11.いよいよ入院



いよいよ入院前日になり、私のアパートに母が泊まりにきた。
夜、眠れない。手術がこわい。こわくて眠れない。
真っ暗なアパートで眠れずにいる私の姿が母にバレてしまった。
「眠れないの?」
私を気遣う母の一言。いい年して母の前で大泣きだ。
「痛いのヤダー!手術こわいよー!」
吐きそうなくらい泣く私に
「大丈夫だよ。女は出産に耐えられるくらい痛みには強く出来ているんだから」
と母は言う。私は泣き疲れて我に返った。これ以上母に迷惑はかけたくないので
「うん。わかった。大丈夫」
と言ってやっと寝た。

夜が明け、入院道具を持って母と二人病院へ行く。

夕べで吹っ切れたのかスッキリした気分だ。
大部屋に案内されパジャマに着替え、母を見送る。
‘あ~ぁ、お母さん行っちゃった。暇だなぁ’
そんなことを思っていると早速、お見舞い第一号の友人が来てくれた。
本当にありがたい。お陰で午後は楽しく過ごせた。
そして夕飯の時間になり、無事入院一日目は終わった。

***** 12.入院2日目 へ続く ***** 


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