夢追いランナー笑石人の部屋

夢追いランナー笑石人の部屋

'06 東京国際48時間走 in 東京学芸大学


大会:「第2回東京国際48時間走in東京学芸大学」
日時:11/3(金)~5(日)
天候:11/3晴れ時々曇り、11/4曇り時々晴れ(にわか雨で30分くらい土砂降り)、11/5曇り時々晴れ
出走:男子エントリー15人中出走14人、女子5人
完走:男子9人、女子5人
順位:男子2位
20061103東京国際48時間走07

[きっかけ]
今年の6月に行われた「24時間走ジャパンカップ」で一緒に走った福島県のW辺さん(「川の道」のハーフ(270km)完走者)に誘われたから。
「「川の道」のフル(520km)を走りたいので48時間走を走って300kmを越え自信をつけたい。」と言っていたのに刺激を受けたからだ。
その時は、一緒にどうですか?と言われも、「48時間グルグルなんて絶対にイヤですよ。」と即答したものの、確かに48時間もあれば300km超できそうだな?と思うようになり、未知の世界の300km超を味わってみたいと思うようになった。
それに、「さくら道国際ネイチャーラン」の練習として走るなら36時間でいいじゃん!と思うようにもなり、36時間+アルファ走として走ることにした。


[目的]
審査で受かれば参加する予定の「さくら道国際ネイチャーラン(250km)」を制限時間(36時間)内に確実に完走するための練習。
制限時間の36時間時点で270kmを越え自信をつけること。
36時間の間は睡眠を取らずに走ること。


[目標]
24時間で190km超。
36時間で270km超。
48時間で340km超。


[作戦]
走るスピードはゆっくりにして、できるだけ休憩時間を少なくして距離を稼ぐ。
前半の24時間までは、エイドにはできるだけ立ち寄らず、ウェストポーチのドリンクと補給食で走り&歩きながら補給し時間のロスを少なくする。
補給食に飽きる後半は、2時間毎にエイドで軽食を取る。その際、熱かったりして食べるのに時間が掛かるものは食べ歩き。
後半は、36時間を経過して目標の距離に達したら、一度寝て、ソックス、シューズを交換しリフレッシュして再スタート。(萩往還では1時間寝たらゴールまでもったので。)


[装備]
・シューズ:サロマLSD7(2組)
・ソックス:アシックスシームレス5本指ソックス(2組)
・タイツ:CW-Xプロ・ロング
・インナーパンツ:CW-Xメンズ・アンダー・スポーツショーツ
・インナーシャツ:X-FITライト・ハーフスリーブ
・ZIP半袖シャツ:NBレーシングテック・ジップシャツ
・アームウォーマー:X-FITライトアームカバー
・バンダナ
・ウェストポーチ:NBボトルケース


[定期補給]
・エネルギーGEL:パワーGEL
・アミノ酸飲料:アミノバリュー500ml
・喉飴:もろみ酢キャンディ(クエン酸入)
・一口パン
・胃薬:ガスター10


[眠気防止用]
・ミント(3粒を2回使用)
・ガム(1粒のみ使用)
・カフェイン剤(胃が荒れるので飲まなかった。後で知ったことだが、ガスター10との組み合わせは良くないらしい。)


[システム]
48時間走は、24時間実験ランと同様に学生による周回チェックを行う。
スタート前にランナー一人に対して5~6人学生グループが担当となり、マッチングをしてから走る。
1周が628.610mと短く、同じ方向に走り続けると体に負担が掛かるので、4時間毎に反転される。


[エイド]
食べ物、飲み物はなんでもあり足りないものはなかった。


[スタート前]
受付を済ませ、仮眠&休憩所になっている卓球場に荷物を置き、場所をキープ。

楽松師匠やW辺さん、S木さんと楽しく喋っているとあっという間に時間が過ぎ、トイレ(大)に行きそびれてしまった。
まぁ~、どうせ48時間には1回以上は行くだろうから、急ぐ必要はないけど!

