語りと筆しごと~書家香玉のうずまき帖

語りと筆しごと~書家香玉のうずまき帖

2004年06月22日
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カテゴリ: 育児の記録
わかる人はすぐにわかる、このフレーズ。
我が家では、今まさに「ややこしや」旋風が
吹き荒れている。

おそらく、その番組は
ここ数年の「日本語ブーム」に乗ってスタートした。
現に、監修は「声に出して読みたい日本語」シリーズの
斉藤教授である。
「NHK教育番組が変わります」を合い言葉に
斬新なアイデアで、子供向けでありながら
大人でも思わず唸ってしまうような
質の高い番組づくり。ずいぶんと試行錯誤を重ね
模索されたことと思う。

番組を見ればすぐにわかるが
「こんなこと、子供にわかるはずがない」と
思われる、何とも高尚な内容。
時代やジャンルを問わず、数々の日本の名文や
名言が次々と登場する。

中でも圧巻なのが
あの野村萬斎が、独特のこぶしをきかせ
厳かに力強く、伸びやかに詠い上げる狂言である。

いったい誰が想像できたであろう。
梨園に生まれた子供ならともかく
平凡なふつうの2歳児が
狂言に没頭する日常を。

「ややこしや~ややこしや~」で始まる
その一節は、息子を
完全に虜にした。

ソファーの上をステージに
萬斎氏と一緒になって、上体を左右に揺らし
首を傾け、かといっていつものように
笑いながら踊りふざけるのではなく
口は真一文字。
目はかっと見開いて、怖いくらいに
真剣そのものの顔つきで
「ややこしや~」を繰り返す。

「ややこしや」という言葉がすっかり
気に入り、
街で、歌舞伎役者のイラストが載った看板を見たり
羽織袴や能面のディスプレイを見たりしただけでも
「あ、ややこしやだ!」といって
ところかまわず、大声で
「ややこしや~」と例の調子で踊りだす始末。

わかる人にはわかるだろうが
わからない人は、???のはずだから
ちょっと恥ずかしい。

しかし、
意味よりもまず、その言葉の持つリズムを
楽しもうというコンセプトは
本当に大当たりだと思う。

息子に限らず
こんな子供が今、たくさんいるのだろう。
「ややこしや」シリーズはすでにCD化されていて
来月には、DVDも発売されるのだ。
多分、買ってしまいそうである。
その部分を録画したものを何度も
巻き戻して再生させられるのには
ちょっと疲れたし、
買って損はない気がする。
「ややこしや」

ちなみに番組は「にほんごであそぼ」
平日の朝8時から。夕方5時45分から再放送。








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最終更新日  2004年06月23日 02時00分49秒
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