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2009.04.11
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カテゴリ:
二村祐輔著、新潮新書 (2006年初版)

『おくりびと』が「アカデミー海外語部門」を取りました。

日本人は見ないようにしてきた「死」が、海外で評価されるのはチョッと皮肉だな~

などと思いつつも、これが自分たちの歴史や風俗を知るキッカケになればと思い、この本を紹介します。

お葬式・・・避けられない儀式です。

戦後の高度成長時代に忘れてしまったかのような「死」という概念。

しかし、生あるものは必ず死を迎えるという事実は逃れようのないものです。

そしてこの時、日本古来からの習俗が、儀式の中で噴き出るのです。

いきなり訪れた災難にみんな慌てます。どうすればいいか分からなくなるんです。

病院で近しい者の死を迎えた瞬間、頭の中は真っ白になり、

科学的なデータからすると、理解力が通常の30%に落ちるのだとか・・・

単にお葬式を安く上げるだけではなく、

日本の冠婚葬祭についてチョッと詳しくなっておきたいと思いませんか?

著者は1995年に、日本で最初のお葬式マニュアル本『大往生の値段』を執筆しています。

葬儀にかかる費用がどのような配分になっているか詳しく書かれており、

葬儀業界からは反発を読者には考え直すキッカケを与えた本です。

その後、様々なマニュアル本がたくさん出版されましたが、どれを読んでも似たような内容です。

お葬式では、ナゼ?檀家があるのか・・・ナゼ?坊さんはボッタクリなのか・・・

ナゼ?戒名が必要なのか・・・ナゼ???と思う事が多すぎます。

この本は、日本で生まれた事により、知らない内に体にしみこんでいる習俗・・・宗教観と風習・・・

について分かりやすく説明しています。

輪廻転生に対する意識が図解してあるので、初めて読んだ時「なるほど~~~」と思いました。

・・・私たちって意外と宗教的な生活をしているんだぁ~

・・・当たり前すぎて気が付かないってあるんだなぁ~

って思ってビックリしましたよ

年齢を問わず、興味を持った方にお勧めの本です。






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Last updated  2009.04.14 21:25:14
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