用意してきた補給食や飲料水、薬、アームウォーマーなど走るのに必要なものはトートバックに放り込んでエイドの近くに置いた。
慣れている人はレジャーシートを敷いてそこに荷物を置いていた。みんな外で寝るの?それとも寝ないのか?

学生とのマッチングをしていなかったので急いで顔ぶれを覚える。男女混合グループだ。若干名を除き、真面目そうな印象だったので全面的に信頼出来そうだ。
簡単に自己紹介をしてスタート地点へ移動。

静かにスタートが切られた。


[11/3(金)10:00(スタート)~14:00]
楽松師匠と関さんの誘導により1周走りコースをちゃんと覚える。それでも眠くなると間違えちゃったりする人がいるんです。
キロ6分半くらいのペースで安定。ちょっと早いかなぁ?って感じだったが、情報収集や親交のため楽松師匠(24h走)とお喋りしながら2時間ほど周回を重ねた。

周回チェックはまじめそうな男子学生だったので、まかせっきりで自分ではノーチェック。
師匠がエイドに寄り単独走となる。私は随時ウェストポーチ(ボトルケース付き)に入れた飲み物で給水し、2時間毎にパワーGELを摂った。

顔見知りのランナーに追いつく度に1周くらい一緒にお喋りをし、これからの長い時間に備えテンションを上げるようにした。
体はなんとなく重い感じで、イヤな予感。体調の変化には気をつけることにした。

----4時間経過----


[14:00~18:00]
初めての反転を経験。人数が少ないので全く混乱はなし。
でも、補給物資を反転の場所のところに置いてしまったので、邪魔にならないよう補給はもう1周してからという形になった。

まだお腹が空いていなかったけどカロリー消費に見合ったエネルギーは摂るべきと思い、自前の一口パン(カスタードクリーム入り)を3つ食べた。
エイドにも似たようなものはあったけど持ち帰る荷物を減らすことも重要なので…。

私はあまり汗を掻かない方なので4時間で500mlペットボトル1本でちょうど良いみたいだった。
補給は、自前のパワーGEL2個と喉飴4~5個。飲み物はエイドに置いてあるアミノバリュー500ml。

補給の度に空のペットボトルとエイドの置いてある満タンのモノを交換してもらった。
相変わらず、体が重い。しばらく体重を量っていなかったから本当に重いのかも?
負担を軽くするため少しペースを落とし、キロ7分くらいで走る。

----8時間経過----


[18:00~22:00]
日が沈むとそれまで小汗を掻くくらいだったのに涼しくためか汗はすぐに乾き全く気にならない。快適!

ここまでは順調に周回を重ねることが出来たが、10時間経過したころから胃痛が起き始めた。
これ以降は4時間毎に胃薬を飲み、胃痛からは開放され食欲も落ちなかった。

しかし、周回チェックしている学生が怪しい。ノーチェックのときもあったようだし、周回数を言うのが遅く小さい声なので聞き取れない。
仕方ないので、学生のすぐ近くまで行って「お~い、ちゃんとチェックしてね!」と声を掛け、チェックをしているか確認をするようになった。

格好いい男子学生でしかも彼女が付いているのでそっちに気が向いてしまっているようだ。
早く、まじめな学生と交代されることを願うしかない。

----12時間経過----


[22:00~11/4(土)2:00]
少しコースにいるランナーが減ってきた。休憩している人が増えたからだろう。
ちょっと寂しい。

胃痛以降ペースをさらに落としたせいだろうか、体が少し軽くなった感じだ。
これなら24時間走れそうな感じだ。一安心!

かなり寒くなってきたので、エイドで温かい食べ物が用意される度に立ち寄って食べ体の中から温めた。
それまで、エイドにはほとんど立ち寄らなかったので周回数や順位をチェックしていなかったが、2時間毎にボードに張り出されていたようで、見てみると3~4位にいた。

----16時間経過(137km(218周)4位から3位に浮上)----


[2:00~6:00]
コースにいるランナーがさらに減ってきた。寝ているのかな?

