たぬきぶたの日記2

たぬきぶたの日記2

乗鞍山頂バスガイド




ホームに戻る | 次のページ


上高地~乗鞍山頂のバスガイド




2008.8.4の日記から

昭和50年7月

暑い、暑い。

暑い夏には学生時代のことが思い出される。SLを写しに行ったときも暑かった。

北海道や九州での暑さに耐えながらの撮影旅行。

他にというと、これです。



大学3年の夏休みには思い出に残るバイトをやった。

上高地から乗鞍のかけてのバスガイドです。

学生時代にはいろんなバイトをやったが、一番印象に残っているのがこれ。

とにかく楽しかった。

自分がおしゃべりが得意だということが分かったのがこの仕事でした。

約1ヶ月のバイトなので楽しい思い出がいっぱいある。

その中でも、乗鞍山頂でのことを書いてみたい。

まず、証明写真です。



S50-7上高地9バスの前で.jpg

乗鞍山頂のバス停は標高2800mの地点です。昼休みの1時間の休憩がありました。

この時間を利用して少し登ってみようと言うことになって、親しかった3人で登った。

と言っても、散歩コースみたいなところを、行くだけなんですが。

とりあえずは記念写真です。




S50-7上高地コロナ測候所.jpg

後方はコロナ観測所です。




S50-7上高地12乗鞍をバックに.jpg

乗鞍岳3026mの頂上を後ろに記念撮影です。

乗鞍という名前は山の形が馬の鞍に似ているところからついています。

当時は学生のヘアースタイルはロングが流行していまして、僕ものばしていました。

別に流行を追いかけるなんてしゃれたことはできません。

ただ、散髪代がないだけのことです。

最高は前髪があごのあたりまでありましたねえ。

バイトをしているときは、それなりにきれいな格好をしていましたよ。(自分評)




S50-7上高地11友達.jpg

バイト仲間の中でも結構親しく話ができた友達です。今はどうしているのでしょうか。

いろんな大学から来ていましたね。

さて、思い出の中の一つが山頂まで行ったこと。

ガイドのバイトはずっとしゃべるのです。けっこう才能がある奴らが多くて、

それぞれにいろんなアイデアでしゃべっていたようです。

その中の一つがこれ。

「みなさま、乗鞍岳山頂は標高3026m、バス停の標高は2800mです。

そこから普通に歩くと1時間と30分の道のりでございます。這っていくと3時間でございます。」

大抵そこでお客は笑ってくれます。

続いて、

「もし走っていけば30分という噂がありますが、わたしはやったことがありません。

みなさん、よろしければ挑戦してみてください。酸素不足で倒れても責任は持ちません。」

とまあ、無責任な案内をしていたのですが、

「よし、いつかやってやろうじゃないか。」

と、思っていたのです。

天気がよくて、休憩時間にゆとりがあるときに挑戦することにしました。

そのころの僕は、一応運動部に在籍していたし、体力には自信があった頃です。

道は観光客が歩けるように整備されています。

なんなくすいすいと進みます。この調子なら、あの頂上まですぐに行けるぞ。

ところが、ところがです。なまじ早足で歩いたものだから、予期せぬことが起きた。

それは、酸素が薄いということ。

足腰の筋肉は訓練で十分な力を持っているのだが、酸素不足になって動けなかった。

3000mあたりになると、もうだめ。

今でこそ、オリンピック選手が外国の高地トレーニングをする話は聞いたことがあるが、

当時はそんなニュースもないし、知識としては知ってはいるが、まさか自分が人体実験するなんて考えもしなかった。

頂上を目前にして10分の休憩。

新記録を出したかったが、それと引き替えに、病院送りになったら困るので、

やむなく、断念。ゆっくりと残りを進んで、ついに35分で到着。

これでも、帰ってからみんなに「えらい!すごい、りっぱ!」とほめてもらった。

ほんとはバカにしているのだろうが。

とりあえず、みんながガイドでしゃべっていることを、我が身で人体実験したことは

ガイド仲間は評価してくれた。

「よし、そのデータを使わしてもらおう。走ったらあかん。 ということやな。」

ちなみに、下りは25分で帰ってきた。

山頂でしか売っていない将棋の駒みたいな形の通行手形のおみやげを

買っておりた。「乗鞍岳山頂登頂記念」の文字が誇らしげだった。

ついでに山頂からの景色を少し。

南を見ると、木曽駒ヶ岳、もっと東には富士山が見えます。絶景かな、絶景かな。

もう一度登りたいとは思うが、実行はやめときます。

暑い夏の思い出でした。



うなぎ登りさん
いすゞのバスですかね。
屋根の上はアンテナでしょうか。
(2008.08.04 23:55:55)


へそヘルニアさん

よく分かりましたねえ。
三菱のふそうといすずのバスがありました。
屋根の上のものは知りませんでした。山岳用のバスですから、足回りがしっかりしていまして、普通の観光バスではありません。ガイドが男なのも、落石なんかをどけるのに女ではだめなんです。くねくねの舗装されていない道に乗るガイドは本職には女性がいましたが、バイトは全部男でした。
今はどうなんでしょうね。(2008.08.05 00:15:28)


しゃれこーべVer.2さん
貴重な体験ですよね。
乗鞍はもうマイカーが多いだろうから、バスガイドの需要も減っちゃったかなあ?
(2008.08.05 03:32:51)


時雨の月さん
ぷぷぷ・・・
本当に実行するなんて~
無謀ーーー!!(爆

でも、その経験は、きっと何かときには役に・・・?
え?立ってない?(^-^;

いやいや・・・きっと、精神的な何かの役に立ってるはずです(^-^*

高山病。めっちゃ怖いです(怖ッ!)
無事で何より(^-^*

で?
もちろん歌も披露したんでしょ?
大人気だったろうね~
(2008.08.08 12:41:15)




ホームに戻る | 次のページ




© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: