本を読めば『道は開ける』

本を読めば『道は開ける』

中編


あらすじ: 私の仕事の関係の仲間の韓国女性は、韓国で新聞社に勤めていたが、
      だんだんノイローゼ気味なり、毎日「自分が死ぬ夢」を見続けていた。
      そんなある日、自分の分身?がビルから飛びおりる光景を目にする。

しかし、飛び降りたのは自分自身であり、その時、聖母マリアが落ちる
      彼女を助けてくれた、という体験をする。

「気が付いたら私は大通りを歩いていたのです。またこっちの自分に戻ったわけです。
でもさっきの光景はあれは幻なんかでは無かったと思います。マリア様に物凄く
優しく抱かれ感覚は、はっきりと残っていました。

その出来事の後も私のノイローゼは続いていました。
そして、また同じようなことが、起こったのです。

この時も、暗い気持ちで街を歩いていたんです。その時にある予感がして、
ふと前方を見ると、ああ、そうなんです、私がまたビルの屋上にいたんです。

そして、金網をよじ登って飛び降りようとしている・・・。

私は呆然としながら立ちすくみました」

「そして、また○○さん本人が、飛び降りていたというわけですか」

あまりうまくもないマクドナルドのレモンティーをすすりながら私が尋ねた。

「ええ、そうです。今度は誰が助けてくれたと思いますか?」

「聖母マリアの次だから、イエス・キリスト、いや仏様かな」

「観音様です」

「そ、そうですか」と、私は答えるしかない。

「やはり前回と同じように、観音様は落ちた私を優しく受け止めてくれたんです。
そして、正気に戻った私 は、『会社を休んで旅に出る!』という決心をしました。

するとですね、毎日のように見ていた「自分が死ぬ夢」をその日から見なく
なりました!

そのかわり、今度は暗いトンネルに押し込められて出口を探し求める夢を見るように
なったんですけれど(笑)。

翌日から、休暇を取って会社を休んで旅に出ました。
そして偶然とあるお寺に住み込みをすることができました。
そこでは、毎日朝早く起きる以外はほとんど何もすることがなかったんですね。

毎日起きて、食事して、排泄して、コーヒー飲んで、ぼおっとするだけ。
そんな生活を一週間も送る中で、私は気が付きました。「会社を辞める時期が来た」と。

翌日、会社に舞い戻るや否や辞表を提出しました。
会社のみんなには「うそだろう」とか「会社を辞めさせるわけにはいかない」、
などといろいろ言われましたが、私はもう強引に辞めてしまいました。

というか翌日からまた旅に出てしまったんですね。
それで放浪生活のような感じで、1年間韓国中を歩き周りました。

実はこの旅でまた色々と不思議なことがあって、とても一言では語りつくせ
ないんです。

ある時、山を歩いていると、向こう側に見える山が、まっぷたつに割れるように
動いてみえるんです。そう、山が、二つに割れてまた戻ったり。

これは何だ! と思ったんですが、この時以来、木や花と会話できるようになったんですね。
木々の波動を感じられるというか。

私が話しかけるときちんと聞いてくれるて答えてくれるんです。
本当に会話と言う感じですね。

そしてそれ以外にも、人の過去世と思われるようなものが見えたり、
チャネリングチャネリングというか、何かの存在からメッセージが来たりと、本当に大変な状態でした。

何かの存在からのメッセージが降りてくるというのは、何か自分が支配される
ようで、本当に「うっとおうしい!」という感じでした。

この時は、こういう能力が身に付いたというより、振り回されて大変でした。
そんなこんなの状況から開放されたのは、結局ノイローゼになってから数えると
10年ぐらいたった時ですかね。

やっとそういう能力に振り回されるのではなく、コントロールできるように
なってきたのです。

そして、自分の状態が落ち着いてくると同時に、自分が何のために生まれて
きたのか、何をするべきかがわかってきたのです」
(後編に続く)


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