DREAM THEATER/Metropolis Pt.2:Scenes From A Memory
1990年代以降のバンドとしては、ジャンルを超えて間違いなく最高峰と断言できるのが「Dream Theater」です。ピンク・フロイド等のプログレ・ロックやクイーンなんかの普遍的なバンドのテイストも散りばめながら、あくまでヘヴィ・メタルというフォーマットに拘りながら世界最高クオリティの楽曲を提示しつづける孤高のバンド・・・。その中でも間違いなく最高傑作、そして人類史上に残る至宝と呼びたいぐらいの名作が「Metropolis Pt.2:Scenes From A Memory」ですね。
後期ピンク・フロイドの「ファイナル・カット」(凄い地味な作品ながら個人的には好みの作品)からの影響が明白な冒頭から、導入部のヘヴィネスと美旋律が絶妙にブレンドされたインストパートで何ともいえない高揚感と浮遊感を満喫することができます。ここまで魅力的なインストパートは稀有といっていいでしょう。これぞプロフェッショナル!といえる超絶技能を惜しげもなく披露しながら、それが全く嫌味なく必然を感じさせてくれます。中盤でのヘヴィなパートではヘッド・バンキングを抑えることは困難ですし、極め付きは変幻自在の驚愕のインスト曲「The Dance Of Eternity」。どこが曲の切れ目か未だにはっきりわからないぐらい、このCDは常に「通し」で何百回も聴いております。