走りはキロ7分半くらいのペースを維持しているが、寒く感じるのでアームウォーマーを装着。
たったこれだけなのに全く寒さを感じなくなった。快適そのものだ。

東の空が少し明るくなり出してきたら、一晩を越した安心感からか眠くなってきた。
まだ寝るわけにはいかないので、ガムを噛んで紛らわす。
眠気は一時的なものだったようですぐにシャキッとした。

----20時間経過(164km(261周)3位変らず)----


[6:00~10:00]
ほぼ予定通りに走ることが出来たが、残りの周回数を考えると気が遠くなる。
しかし、それとは裏腹に、24時間走の人たちが元気復活してペースを上げ始めた。

疲れていても終わりが見えてくると頑張れるものだ。目標達成にギリギリらしい人はキロ6分を切るペースにまで上げている。
凄いスパートだ。邪魔にならないよう内側を空けて走る。

ウルトラの女王のK村さんとのお話しでは、ずーっと長い距離走っていなかったから今回は150kmくらい走れればいいかなぁ~、とういうことだった。
まさに有言実行!残り1時間くらいの時には150kmは越えてた。
練習不足でもさすがは女王様!

私はペースが随分と落ちてきたが、休憩はほぼ2時間毎に短時間だけとるようにしていたので、目だったペースダウンにはなっていないようだ。

24時間まであと残り30分というところで後半の24時間走のランナーがスタートした。

----24時間経過(196.1km(312周)2位に浮上)----


[10:00~14:00]
24時間のランナーが次々に最終の周回を終え、コースから消えてゆく。寂しいものだ。
楽松師匠はこれから仕事だと言っていた。24時間走って、その後、仕事をし、終わったらまた戻ってスタッフとして働くそうだ。
48時間走るだけの我々のほうが楽かも!?絶句。

どんどん前半の24時間走のランナーがどんどん帰っていく。正直、羨ましい。
しかし、私には強力な助っ人が付いた。なんと後半の私担当の学生は全員女性!

時々、並走してくれたりも!
バテてきたところで24時間走の顔見知りのランナーも帰ってしまい、寂しくなっていたので非常に助かった。

でも、よく考えてみると、年の差は親子くらいのなので喜んでいいのか?なんて自問し赤面。
まっ、お父さんと同じくらいのおっさんに並んで走ってくれるだから素直に喜ぶことに!

----28時間経過(225km(358周)I岡さんと並び1位)----


[14:00~18:00](サプライズな応援と大雨)
ちょうど、学園祭と重なっていたためコース上には一般人や学生がうようよ。
前から走っているのが見えていても避ける人が少ないのはなぜだろうか?
周囲を全く見ていないで自転車を漕ぐ子供達もいて危ない。

それにベビーカートを押して歩いている女性も意外と危ない。たいていお喋りに夢中だから…。
ベビーカートにひかれそうになったのが1回、走ってきた子供に激突されそうになったのが1回、自転車にひかれそうになったのが1回。

コースには大々的に白線を引いていないので誰も気にせずに歩いているから仕方がないが、公園内など比較的安全と思われるところでは人というのはいかに注意散漫であるかがよくわかる。
ちゃんと避けてくれる人もいるけど同じ方向に避けてしまいたまにぶつかりそうになったりも。

でも、中には応援してくれる人もいるのでその時はとても嬉しいものだ。「ありがとう!」と大きな声で応える。

すると、後ろから聞き覚えのある声が私を名指しで応援してくれる。誰!?
振り向くと黄色いスポーツカーに乗ったclub MY☆STARの面々が!!24時間走の時はいつも応援してくれ、私にとってはカンフル剤のような人たちだ。

バテてはいたが、心も体もシャキッとした。そうだ。まずは目標をしっかりクリアしなければ!
実は、同じチームのI田さんも走っていたのだが、会長直々に応援にビビってました。でも、途中、何度も抜かれ、彼はかなり気合を入れて走っていた感じ。
時々、冷やかしの声を掛けてあげました。

と、急に風が吹いてきた。天気予報を見ていなかったけど崩れような予感。
なんて思っていたら、雨が本振りとなり、急遽、荷物を持って卓球場へ避難。

疲れてたし、ちょうど良い休憩だ!なんてのんきなことを言っているとザーッと強い雨に変った。
あれっ、もしかして天気予報が変った?あわてて携帯で天気予報を調べると確かに降水確率がちょっと高かった。

