①生命保険Ⅲ



生命保険というと、医療特約よりも死亡保険金のイメージが大きいと思います。
確かに勧める方も「死亡時には…」ということを強調する人も中にはいますので。でも、死亡してから受け取る金額って、自分にとっていくらが妥当なのかわからない人の方が多いとおもいます。
普段聞き慣れない何千万円単位の話をされると、薦められたまま「それでいいのかな?」と思ってしまう人もいるはずです。
でも、自分が死亡してからのことを今考える必要があるのかないのかさえわからずに加入している人がおおいはハズ…。
その為に、今生きている間の生活を必要以上に切り詰める必要があるのでしょうか?
 ということで、死亡保険金と必要額の考え方についてまとめてみました。

 ① 今、自分が亡くなった場合に、いくら必要になるのか。
 ② 人生のライフプランでは、見直しをすることが必要である。
 ③ 未来の安心の為に、今自分が無理なく支払っていける保険料は
   いくらなら支払っていくことができるのか。

この3点を基本的な考えとしてみましょう。

では、働いている独身女性、男性の場合から想定していきます。

   「働いている」ということで受ける、死亡時に会社から支払われる
  金額を算定します。まず直ぐに考えられるのは、退職金です。
  勤務している会社の諸規定をごらんください。
  死亡退職金について記載されているはずです。
  例えば10年勤務した基本給20万円Aさんの場合退職金は
  「本給*年数/2」とし100万円、会社からの香典代が10万円、
  会社が社員に生命保険をかけていた場合に支払われる弔慰金が
  200万円だったとします。(某会社の諸規定参考)
   これだけでもざっと310万円遺族に支払われることになります。
  その他、勤め人であれば上司や同僚からのお香典もあることでしょう。
  健康保険からは埋葬料として標準報酬月額(死亡時の本給くらいの
  認識でいいです)の1ヶ月分として、最低10万円の支払いが保証されて
  います。
   これらを合わせたら350万円位にはなります。日本の葬儀はもちろん
  ピンキリですが、平均約150万円と言われています。
  葬儀代くらいは自分でなんとかしたいと考えている人なら、生命保険の
  死亡保険金に頼らなくとも葬儀代は十分用意出来る金額が、会社という
  組織と社会から遺族に支払われることになります。
   その他に自分が死亡した時に必要と思われる支出を考えてみましょう。
  車のローンがあった場合は、車を売却した時の下取り価格を想定してみ
  ましょう。その金額はローン残金よりも少ないはず。その売却金額も支払
  いきれない金額を支出と考えましょう。
  自分が養っている人がいないかぎりは、残された家族のことはあまり
  考慮しなくてもいいと思います。ご両親の老後の足しにとお考えの方が
  いらっしゃると思いますが、ご両親が子供に老後の面倒をみてもらおうと
  考えていらっしゃらない限りはそんな大金は残さなくてもいいと思います。
  でもいくらか残したいとお考えの方は、もし自分が生きていたらご両親の
  誕生日や父・母の日、退職の慰労や還暦の御祝いをする考え、それらの
  費用を残す程度でいいと思います。年間御祝いに4万円づつ25年間
  還暦などのイベントで50万円と考えたら150万円くらいを最低額と
  考えてみてはいかがでしょうか。

  このように考えていくと、死亡時に必要な額は人それぞれ違ってきます。
  死亡保険金が100万円で十分な人もいれば、1000万円、1億円でも
  でも足りないという人もいます。基準は全て自分の今まで生きてきた、
  これから生きていこうと考えているライフプランなのです。
  ですから、生命保険会社に「1000万円じゃ少ないって言われたから…」
  などといって高額な保険に加入する人もいますが、自分をよくしらない人
  自分のライフプランの価値を決められるなんて、失礼しちゃうわっ!
  くらいに思って、まずは自分のライフプランを考えてみることから、生命
  保険の加入は考えるようにしましょう。

では、その後結婚したら?
独身の時と考え方は同じですが、大切な旦那様や奥様のことを考えて加入し直すのがベストです。

その後、子供が産まれたら?
 これもまた、結婚の時よりももっと死亡保険金を増やす必要があります。
 男女雇用均等法があるといっても、まだまだ男尊女卑の日本ですから
 賃金格差は目に見えてはっきりしています。しかも子供をかかえて働く
 ということは、大変なことです。せめて子供の教育費くらいは死亡
 保険金でまかなうことができたら…と考え、子供の人数に合わせて
 死亡保険金の額を増やしていくことをお薦めします。
 しかし、旦那様が厚生年金に加入しているのであれば、お子様が18歳に
 なった年まで遺族年金が支払われます。(それ以外の条件もありますが、
 省略させていただきます)18歳未満のお子様がいた場合、遺族年金
 (基礎のみの考え)は1,035,600円支払われます。
 1ヶ月あたり86,300円になります。
 生活の全てがまかなえるとはいえませんが、生活費の大半を
 しめるくらいの額を受け取ることができます。
 それに、いつまでも奥様が悲しみにくれ泣き疲れながら生きていくとは
 あまり考えられません。残されたお子様の為、旦那様の分も愛情を注ぎ
 ながら働くことと思います。決して楽ができるような裕福な生活ができる
 金額ではないかもしれませんが、人並み程度には暮らしていけると
 思いますので、何億円もの死亡保険金をかける必要はないと思います。
 案外すぐに再婚したりして。(不謹慎で申し訳ございません)

家を購入していた場合は?
 家を購入していた場合は、住宅ローンの返済を考えなければなりません。
 しかし、購入時に「団信」に加入することの方が多いので、やはり
 中心は残されたご家族の生活費のころを考えた方がいいでしょう。

このようにずらずらと書き綴ってしまいましたが、ライフプランの中の
「転機(イベベント)」によって、生命保険の見直しは必要になってきます。
今独身で20代前半の方は「60歳以降のことを考えて…」なんて考えない方がいいのです。
今から30年後の貨幣価値がどれくらいになっているか想像できますか?
もしかして死亡保険金3千万円で十分なんて思って加入したら、30年後は車1台が3千万円なんていう時代になっているかもしれませんよ。
そんな時の為に今から少ないお給料を削って楽しいデート費用を削ってまでして、
高額の生命保険料を月々支払っていくことに意味があるのでしょうか?

 生命保険に加入する際には。まず自分と自分と関係してくる人達のライフプランを考えてからにしましょう。
未来をどう過ごしたいかで変わってくるかと思いますので。
 そして、これらのイベントの度に見直しをして加入することが大事ですので、
身軽に転換などができる生命保険をお薦めします。♪(* ̄ー ̄)v




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