『一瞬の光』白石一文 | うさぎのなんとなくな日々

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Jun 9, 2004

『一瞬の光』　白石　一文

テーマ：今日どんな本をよみましたか?(91884)

カテゴリ：本のこと

一瞬の光／白石　一文／★★★☆☆

これも友人からもらった本。
白石一文のデビュー作のようだ。

主人公の橋田浩介は東大卒。
ハンサムでスポーツ万能。
財閥系大企業で若くして社長の側近となり
エリートコースを歩む38歳
交際相手の瑠衣は社長の姪で家柄も良く、
美人で才女しかも料理上手。

そんな橋田の前に現れたのが
家族に虐待を受けている短大生香折。
トラウマを抱え、精神的にも不安定な香折の
面倒を見ていくうちに橋田のなかで
何かが変わっていく。

企業と政界との関わり、
虐待問題、恋愛問題と盛り沢山の内容。

全体的にすいすいと読めたが、
時々場面の切り替わり方が
映画やドラマのカット版をみているように
あれ？　さっきの場面と変わった？
とややわかりにくい部分もあった。

前半は社会派小説っぽくて面白かったが、
最後の方はもっぱら恋愛小説という感じで
恋愛小説が苦手な私にとっては
後半尻すぼみの感があった。

全体的には…小説版『課長　島耕作』という感じかな。

それにしても瑠衣の料理の腕はすごい。
夜眠れなかったからと作った弁当が

鱈のすり身入りのだし巻
サーモンのマリネ
鴨肉のつくね
海老しんじょうの湯葉包み揚げ
ブロッコリーと三枚肉の牡蛎油炒め
京芋の蒸し物
山菜おこわ
デザートは巨峰の葡萄汁でつくった寒天

こんな人お嫁さんにほしい。

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