Blank Space

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詩?



あるところに三人の少年がいた
彼らは討論し合ったり ケンカしたりもしたが
きっと 仲がよかった

あるところに美しい絵が置いてあった
一人の少年がその絵を美しいと思い持って帰ろうとした
二人の少年は止めた
それはここにおいてあるだけだ 取っちゃダメだ そこまでいい絵じゃない・・・
しかし 彼は言われるたびに反発した
離されるともっと手に入れたい気持ちは強くなる
しだいに 二人は彼と距離を置くようになった
そして 二人から距離を感じた彼が恐怖を感じその絵を見つめた
そこにあったものは誰でも描けるような単純で醜い絵だった
彼は嘆いた
「何故 俺はこんなものを欲したのか」と
彼と彼らは気づけば遠く離れていた
必死に走って追いつこうとしたが
彼には体力がなく
彼らには軽蔑心があった
彼の謝る言葉に彼らのうち一人が耳を傾けた
しかし、もう一人が大声でそれを邪魔した
そして 追いつけないような遠いところへ行ってしまった
彼は泣いた
彼は嘆いた
そして絵を憎んだ
しかし、もうそこには絵はなくなっていた
絵は友を思いやる心だったのかもしれない
彼は後悔することはあっても
彼らを憎むことはしなかった。



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