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「NPO法人小川町風土活用センター」
「NPO法人小川町風土活用センター」って何?
埼玉県比企郡小川町は、住民とNPOそして自治体が三位一体となって、地域循環型社会を作ろうと取り組んでいる、今もっとも注目を集めている町だ。 その中心となっているのが、「NPO法人小川町風土活用センター(以下、「NPOふうど」)」だ。
「NPOふうど」の前身は、1996年に太陽や風、バイオガスなどの自然エネルギーを利用した暮らしの実現を夢見る農業や林業を営む人たちが集まって発足した「小川町自然エネルギー研究会」。1998年からは、「自然エネルギー学校」としての活動が始まり、化石燃料を使わず農業を営むことを目標に、太陽光発電での揚水、バイオガスを利用した燃料の生産、天ぷら廃油をトラクターの燃料に利用したり、また間伐材を利用したガラス温室を作るなど実績を積んできた。2002年に農地だけでなく地域社会に積極的にノウハウを伝えていくために「NPOふうど」が発足した。
天ぷら油で走るトラクター。 生ゴミから作られた液肥。
小川町の生ゴミが資源に変わるまで
今から6年前の1999年、小川町で環境基本計画を作ることになり、住民も参加して自治体と一緒に計画の大筋を作ることになったのです。そのとき、計画のひとつとして提案されたのが、生ゴミの焼却処分についてでした」と「NPOふうど」の桑原氏。 自治体の話では、小川町のゴミは増えるばかり。生ゴミだけで年間5000万円もの処理費がかかっていたという。この膨大な費用を削減するために考えられたのが、バイオガスプラントの利用だった。
この話が出る前から、「NPOふうど」では、バイオガスプラントの利用をしていましたので、それをみんなで使おうということになったわけです。まず、住民が分別した生ゴミを自治体が回収し、「NPOふうど」が管理するプラントで液肥、そしてメタンガスへと資源化します。当初は試験的に14世帯の生ゴミから始めたのですが、今では100世帯がこの取り組みに参加しています。」新規プラントを導入して協力世帯を300に増やしていきたいという。
生ゴミを焼却していた当時は、費用は生ゴミ1キロに対し32円かかっていた。それが今では1キロあたり12円。それも人件費を含んでだ。浮いたお金は「FOODO」という生ゴミクーポン券が発行され、参加家庭に配布される。地元の農家が生産した野菜を購入できる。 小川町のすべての家庭の生ゴミが資源化され、このクーポン券の利用が地域のどの店でも可能になれば、理想的な地域循環型社会が生まれるだろう。
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