でも、ゴールまでは20~10%だったので心配はなさそう。にわか雨のようだ。
賞味30分くらいの休憩だったろうか?スタッフが止みそうですよ。と、知らせに来てくれたので固くなった体をほぐしコースに復帰。

コースに戻ると体が固まったせいと寒気が入ったせいで寒い。トイレに駆け込む。
やっと温まったと思ったら今度はトイレ(大)に。やはりスタート前に行っておくべきだった。ちょっとロスが多かったか。

----32時間経過(252.7km(402周)、単独1位に浮上)----


[18:00~22:00]
すっかり日が落ち、休憩するランナーも増える。
気力も体力もすっかり落ちてきた。しかしあと少し頑張れば目標の36時間が終わる。
が、いままで軽食やGELばかりだったせいかお腹が空いてなんとなくパワーが出ない。

36時間で270kmを越えるのはもう確実だ。その後は寝ると決めていたことだし、しっかり食べよう!
エイドスタッフにカップ麺の予約を入れ、お湯を入れておいてもらい周回が終わったら食べる。

歩いて食べようかと思ったが、目標がクリアできそうなことが分かったら腰が重くなりドカッと座って完食。
周回チェックの女子大生達はとても元気だ。

私がいつもの時間に通過しないとエイドに顔を出して、話しかけてくる。
「なんで、一周をほとんど5分で走れるんですかぁ?」不思議そうに尋ねてくる。

「別に時計を睨んで走っているわけではなく、疲れない楽チンペースがこのペースなんだよね。」
「これ以上早く走るとドッと疲れちゃうし、もうゆっくりしか走れないんだよ~。」
「周回チェックしやすくていいでしょ?(笑)」

これ以降、トイレに寄ったりストレッチしたりして、ラップタイムが落ちると心配して声を掛けてくれるようになった。
なんてやさしい子たちなんでしょうね~。

そういえば、最初の12時間くらいは、ランナーの元気に走っているせいか、授業の一環として単に仕事をしているだけ、とういう感じだった。
それが、ランナーが疲れてきて休憩が増えたりして尋常ではない状況を目の当たりにして、どんどんランナーサイドに引き付けられている感じだ。
○○周です。△△kmを越えました。に「頑張ってください!」が入るように!

だんだんその言葉が増え、ほとんどの学生が担当の周回チェッカーからランナー全員への応援者へと変った。
担当以外の学生も応援してくれる。

疲れた顔を見せると「一緒に走っていいですか?」と言って2~3周走りながら応援してくれる。
これなら、いくらでも走れそうな気がする。

----36時間経過(277.846km(442周)、単独1位に浮上)----


[22:00~11/5(日)2:00]
目標の270kmを大幅にクリア。予定通り寝ることにした。
学生には「1時間寝たらまた戻ります。」と言って卓球場に行って寝袋に入った。

10~20分くらいで爆睡。隣の喋り声で起きてびっくり。なんと2時間も寝てしまったのだ。
アラームは?いつの間にか寝袋の中央に移動し聞こえなかったようだ。
首元に置いておいたのだが…、寝相が悪かったのか。

慌てて学生のいるところに戻り陳謝。
寝る準備や寝る前に食べたり、薬を飲んだりして時間が掛かっていたので合計3時間近く休んでしまった。

それなのに走り出したらすぐにお腹が空いてしまった。
もっと食べておけば良かったと後悔。腹が減ってはどうしようもないので、もう一度しっかり食べ仕切り直し。

もう残り10時間を切ってしまったし、コースに戻ったからにはもう大休憩はなしだ。ゴール時間まで突っ走ろう!

