (一方、ここのカベルネは、イエロー・テイルと言う割にはエチケットが鮮やかなレッドで、ちょっと変です。)(笑) 前にも書きましたが、このワイン、ボトルがズシリと重く、上げ底がハンパではありません。 としのすけが唱えている フルボディー赤ワインの選び方(見分け方) は、 【ボトルは重いか?(変形ボトルだとなお良い)】 ボトルの重さは作り手の思い入れに比例する 【底が十分上げ底か?】 オリを想定しているということは、非常に濃く凝縮されているはず=長期熟成を想定している 【コルクは長いか?】 長ければ酸素透過が少ないので酸化が進みにくい=長期熟成を想定している 【入味線は高く均一か?】 高くて均一ならば品質管理が良い、さらに酸素との接触も少ないので酸化が進みにくい=長期熟成を想定している なのですが、イエロー・テイル(シラーズもカベルネもですが)は ・ボトルが重い ・底が十分上げ底 ・コルクがプラスチック(長いのと同様、酸素透過が殆どなく、酸化が進みにくい) ・入味線が高く均一 と、全ての項目をクリア! 作り手の思い入れがあり、長期熟成に耐える「いいフルボディー赤ワイン」に違いないということになっております。(^^;) しかも、葡萄は自社が選別した苗木から育てたもの。 先日ご紹介したレ・フィエフ・ド・ラグランジュに施したサントリーの思い入れ同様、全く一から自分達の思うように創ったワインということも言えそうです。 さて、今日のお味ですが・・・ 当然?以前同様に、ブルーベリージャム、カラメル、バニラ、完熟したイチゴのニュアンスがパワフルに炸裂!(笑) まさに「特濃シラーズ」でした。 しかし・・・和系の食事だったのと、2度目のせいで以前ほどの感動がないことから、今日のポイントは、 HP:7+ それにしても・・・口の周りが紫になりそう。(^^;) きっと「ニッ」と笑ったら、歯が「お歯黒」状態になっていたことでしょう。 |
ル・オーメドック・ド・ジスクール(2000)
2005/03/14 自宅にて マルゴー村の銘酒、メドック第3級の シャトー・ジスクール が創るワインです。 シャトー・ジスクールは、 マルゴー村 の南東区域に広大な葡萄畑を持ち、マルゴー村内の畑で収穫された葡萄を使って最高品質のグラン・ヴァンであるシャトー・ジスクールとその格落ち品の、 ラ・シレーヌ・ド・ジスクール (いわゆるセカンド・ワイン)を醸しますが、このル・オーメドック・ド・ジスクールは、マルゴー村から外れた畑の樹齢25年余りの葡萄を使って醸されるもので、シャトー・ジスクールのサード・ワイン的位置づけ セパージュはメルロー50%、カベルネ・ソーヴィニョン45%、プティ・ヴェルド5%と、マルゴーやオー・メドックにしてはメルロー・リッチな創りです。 2000年はメドックの当たり年なので、必然的に期待が高まります。(^^) ボトルは標準的なもので、上げ底はボルドーのグラン・ヴァンに比べると若干弱めです。 エチケットは、やはりちょっとチャッチイですが、ジスクールを彷彿させます。 コルクは流石の5センチ級でなかなか上等。 コルクには「シャトー元詰」と記されています。(^^;) (エチケットの表記と違うぞ~) 色は艶のある紫の残った黒赤色で透明感もあります。 メルローが50%も入っている割にはエッジにオレンジのニュアンスがなく、流石は2000年。 サード・ワインとはいえ、まだまだもちそうです。 香りは、マルゴーらしいスミレの香り・・・と言いたかったのですが!!! 弱い!(T_T) なんじゃこりゃ?花粉で鼻がバカになっている?とでも思いたいような香りの弱さです。 しばらく時間をおいてみましたが状況に改善は見られませんでした。 しかし、注意深く嗅ぐと確かに無糖のイチゴジャムを思わせる赤系の果実味とほのかにスミレを感じます。 全く香りは閉じています ね。 一方、味わいはまさにジスクール。 上品なタンニンは、全くと言っていいほどに刺激を感じさせず、綺麗な控えめな酸も非常にエレガントです。 HP:7+ まさにジスクールの味わいなのですが・・・肝心の香りが閉じきっているのと、2000年という事で非常に期待した割にはボディーが薄くパワーを感じなかったため、ちょっと辛目の点数としました。 「ミディアムボディーのお気軽マルゴー」というノリで飲むのでしたら申し分ないかと思います。 が・・・ル・オーメドック・ド・ジスクールにはもう少し上を望んでしまいます。 あと数年置いてみたら・・・香りが開いて、素晴らしい淑女に変身していて欲しいものです。 |
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