月灯りの中庭へようこそ

月灯りの中庭へようこそ

テロップの詩集

癒しの雨  涙の雫  雨だれの中のやさしい瞳  貴方は時計を覗きこみながら  カフェで雨がやむのを待っている  時間よとまれ  ワタシは呪文を唱えると  貴方の瞳にそっと息を吹きかける  今日は  一日中雨・・・・  ねぇ・・  ワタシをつかまえて・・・・・・・・・


晴れのち曇り  雨  そののち五月晴れ  濡れた傘片手に  スーパーの袋ぶら下げ  ミュールでステップ  1・2・3・・・  水溜りをジャンプして  上手くいったら  今日はステキな日  旦那様の待つ我が家へ  急いで帰る  今日の夕飯は  貴方の好きな「アジのマリネ」  御酢が染み込んで  頭から食べよう・・・  そして  眠る前には  ミルクティー  今日も一日平和だったね  明日の空模様も  晴れるといいね・・・・・・ 


腕時計を  逆さまにしたら  9時が3時半に  貴方にかけた  魔法の呪文も  効果を失くす・・  雨だれを眺めつつ  惨事半分後悔する  貴方だけが欲しいから  他の全てを焼きはらった・・  貴方は眠る  カプセルの中で  誰か 3時半を9時に戻して  久慈の愛で  みんなをもとに戻して  そしてあの人と  陽の光の下  歩いていきたい・・・・・・・ 


そこかしこに  紅の帯流れて  秋の気配がやって来る  山の上のほうには  山娘達がいて  流れてきた旅人を  化かすそうだ・・  それは見目麗しい娘でな  毎年  男達が身包み剥がれるという  けれど娘達は  婿殿を探しているだけ  妻子持ちに用はない  昔は  若い男が多かったが  最近はとんと  見られんらしい・・・・・・ 


星が瞬き  また一つ消えた  空にはハーフムーンの調べ  あのこのココロが砕けて散った朝  ワタシの鼓動が早鐘を打つ さあ・・・  逃げるんだ  赤い星まで  遠い旅人の寄る最期の星で  息絶えていく老人達  若人の唄を聞きながら  生まれ変わるその日まで  深く深く眠りに着こうよ・・・・・・・・



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