----40時間経過(287.9km(458周)2位(1位との差27周))----


[2:00~6:00]
気持ちとは裏腹に足は重いし膝は痛いし腰が張っている。
ストレッチをする回数がどんどん増え、ペースを維持するが難しい。

周りにはほとんど目をつぶって夢遊病者のようにフラフラと歩いているランナーが目立つ。
中にはほとんど寝ていない人もいるのだろう。

釣られて歩きそうになるが、歩いているランナーを抜くたびに声を掛けて「見本」になるよう走って通過。
女性のトップはダントツにM木さんだったが、様子がおかしい。重心を思いっきり右に寄せて歩いている。

声を掛けるが辛そうで返事も出来ないようだ。何回目だろうか、「股関節が痛くて走れなくなった」と返事が。
「十分頑張りましたから無理しないで!」

「あと少し」この言葉が現実的になってきた。
それまではカウントダウンする気も起きなかった残り時間だったが、今は一桁だ。

抜く際には「あと少し!」と声を掛ける。でも、半分以上は自分に言い聞かせているのだ。

----44時間経過(316.8km(504周)2位(1位との差22周))----


[6:00~10:00]
明るくなってきたらコース上のランナーが増えてきた。いよいよ、クライマックスだ。
48時間では340km越えればいいかな?なんて思っていたが、このままのペースだとギリギリっぽい。
やはり1時間以上寝過ごしたのが痛いが、眠気は吹っ飛んだので結果オーライになるよう頑張ろう!

いっちょやるか!残り3時間のところでまずは静かにペースアップ。キロ8分半からキロ7分後半へ。
約1時間ペースアップしたまま走ってみたが、走りきることが出来た。
が、体が急激に熱くなってきた。アームウォーマーを外し、ウェストポーチに縛り付け、本番のスパートに備え飲料水を補給。

最後の軽食を取り呼吸を整え再スタート。もうキロ8分を切って走っても最後まで走れそうだ。
最後の45分はさらにペースアップし気持ちよくゴールしよう!

どんどんペースを上げていく私を見て心配して学生が立ち上がってコース上で声を掛けてくれる。
するとスパルタスロン以降、お世話になっているF山さんが応援に駆けつけてくれているではないか!
ウルトラのトップランナーの関谷さんや楽松師匠もいつの間にか応援に参加している!

F山さんの弟子になっているW辺さんが、F山さんに刺激され私のラストスパートに加わってきた。
どんどんスピードが上がり、最高でキロ6分台までに上がってきた。

すでに2時間もプチスパートをしていた私にはキツ過ぎる。
まだ残り30分以上あり、このままだと潰れてしまう。いったんペースを落としキロ7分で推移。

残り30分。学生やエイドスタッフ全員がゴール付近に集結している。
そして、24時間実験ランの人が続々とゴールし始める。祝福しつつも、48時間走はまだ終わっていないのでその脇をすり抜けスパートし続けた。

残り16分であとキロ6分ペースならあと4周、キロ7分ならあと3周走れる。
しかし、私はボトルの水もなくなり限界に近い状態だったので後者を選び、W辺さんには先に行ってもらった。
最後の1周は十分に噛みしめて走りたかったし!

47時間58分が過ぎ、ゴール地点を通過。あとはウィニングランを残すだけだ。
興奮した学生が「一緒に走らせてください!」と言って走り寄ってきた。

「もう走れませんよ~」とヨレヨレになっていると、さらにF山さんが「最後まで走るのよ!ゆっくりでいいから一緒に行こう!」と言って背中を押してきた。
48時間内の周回だけだと思っていたので、+1周は誤算であった。

「48時間も良く頑張ったね。」とか言われたら、スパルタスロンで「あんな状態でよくゴールまで来たね」と言われ涙が止まらなくなったことをダブり、泣きそうになった。
我慢して走っているともう最後のコーナーだ。

遠くにみんながゴール集まっているのを見える。スパルタスロンのゴールを思い出し、ついに涙が出てきた。
我慢していたが堰を切ったように流れてくる。堪らずゴール手前で眼鏡を取り涙を吹くと、学生達が駆け寄ってきた。

「ありがとう、ありがとう…」と言いながら涙のゴール!

