チワワ愛好家です。よろしくお願いします

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無上位のサ―ビス



サ―ビスという言葉の原義は「奉仕する。心からの接待」と
いうことです。
つねに相手の立場、気持ちを察して、言われなくてもさりげ
なく提供することだと思います。

先日、ある方からいいお話を伺いましたので、今年の最後の
ご挨拶と共に皆さんにもお裾分けしたいと思います。

無上意と言う言葉があります。

これは仏典の中の言葉です。これ以上は無いという行為です。
例えば、会社に電話がかかってきたら、これ以上はないとい
うぐらい優しく、いい言葉、いい声で応対をする。会社へお
見えになった方を最高の笑顔とご挨拶で迎えるということ
です。

無上位のサ―ビスとは本当に相手の気持ちを思いやることの
できる人です。

長い間、一緒に苦楽を共にしてきた奥様を、自分の定年前に
病気で亡くし、悲しみのうちに、その冥福を祈る為、四国八
十八箇所の巡礼を終え、最後に立ち寄った高知空港の日本料
理店「司」でビ―ル一本と、土佐名物カマスの姿寿司を一人
前注文した。加えて「申し訳ありませんが、グラスは二つで」
と注文を受けた若いウエ―トレスは、不思議に思いながらも
「かしこまりました」とお客様の指示に従い、先ずビ―ルと
グラス二つをお出しした。

すると客は、小さな額縁に入れた女性の写真をテ―ブルの中
央に置き、その前のグラスにビ―ルを注いだ。自分のグラス
にもビ―ルを注ぎ、静かに乾杯をした。
ウエ―トレスは、お客様はきっと亡くなった奥様の写真を持っ
て巡礼をしてきたのだろうと思った。そこで、寿司ができあ
がって運ぶ時、さりげなくお箸と箸置きを二組、小皿を二枚
持っていった。

そのあと、ふるさとへ帰ったお客さんからの、お店への手紙
には次のように書かれていました。

「四国への旅には、家内の写真と一緒に出かけ、食事の時に
は一緒にビ―ルを飲みました。しかしお箸と小皿を二人分出
していただいたのは、お宅の店の若いウェ―トレスさんだけ
でした。初めてでした。驚きました。感動で体が震えました。
帰りの飛行機の中では、どうしても涙が止まりませんでした。
本当に有難うございました。どうぞ、あの若いウエ―トレス
さんによろしくお伝え下さい。」

これこそ、「無上意」の極意だと思います。どうぞ「無上意」
という言葉を思い出して、お客様に、周りの人に心の籠った
いいものを差し上げる、そんな生き方をしようではありませ
んか。

2003年12月31日   中村豊秀


[中村豊秀様のプロフィ―ル]

ヒュ―マンコミュニケ―ションセンタ― 所長

【1】経歴

昭和4年 中国 上海市生まれ。
26年 専修大学経済学部卒。
繊維商社の営業マンとして17年間勤務。
39年より江木武彦先生の言論論科学振興協会に学び、専属所員として、多くの企業の社員教育を行う。
54年7月独立開業。
57年から城野宏先生の指導を受けて脳力開発のインストラクタ―となる。
平成3年 中村天風先生の天風会会員となる。
リコ―のマイツ―ルの講師としてパソコンと企業経営、セールス、自己開発との一体化の指導にも取り組んでいる。

【2】指導歴
富士通、トヨタ自動車、千葉トヨペット、ブリヂストンタイヤ、静岡三菱ふそう、三菱重工業神戸造船所、
静岡トヨペット、大西衣料、山田商事、カシオ計算機、明光商会、西川、石丸電気、東京電力、関西電力、豊田市役所、
石川銀行、奈良建設、日本商工会議所、福神、ETC.

【3】主な著書
「人づきあいを良くする話し方」土屋書店



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