Macとえいちや in 楽天広場

むかしまっこう、さるまっこう。その2。

　今回は　お袋の出身地につたわる昔話ですじゃ。お袋も失語症があったりするきに　詳しい話がきけんきに　ざんねんなことじゃが。

　ただ、わたしの頭にあるものなので　話が変わっている部分がずいぶんあるろうのお、そこんとこは勘弁してもらうぜよ・・・・。

　太平洋の荒波・・・坂本龍馬も海をみて大きな夢を描いたそうじゃ・・・。

　今の高知県のほぼ　真ん中ぐらいに? 中土佐町久礼という海に面した街があるがよ。
(あしゃー(あたしは)、この町のとなりの窪川町でうまれたがじゃが。)
　太平洋に面しちゅうきに　いまでもなかなかの波が来るがよ。
　むかしむかしは　もっともっと強い荒波がきよったと、それじゃーきに、地元のひとらー(人達)は　それは　それは　困っちょったと。そのころのお話です。

　真ん前が　海じゃきに　えろう波がきよるのおっ、なんとかならんろーかーねー。みんな集まるとこんな話しばっかりしよったそうじゃ。港がないきに　海があれたら　暫時かえってきて非難するところが　ないわのお。ふだん　船をおくとこもないきに、浜にあげておくばーしかできんかったろおのお。
　ま、相手が大海原の太平洋じゃきに　風のつよいときとか台風でも来た日にゃーそりゃーすごい波がきよったと、波もたこうなって　家にかぶるは　浜は　削れてしまうは　たいへんじゃったのー。
　いっつも、これじゃから　街のみんなが集まるたんびに　そんな話しになったそうじゃ。
　げにこまったもんじゃ。一生懸命直しても　強い波がくるたんびに　これじゃーかなわんきに。
海に　なんか　おるろーかのー。いうてみんないよったとー。

　村人やら、いろんな人が　いろんな知恵をだしたようじゃが　なかなかのう。相手が　生き物じゃないし、でかいもんで　なかなか　えいて(妙案)がうかばんじゃったと。これじゃいかんいうて　だれか　なんとかしてくれんろーかーいうて　全国に助けを求めたかどうかは　わからんけんど　広く声をかけたそうじゃ。昔のことじゃきに　テレビも電話もないけんど、みなーこまっちゅうきに　そりゃー必死じやったそうじゃ。

　それを聞きつけた瀬戸内の鬼さんが　よっしゃ　あしが　ちくとてつだうちゃろーいうて　瀬戸内の島に金棒を突き刺したとお。それを二つさして金棒を肩に　まだ　子供の鬼もおってから一緒に高知のそこの村まで　きたそうじゃ。のっしのっしゆうて　山を　こえてきたそうじゃ。まー、島を担いでくるばーじゃきに、かなりでかい鬼やったそうな。ことのしだいは　あしゃー、ようにおぼえちょらんがのお。なんでも　えらい波がこんように　少し沖の方にそのでかい島をはこんでおきよったそうじや。
　それでも　もうひとつ(効果がいまいち)じゃったけんど　もう一つの島をどこにおこうかとか考えよったら、目をはなしたすきにかどうかは　わからんけんど　子鬼が海の方にいってしもうたそうじゃ。瀬戸内の海とちごうてから急に深くなっちゅうは　波はえらいはで　おぼれよったそうじゃ。こりゃいかんいうて、暫時(すぐに)もう一つの島をもったまま助けにいったけんど　ようたすけんかってのお。せっかく持っていった島を沈めるわけにも行かず、子供も助けたいと思うたけんど　あわてちょったきに　自分もおぼれそうになっての、自分が這い出てくるので精一杯じゃったそうな。子鬼はおぼれてしんだそうじゃ。それで　鬼は　ないてないてのおー。そりゃー、不憫じゃったそうじゃ。可愛そうな子鬼のために地元のひとたちは成仏するようにと　みんなで涙をながしながらいのったそうじゃ。鬼も　子鬼が　早う　わちきみたいに困るもんがでんように　波をとめるようにしちょってよーと言う声が　きこえたそうじゃのお。それからは　鬼は泣くのをやめて　また　海からこちの浜・家々を守るために　動き出したと・・・。湾を強い海の力から守るように、そして苦労していろいろしよったそうじゃ。そんなこんなで　鬼と子鬼のおかげもあってか　はるばる瀬戸内から持ってきた島々ががっちりと力を合わせてのお、一緒に鬼の親子も皆の幸せをいのっちょるようじゃ、　えい港になったそうじゃ。
　そんな願いもあってか　それから港はさかえてのおー、なかなかのもんじゃのお。

　まこと、よう考えたらその鬼さんが　きてくれんかったら　おんちゃんも生まれてないかもしれんがよのお。

　むかしまっこう、さるまっこう。

　いまでも　黒潮本陣のところから見える島には　鬼がかついできたときに　あいた大きなあなが　みえよるぜよ。わしも肉眼で一目でわかったきに。いくことがあったら是非見とうせ。げに、まっこと(いや、ほんとにね)。ここに、そのお話を詳しく書いたおおきなプレートがあるきに　近くに行かれた人は　その島と一緒にみてきたらえいぞね。ついでに　えいもん食べて　風呂にはいってきたらえいぞね。がははは。(byアンクル・ホイヤー)

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