----48時間経過(350.764km(558周)2位(1位との差23周))----


[ゴール~表彰式とBBQ]
応援し続けてくれた学生達にお礼を言い、握手したり写真を撮ってもらったり。
お世話になったスタッフや応援に駆けつけてくれた人にお礼を言い、その後卓球場に転げ込み、しばらくそのまま横になった。

表彰式をやりますといっていたが、人数も少ないし表彰は1位だけだろうと思っていたのでのんびり着替えていた。なんとか着替えが終わり荷物はそのままに重い腰をあげて卓球場の外に出た。
すぐ目の前でBBQの準備がされ、ちゃんとキャンプで使うような椅子が人数分用意されていた。

助かった~!ドカッと椅子に座り、渡辺先生の挨拶の後ビールや発泡酒などで乾杯!
20061103東京国際48時間走01
そして牛、鳥、焼きうどんなどが沖山さんや稲垣さんによりドンドン焼かれ、関谷さんや楽松師匠により配膳してくれる。

なんて大会だろう!?ウルトラのそうそうたるメンバーにより料理が作られ配膳までしてくれるなんて!
普通なら、立食で自分で取りに行くパターンだろうに…。

ビールで酔っ払ってきたころ、表彰式が始まった。なんとこんなに人数が少ないのに、男女別3位まで表彰してくれるのだ。
(男子)
20061103東京国際48時間走04
1位:I岡さん 365.222km(581周)
2位:私 350.764km(558周)
3位:U山さん 311.791km(496周)
(女子)
20061103東京国際48時間走02
1位:M木さん 302.990km(482周)
2位:K本さん 302.361km(481周)
3位:I岡さん 274.703km(437周)
20061103東京国際48時間走03
I岡さん夫婦は揃って入賞~!!なんて凄い夫婦なんだろう!
20061103東京国際48時間走05
20061103東京国際48時間走06

全員のコメントなどの発表などで盛り上がりつつも、いったん中締めが行われ、遠方の方がポツポツ帰り始めた。
しかし、まだまだ盛り上がっている中、私は気分が悪くなり吐くために退席。
その後、吐ききれず、卓球場へ避難し爆睡。

学生に片付けの音で起きた時は、私を心配して残ってくれていたN村さん以外、誰もいません。
もう夕方の4時。慌てて散乱している荷物を片付け、N村さんと帰路へ。

ちょうど渡辺先生が心配して自転車で見に来たので、お詫びとお礼を言って3日間もいた大学をあとにした。


[反省]
ウェストポーチにボトルと軽食を入れて走り、休憩時間を出来るだけ減らす作戦は成功だった。
トップ3人のスピードのある走りには付いていけなかったが、彼らが休憩している間に離された距離を縮めることができた。

しかし、せっかく伸ばした距離なのに、36時間で270kmという目標目標設定は低かったようだ。
24時間が過ぎた時点で予定より10kmも多く走っていたのに、貯金が出来たからとのんびり過ごしてしまった。

36時間後すぐに寝なくても良かったと思う。眠くて我慢できなくなるくらいなってから寝るべきだった。
しかも、寝過ごしてしまった。
何パターンかのシュミレーションを用意してその都度、状況に合わせて目標設定を変更すべきかもしれない。


[総括]
辛いだけと思っていた48時間走だが、確かに辛かった。
しかし、学生との交流や、トップクラスのランナーと交流の場があり、勇気づけられ感動も得られた。

しかも、タナボタの2位入賞。現時点での48時間走日本記録で歴代6位ということだ。
過酷な時間走のため参加するランナーが少ないため、いい記録も少なく私でも名を連ねることが出来た。

しかし、男子は400kmを越える記録が出ているし、私よりもはるかに走力のあるランナーは大勢だ。
今後は、400km越えが歴代記録として紹介されることだろう。

次の48時間走への参加はまだ考える気も起きないが、今回の48時間走のおかげで24時間走はそれほど苦にならずに走れるかもしれない。
今回の48時間走は人間の耐性の凄さを再認識することが出来、たまに練習でキツいことをする必要性がはっきりした。
今後は、漠然と走るのでなくしっかりとテーマを決めて走り、自分の限界線を上げていこうと思う。


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